関西でセクハラ解雇反対集会 労組軸に分断打ち破ろう

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週刊『前進』04頁(3218号03面02)(2021/11/08)


関西でセクハラ解雇反対集会
 労組軸に分断打ち破ろう

(写真 「闘う労働組合よみがえらせ、セクハラ・パワハラ解雇ぶっとばそう!」奈良市従労組の仲間を先頭に意気高くデモ【10月24日 大阪市】)

(写真 90人が参加し打ち抜かれた10・24集会)


 10月24日、大阪ドーンセンターにおいて関西労働組合交流センターと婦人民主クラブ全国協議会関西ブロックの呼びかけによる、「セクハラ・パワハラ解雇をぶっとばせ!集会」を開催しました。中国侵略戦争が切迫する中、今後、差別分断攻撃はますます強められていきます。「戦争反対」で労働者が団結しないように、あらゆる差別を使って労働者を分断しているのです。その一つがセクハラ・パワハラです。
 職場でセクハラが起こった時、被害者が声を上げることはとても困難です。この問題を被害者と加害者というような個人の問題にせず、これが引き起こされる背景をはっきりさせ、会社・国・資本主義の問題として闘うことが必要です。
 まさしく、この集会のメインの報告である奈良市従業員組合の闘いは、当該だけの問題ではなく、セクハラ・パワハラを使った職場支配と民営化との闘いであることをはっきりさせ、敵は誰なのかを明らかにしました。その中で被害者Aさんは市従の仲間と共に奈良市を相手取って裁判を起こし、みごと勝利しました。この闘いは団結破壊、組合破壊との闘いです。
 基調報告で婦人民主クラブ全国協関西ブロックの山本美知子さんは、分断支配の国の攻撃についてはっきりと視点を示しました。
 集会では三つの現場の報告が出されました。奈良市従業員組合の「セクハラ・パワハラ」との闘い、大阪市教組の「評価制度」との闘い、福岡レイバーユニオンの「パワハラ」との闘いです。これらの闘いはどれも当該労働者のぶっ立ちから始まっています。困難を乗り越えて声を上げたとき、その先に多くの共感と共に闘う仲間が続くということもまた核心です。
 特に奈良市従の闘いです。奈良市当局は労働組合と職場のボス的存在を使って職場支配をしてきました。セクハラ・パワハラはその支配の形です。Aさんのセクハラとの闘いは職場の産業医にこの事実を報告したところから始まります。市による事実のもみ消し、労組本部による共に闘う教育支部の仲間の除名、非正規職の解雇、書記の解雇へと攻撃は続きます。
 その中での闘いは、組合員一人一人に人生選択が問われました。仲間の除名、解雇に対して共に闘うのか、知らないふりをするのかということです。それは私たちにも問われました。目の前の労働者、組合員を信頼できるのかどうかということでした。それぞれの労働者の思いや状況を知り、討論し共に闘おうと呼びかける地道な行動は、自分が問われるし、飛躍が求められました。
 そしてわかったことは、これらをぶち破る力は闘う労働組合にあるということです。民営化と組合破壊、戦争、改憲攻撃との闘いとしてはっきりさせて闘うことがセクハラ・パワハラとの闘いだとつかみました。
 集会後は剣先公園までデモを行い、「セクハラ・パワハラ解雇を許すな! 闘う労働組合に結集して立ち上がろう!」と声を上げました。
(関西労組交流センター・深町加代子)

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