三里塚第3誘導路裁判 住民無視の空港拡張許すな
週刊『前進』04頁(3217号04面02)(2021/11/01)
三里塚第3誘導路裁判
住民無視の空港拡張許すな
(写真 裁判後の報告集会)
10月22日、千葉地裁民事第3部(内野俊夫裁判長)で第3誘導路裁判が開かれた。反対同盟が国とNAAに対し、B滑走路の2500㍍への延長(2006年)、第3誘導路建設(2010年)という二つの変更許可処分の違憲・違法性を追及し、B滑走路の使用禁止、飛行差し止めを求めている裁判だ。
弁護団は準備書面の陳述で、NAAの空港建設の手法が①地元へのあいまいな計画の提示②野放図な拡張工事の強行と既成事実化③それらを前提とした拡張計画の提示の繰り返しだったことを明らかにした。
当初2500㍍の計画だったB滑走路は、南側に位置する東峰地区に阻まれて暫定滑走路として2180㍍で供用開始され、その後北に延ばされて2500㍍化した。これは、東峰の住民に殺人的騒音の恒常化で圧力を加え続け、追い出した後に南側にも延伸し、併せて3600㍍に及ぶ巨大滑走路にする悪辣(あくらつ)な意図をはらむものだった。空港建設は住民を愚弄(ぐろう)し、人権を侵害してきたのだ。
NAAと国の代理人弁護士12人は、視線を落とし口をつぐむばかりだ。内野裁判長は無表情を装い、淡々と手続きを進め、次回を1月28日、次々回を4月22日として閉廷した。