11・7大結集で岸田を倒せ 民主労総ゼネスト決起に続こう

週刊『前進』04頁(3217号01面01)(2021/11/01)


11・7大結集で岸田を倒せ
 民主労総ゼネスト決起に続こう


 10・31総選挙を経て、日本階級闘争は新たな局面を迎えた。新自由主義と大軍拡・改憲・戦争をあくまでも強行しようとする岸田政権への労働者階級の根源的怒りは、屈服を深める野党や連合幹部の制動を乗り越え、いよいよ議会・選挙の枠を超えて爆発しようとしている。10・20ゼネストを決行した韓国・民主労総(記事2面)のような闘いが日本でも求められている。11・7労働者総決起集会こそ、日本労働者階級の総反撃を開始する場だ。改憲と戦争を阻止する労働者の力を総結集させ、岸田政権を打倒しよう。

大軍拡・改憲・戦争許すな

 岸田・自民党は今回の総選挙で「新しい資本主義の実現」「成長と分配」などとペテン的なスローガンを掲げ、あたかも新自由主義から「転換」するかのようなポーズをとりつつ、同時に「国内総生産(GDP)比2%以上も念頭に防衛関係費の増額を目指す」とする大軍拡と改憲を公約とした。敵基地攻撃能力についても「相手領域内で弾道ミサイル等を阻止する能力の保有」と明記した。これに対し、〈新自由主義〉と〈改憲・戦争〉という階級的激突点をめぐって真剣に闘おうとする野党は一つもなく、立憲民主党・日本共産党などの「野党共闘」はますます資本・国家権力・自民党支配に対して屈服し無力さをさらけだした。
 〈コロナ×大恐慌〉下で多くの労働者とその家族が困窮に追い込まれ、公園に食事を求める人々の行列ができても、十数万人ものコロナ患者が病院にも行けず自宅死しても、岸田・自民党はあくまでも大資本を救済し労働者階級人民を犠牲にすることで延命しようとしている。すでにJRや日本郵政などの「国策資本」を先頭に、コロナに伴う赤字を口実とした大合理化攻撃が現場労働者に襲いかかっている。国家・資本が一体となって、破滅的な新自由主義攻撃をさらに強行しようとしているのだ。
 新自由主義とは、何よりも労働組合を破壊し、労働者の団結を徹底的に解体することで、資本による無制限の搾取と利潤拡大を追い求める攻撃にほかならない。日本では1980年代の国鉄分割・民営化攻撃をもって始まり、それ以降40年近くにわたって公的医療や介護、公共交通や自治体業務、郵便事業などを民営化・外注化して競争原理の中に突き落としてきた。それは同時に、戦後日本の反戦運動の主力を担ってきた労働組合を無力化しようとする攻撃としてあった。現在、陸上自衛隊10万人を動員した大演習がJR貨物や民間フェリー、運送会社などを動員して行われているが、こうした戦争動員のためにも労働組合の抵抗力を一掃することが狙われているのだ。
 「新自由主義を終わらせる」とは、何よりも闘う労働組合をよみがえらせることであり、戦争を阻止する労働者の国際連帯闘争をつくりだすことだ。韓国・民主労総の10・20ゼネストは、ソウル市当局の集会禁止命令や警察の弾圧を打ち破り、ソウル2万7千人、全国14カ所8万人の実力決起として闘い抜かれた。民主労総と連帯して11・7労働者集会を大成功させ、これに続く闘いを日本でも実現しよう!

全ての職場に闘う労組を

 徹底した要員削減と労働強化を推し進めようとする新自由主義攻撃は、あらゆる職場で矛盾を激化させ、闘う労働組合をよみがえらせるきっかけを生み出している。JR職場では、民営化・外注化の破綻があらわになっている。JR北海道では毎年多数の青年労働者が退職し、もはや鉄道を維持することができないという現実に直面している。同様の事態は本州のJR各社にも急速に拡大している。JR東日本では、外注先会社で鉄道業務の維持に必要な労働者を確保することができなくなり、技術の継承が絶たれ、安全の根本的崩壊に直面している。
 JRだけではない。郵政では10月1日から土曜休配が始まり、翌日配達体制の廃止が狙われている。さらに深夜勤制度の廃止を焦点とする3万5千人の大合理化が計画されているが、深夜勤で働く労働者はすべて非正規職だ。夜勤手当が付かない昼間の賃金だけでは生活できないと訴える悲痛な声が続出している。
 このままでいいと思っている労働者はいない。誰もが闘いを求めている。そして労働者階級は、単に自らの賃金や労働条件のためだけに闘うのではなく、資本家階級の権力を打ち倒して本来の医療や福祉や教育を労働者の手に奪い返し、新しい社会をつくり出すことができる----そのような力と歴史的使命とをもった革命的階級だ。この原則的立場を徹底的に貫いて新自由主義と対決し、職場生産点から国家・資本と非和解的に闘う階級的労働運動を不屈に実践してきたのが、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部、全国金属機械労組港合同、国鉄千葉動力車労働組合の3労組だ。
 11・7集会を呼びかけるこの3労組を中心に、今こそ闘う労働組合の全国ネットワークをつくりだそう。改憲・戦争を阻止し、新自由主義を終わらせる労働組合の闘いを登場させよう。

残り1週間、全力で闘おう

 すでに労働者の反撃は始まっている。動労千葉は外注化された車両清掃の職場で、職場全体の怒りを組織することに挑戦し、夜勤業務の人員削減の10月実施を阻止した。コスト削減による矛盾は外注会社や非正規労働者に集中するが、動労千葉はそこでの闘いを通して組織拡大を実現した。
 関西生コン支部は戦後最大の労組破壊の弾圧をはね返し、非正規で劣悪な労働条件に置かれている生コン業界の労働者を企業の枠を超えた産業別労働組合へと組織して、スーパーゼネコンや大手セメント企業と対決する労働運動を力強く展開している。
 北海道の自交総連SKさくら交通労組は、コロナ下で組合員の倍増を実現し、コロナによって大幅に減少した賃金を補償させるストライキに立ち上がった(本紙前号で既報)。東京では都立・公社病院の独立行政法人化に向けた定款採決に対し、職場や産別を超えた多くの労働者や地域住民の怒りを結集し、医療福祉労働者を先頭とする民営化反対の大運動が発展している。11・7労働者集会にはこうした闘いを不屈に、そして生き生きと実践してきた労働者・労働組合が全国から結集する。このような闘いをあらゆる職場に拡大していく中にこそ、新自由主義を終わらせる階級的労働運動の展望がある。
 11・7労働者集会の成功に向け、残り1週間の組織化に全力を尽くそう。

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