全学連82回定期大会を開催 新委員長に沖縄大・赤嶺知晃君
週刊『前進』04頁(3216号01面02)(2021/10/25)
全学連82回定期大会を開催
新委員長に沖縄大・赤嶺知晃君
(写真 「中国侵略戦争阻止」「京大闘争を先頭に、キャンパスを反戦のとりでに」と全参加者が決意【10月17日】)
10月16、17日、全学連は第82回定期全国大会を開催した。大会では、米日帝国主義の中国侵略戦争阻止へ闘う新体制が確立され、沖縄大学出身の赤嶺知晃(ちあき)君が委員長に就任した。この1年余の闘いを総括し、京都大学での学生に対する不当処分阻止・撤回の闘いをはじめキャンパスから学生運動を爆発させることを確認。岸田政権打倒へ闘い、11・7労働者集会への大結集をかちとることを誓った。
改憲・戦争阻止へ
冒頭に中央執行委員会が議案を提起した。赤嶺副委員長は改憲・戦争への総動員攻撃と全面対決した7・23五輪粉砕闘争を実力闘争の復権として闘い抜き、菅政権を打倒したと高らかに宣言した。総括の冒頭、学生の団結に依拠して処分撤回闘争を闘うことに敵対した前委員長・高原恭平を弾劾し、解任・追放したことを明らかにした。そして7月7日の京大全国集会を、処分当該学生が学内に突入する実力闘争としてかちとったと報告。新たに狙われている9学生への処分を絶対に阻止するために、11月と12月に予定されている京大集会への大結集を呼びかけた。
本大会での時代認識として、コロナ危機のこの2年で新自由主義がついに崩壊過程に入ったこと、4月の首脳会談をもって米日帝が中国侵略戦争に全面的に乗り出したことを確認し、陸上自衛隊大演習や沖縄・先島諸島をはじめとした基地強化を許さず、沖縄―本土を貫く反戦・反基地闘争の爆発をかちとることが重要だとはっきりさせた。
当面する方針について、「改憲・戦争阻止へ。学生運動の重要な課題と挑戦」と題して提起。70年安保・沖縄闘争で沖縄の基地こそが安保の最大の実体であることをつかみ、「大学を安保粉砕の砦(とりで)に」として巨大な反戦闘争を爆発させたことを改めてとらえ返した。そして全学連は改憲阻止の闘いの先頭に立つとともに、キャンパスでの大学改革や処分攻撃との闘いを資本主義・新自由主義との闘いとして位置づけ、労働者民衆の決定的な闘いとして形成することが重要だと提起された。京大や沖大をはじめ全国の大学で闘いが始まっていることも報告された。そして71年全島ゼネスト50周年を迎える11月、沖縄現地闘争を闘うことが呼びかけられた。
最後に、社会変革を本気で実現するためには運動の路線を打ち立てることが必要だと提起された。全学連の路線に必要なのは①時代認識②原則性③実践性④大衆性であり、それを実現している動労千葉の闘いの教訓に学びつくして学生運動を復権させようと提起され、11・7労働者集会への総決起が呼びかけられた。
若い世代がけん引
各大学の闘いの報告が出されたのち、コロナ下で決起した若い世代を中心に活発な議論が行われた。とりわけ中執からの「反差別の闘いを強め発展させよう」と題する提起に対し、団結を求める真剣な討論が巻き起こった。〈コロナ×大恐慌〉下で極限的矛盾のもとに置かれている女性の現状にどう肉薄し立ち向かうかが問われていると提起された。そしていま続々と全学連に結集してきている女子学生とともに、資本主義・新自由主義の中で拡大・再生産される女性差別に対し、イデオロギーも含めた対決を意識的に生み出そうと確認され、この間のフェミサイド(女性を標的とした殺人など)抗議行動の取り組みなども報告された。
討論を通じて、何より重要なことは労働者階級の立場からの女性解放闘争への決起と、差別の根源である資本主義そのものの転覆へ闘うことだと確認された。さらに狭山闘争、入管闘争、三里塚闘争、反原発、反弾圧、星野・大坂闘争への決起が呼びかけられた。
大会の最後に中央執行委員が選出され、赤嶺新委員長が就任あいさつ(3面に要旨)を行い、団結ガンバローで締めくくられた。