関生裁判を傍聴して 星野救援会・S

週刊『前進』04頁(3214号03面04)(2021/10/11)


関生裁判を傍聴して
 星野救援会・S


 9月16日、和歌山地裁での関西生コン支部弾圧の裁判傍聴に星野救援会の会員さんと駆け付けました。
 裁判所前に、黒塗りのベンツやクラウンが乗りつけてきます。イキったスーツに金時計の役員たちが押しかけてきました。関西生コン支部側はリュックにズックの仲間たちが、一番前で仁王立ちして構えていました。気合勝ちは、歴然です。
 この日の証人尋問には、元関西生コン支部の中心的活動家だったK証人が出てきました。転向して、仲間を警察にすべて売り渡してきた人物です。検事の質問によどみなく答えて、傍聴券が当たった仲間が「あれは、打ち合わせが出来すぎやな」と一言。星野文昭さん再審での厳島鑑定(*)の話を思い出しました。
 さらにK証人が、「今は生コン広域協にお世話になっている。ほかの人より、良い待遇でいさせてもらっている」というのを聞いて、「なんちゅう人か!」と思ったそうです。
 最後に「でもな、いちばん感心したのは被告席にジッと座っとった人たちよ。あそこまで裏切って、寝返ったやつがおっても、それでも頑張る労働組合。連帯労組ってすごいなぁ」とのことでした。
 「それでも頑張る労働組合」。それを聞いて、安保・沖縄闘争、1971年渋谷暴動闘争を闘った大坂正明さんの裁判と星野さんの再審も、同時代に同じ敵と、同じ完全黙秘・非転向の攻防として階級的労働運動の一直線上で闘っていることを感じました。その核心に触れた思いです。
     ◇
厳島鑑定 渋谷闘争で逮捕された少年の供述調書(星野さんを有罪とする唯一の根拠)が不実であることを証明した厳島行雄・日大教授による心理学鑑定。

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