芝山町長による会場貸し出し拒否は不法 反対同盟が意見陳述

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週刊『前進』04頁(3212号03面03)(2021/09/27)


芝山町長による会場貸し出し拒否は不法
 反対同盟が意見陳述

(写真 傍聴禁止に抗議する同盟)


 9月16日、相川勝重芝山町長による三里塚反対同盟への芝山文化センターの会場貸し出し拒否の撤回を求める行政不服審査請求の口頭意見陳述が芝山町役場南庁舎の研修室で行われた。
 芝山町は当初傍聴を認めていたが、直前になって非公開にすると通告してきた。「不特定多数の傍聴希望者が参集することが予想され......庁舎の秩序維持が困難となるおそれがある」というのだ。何の根拠もない言いがかりである。
 請求人である伊藤信晴さんと利害関係人の太郎良陽一さんの2人が密室の中ではあったが芝山町の不当な処分を徹底追及した。質疑応答も含め2時間近くにわたるやりとりでわかったことは、審理員はろくに町の弁明書もそれに対する反論書とその証拠も読んでいなかったということだ。
 町は反対同盟に会場を貸し出さない理由として「施設の破損」が発生しかねないとしている。その証拠として1984年の芝山町三月定例議会の議場乱入事件を挙げている。だが、この事件は前年の83年3・8分裂で反対同盟から脱落した熱田派が引き起こしたものだ。反対同盟は議員だった鈴木幸司さんを除いて誰一人議場には入っていない。伊藤さん、太郎良さんに「まったくの別組織だ」と何度突きつけられても、町は「同じ反対同盟」と言い続けた。たまらず審理員から「団体は別との具体的な証拠はあるのか」との問いかけがあったが、請求人である伊藤さんはすでに新聞資料を提出済みだ。審理員はまったく読んでいなかったことが暴露された。
 「救援」(84年4月号)の記事には一方は、北原鉱治事務局長、他方は熱田一代表の連絡先が異なる2つの反対同盟が開催した全国集会の報告記事が並列して掲載されている。熱田派の記事では石井新二らが芝山町議会闘争で逮捕されたこと、2月の芝山町議選で相川勝重、石毛博道両候補が当選したことが勝利として報じられている。相川、石井、石毛らのやった行為を理由に会場を貸さないなどという悪質で卑劣なやり口は断じて認められない。
 陳述を終えた伊藤さんと太郎良さんは、待機していた仲間と駆けつけたマスコミ5社を前に報告。撤回まで闘う決意を述べた。

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