10・3三里塚集会に大結集を 反対同盟から全国のみなさんへ

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週刊『前進』04頁(3212号03面01)(2021/09/27)


10・3三里塚集会に大結集を
 反対同盟から全国のみなさんへ


 10・3三里塚全国総決起集会への結集を呼びかける、三里塚芝山連合空港反対同盟の4氏からの訴えを掲載します。強制執行を実力で阻止するという反対同盟の決意にこたえ、青年・学生を先頭に全国から大結集しよう。(編集局

あきらめることなく闘う
 敷地内天神峰 市東孝雄さん

 みなさんの日ごろからのご支援・ご協力に心から感謝しています。
 最高裁判所第三小法廷は6月8日付で、私の農地をめぐる請求異議裁判の上告棄却の決定を下しました。反対同盟と顧問弁護団の先生方が全力を傾けて積み重ねてきた主張、弁論、証拠などをことごとく無視し踏みにじって強制執行にお墨付きを与えたのです。心からの憤りを感じます。
 裁判を通じて明らかになったのは、私の土地を取るためにNAA(成田空港会社)は法も道理も踏みにじり、違法・脱法を積み重ねてきたということです。耕作者であった父には無断で地主から底地を買収し、そのことを15年も隠蔽(いんぺい)し、証拠をねつ造し、自分らに不利な文書は隠し通すという卑劣な手口の数々が、法廷で明るみに出ました。
 しかし闘いは終わったわけではありません。耕作権裁判、新やぐら裁判などでの決着はまだついていません。そして裁判闘争も大事ですが、現地での闘いをいかに強固につくり、運動を広げていくかという課題こそが非常に大事です。
 反対同盟は権力の横暴と真正面から闘い55年、今もつぶされることなく正義を貫いています。動労千葉、関西生コン支部などの闘う労働組合、沖縄、福島をはじめ国策と闘う全国の反基地闘争、反原発闘争、市民運動、そして学生運動などみなさんの支援・交流があって、互いに支え励まし合いながらやってきました。こうして培ってきた関係はお金では買えない大切なものです。
 私はこれからもこの天神峰の農地で、みなさんに「おいしい」と言ってもらえる、完全無農薬の野菜を作っていきます。どんな攻撃が襲いかかってきても、あきらめることなく闘います。10・3全国集会へのご参加をお待ちしてます。

若い学生・労働者に期待
 敷地内東峰 萩原富夫さん

 最高裁での反動的上告棄却が出て3カ月。成田空港の危機はますます深まっています。
 国際線の旅客数はコロナ前の2年前と比べてわずか4%。NAAは、今年12月から来年10月までB滑走路に並行する誘導路の大規模な改修工事をやり、誘導路の使用を停止するそうです。すると、「への字誘導路を直線化するから農地を明け渡せ」と彼らはさんざん言ってきたのに、今や市東さんの農地を奪う理由がまったくなくなってしまう。成田はこんな自己矛盾に陥ってしまいました。
 それでもNAAが「機能強化が必要だ、第3滑走路を造るのだ」と言い張るのなら、それは結局軍事利用の目的があるとしか考えられない。今、南西諸島へのミサイル配備が進められ、陸上自衛隊は11月までかけて10万人が参加するという大規模演習をスタートさせました。反対同盟としてもこれを許さず、戦争反対の闘いに断固取り組みたいと思います。
 今「脱成長」という言葉をよく聞きますが、三里塚は55年にわたり「経済発展のために農業は犠牲になれ」という攻撃と闘い、「脱成長」を体を張った実践で示してきました。
 五輪反対闘争などで若い学生や労働者が、解放感にあふれて実力で立ち上がっているのは素晴らしいことです。そこに希望を感じ、私も30年前の記憶がよみがえり熱い気持ちになりました。若い諸君が先頭に立ち新たな革命運動をつくってほしいと願っています。これまでもそうだったように、革共同の存在なくして三里塚闘争はありません。革共同に心から期待します。私も三里塚農民としてともに革命勝利のために力を尽くしたいと思います。
 成田を廃港に追い込み、市東さんの農地を守りましょう。10・3集会に結集しともに闘いましょう。

町長の集会妨害許さない
 事務局員 伊藤信晴さん

 9月16日に芝山町役場で、相川勝重町長による集会会場貸出拒否問題をめぐる行政不服審査請求の口頭意見陳述を行いました。「集会・結社の自由」を踏みにじり、「空港反対派の集会には貸さない」など絶対に認められません。
 しかもその理由として持ち出したのが「議会乱入」事件。1984年3月に芝山町議会で「2期工事促進決議」が上げられようとした時、「反対同盟が芝山町議会の議場に乱入した」というのだが、実際にこの時「乱入」したのは熱田派であり、それを先導し仕切ったのは当時町議会議員であった相川町長その人でした。私たち反対同盟は、機動隊に阻止されて議場に近づくこともできなかった。その後、相川は空港推進派へと転落し町長となるわけですが、自分がやったことさえ忘れてしまったのか。
 現地では4月1から強制執行攻撃に対し座り込み態勢をとっています。
 菅政権が一夜にして崩壊する情勢です。しかし次の自民党政権もまた中国侵略戦争と改憲へと突き進もうとしています。
 この激動の中で、動労千葉や関西生コン支部などの闘う労働組合とともに、三里塚が前進し、戦争を許さず、新自由主義に終止符を打つ闘いに勝利しなければなりません。
 10・3集会に大結集し、反対同盟とともに闘おう。

強制執行を実力阻止する
 事務局員 太郎良陽一さん

 反対同盟は、市東さんの農地に対する強制執行攻撃を絶対に許さない。実力をもって守り抜きます。
 私も伊藤さんとともに意見陳述の場に臨んだが、町はあれこれと理由をつけて他の人の傍聴を拒み、会場貸し出し拒否を居直ろうとしています。
 かつては反対同盟の一員であった相川がここまで転落したことに象徴的なように、三里塚の半世紀を超える歴史の中で、権力は金と暴力を使って人間同士の関係を絶ち、分断を図ってきました。土地を売って出て行った人も多くいます。
 金さえ出せば何をやってもいいのか。そんなやり方は許さない。それにNOと言い続けて不屈に闘ってきたのが反対同盟の闘いです。農民が汗水たらして耕してきた農地は「金で買えない」ものだし、ましてや暴力的に強奪するなど言語道断です。大木よね婆ちゃんの時にやったように、人間の生活と尊厳を踏みにじって強制執行をまたもやってくるというのなら、実力で迎え撃つだけです。
 市東さんの農地を守るということは、この新自由主義社会の価値観を根底から拒絶し、未来をつくる闘いだと思います。三里塚だけでなく、すべての闘いに通じることです。
 市東さんの農地を守る闘いのスクラムに、ぜひ加わってください。10・3に集まろう。

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