婦民全国協が38回総会 「階級的団結つくる女性団体に」
週刊『前進』04頁(3209号02面02)(2021/09/06)
婦民全国協が38回総会
「階級的団結つくる女性団体に」
(写真 2日間の報告・討論で団結を固めた【8月22日 大阪】)
8月21〜22日、大阪において婦人民主クラブ全国協議会第38回全国総会が開催され、全国から90人が参加しました。
コロナの感染爆発と大恐慌のもとで新自由主義の破綻が暴かれています。菅政権は危機だからこそ8割の反対も押し切って国威発揚のオリンピック・パラリンピックを強行しました。さらに陸上自衛隊14万人の演習を準備し、中国への侵略戦争に踏み込んでいます。これに対して労働者民衆の怒りが爆発しています。
時代とらえ社会変えようと討論
総会は、三浦正子代表が「社会を変える革命が必要! 熱い討論を!」と呼びかけ開会しました。鶴田ひさ子事務局長は議案提案で「今こそ時代をとらえよう。支配の側は労働者民衆の決起を恐れて、民営化や関西生コン弾圧での労組なき社会、ヒロシマつぶしに見られる反戦・反核の闘いの圧殺、差別や排外主義を使った分断でやってくる」と訴え、「立憲民主党は改憲国民投票法に賛成し、共産党は『日米安保廃棄』を政権公約から外した。既成勢力の屈服の中で、7・23五輪開会式粉砕、8・6ヒロシマ右翼との対峙(たいじ)などの闘いの先頭に医療福祉産別をはじめ職場から、地域から女性が先頭に立って決起している」と確認しました。
その上で、「婦民全国協は、①女性の解放・子どもの幸福、②職場・地域に生活を守る自主的な力を築く、③二度と侵略戦争を許さない、という三つの綱領のもと、菅政権打倒、生きがたい社会を根底からひっくり返し、人間らしく生きられる社会をつくっていく。改憲・戦争阻止の先頭に立つ。そのために組織の飛躍をかちとっていこう」と提起しました。
女性差別による分断支配に怒り
特別報告は、奈良市従業員労働組合でのセクハラ・パワハラ解雇との闘いです。10年間の闘いを通して仲間で激論を重ね、路線と団結を深めてきたことが語られました。「女性差別が職場を分断支配し、非正規職の解雇や民営化を推進するために利用されている。労働組合が女性差別と闘うことがどれだけ重要か。自分自身を変え、仲間を信じることで民営化絶対反対の階級的団結を生み出してきた。そして自治労権力を奪取する自信につながった。この力が、あきらめや敗北感を打ち破って戦争を阻止する力につながる」。この提起は参加者全体の圧倒的高揚を生み出しました。2日目の分散会や両日の各地からの報告・討論は、議案や特別報告にかみ合う内容で活発に行われました。「どの職場にもあるセクハラやパワハラ。それが『個人問題』としてあきらめさせられているが、怒りの決起があちこちで始まっている。戦争情勢、『労組なき社会』化攻撃の中でどう闘うか、今回の報告は大いに展望が見えるものになった。労組をつくり、その周りに地域の団結をつくることで職場も地域も自分たちがまわしていけると確信をもてる」などの意見が出されました。
そのほか、各地の3・8国際婦人デー闘争の報告、8・6ヒロシマ―8・9ナガサキ闘争の報告、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部への弾圧粉砕の闘い、そして実力闘争を復権させた7・23五輪開会式粉砕闘争、入管法改悪阻止の闘い、核武装化に抗する反原発の闘い、弾圧粉砕など、それぞれの闘いの中で女性が立っていることの重要性が語られました。
そして、非正規職、低賃金で不安定な職場で、貧困・格差の中で、差別や分断に怒り苦しんでいる女性たち、子育てや介護と格闘する女性たちの先頭で、新自由主義と闘う旗を高く掲げ「声を上げよう」「あきらめず行動しよう」「戦争は絶対反対!」と、階級的団結をつくる女性団体―婦民になっていこうという討議が行われました。
動労千葉、三里塚婦人行動隊・宮本麻子さん、星野暁子さんをはじめとする方々からメッセージが寄せられると共に、関西地区生コン支部の武谷新吾書記次長、全国水平同盟の久原正子委員長、労組交流センター全国女性部の野田里美副部長があいさつに駆けつけてくださいました。
総会決議に加え「星野国賠勝利! 大坂さんを奪還する特別決議」が全体で確認され、11月労働者集会には改憲・戦争と対決するすべての労働者民衆の大結集を組織しようと確認して終了しました。
(婦民全国協・鶴田ひさ子)