旭支会と連帯しAGC本社デモ 解雇撤回し職場に戻せ! 韓国法人前社長に有罪判決
旭支会と連帯しAGC本社デモ
解雇撤回し職場に戻せ!
韓国法人前社長に有罪判決
8月11日、韓国テグ地裁キムチョン支院でAGC韓国法人「AGCファインテクノ韓国(AFK)」前社長・原納猛に対し、不法派遣容疑で懲役6カ月(執行猶予2年)の有罪判決が出された。この有罪判決を受け、旭非正規職支会支援共闘会議は8月20日、旭非正規職支会の解雇組合員22人全員の解雇撤回と正規職雇用を要求し、東京のAGC本社デモを闘いぬいた。
事前に送付した申入書に対しAGC本社は、またも「AFKにおいて適切に対応しており、AGC株式会社としてコメントする立場にはありません」と回答を送ってきた。何が「適切に対応」か! 本社人事としてAFKに送り込んだ原納に有罪判決が下ったのだ。刑事裁判中、原納は姿をくらまし、一度も出廷しなかった。これも本社の指示ではないのか! 今年2月、争議の仲介に現れた弁護士事務所は、明確にAGC本社の代理人を名乗ったではないか! AGC平井社長が、労働組合つぶしの集団解雇・不当労働行為の責任を取らなければならない。
「懲役6カ月の有罪判決に従え!」「AGC平井社長は解雇撤回しろ!」「正規職として職場に戻せ!」「日韓連帯で勝利するぞ!」----AGC本社がある新丸ビルに対し怒りのシュプレヒコールが響いた。
2015年5月、クミ市にあるAFK工場で下請け会社GTSに雇用されていた非正規職労働者が労働組合を結成。2週間で138人が組合に加盟、「奴隷のように働いていた工場が『現場』に変わった」(旭非正規職支会編『野の花、----工団に咲く』)。しかしAFKは1カ月後、メール1本でGTSの下請け契約を解除、178人を集団解雇する暴挙を行った。以来6年、22人の組合員が団結して闘っている。
旭非正規職支会支援共闘会議は、旭支会の日本遠征闘争を動労千葉が受け入れたことを契機に日本で支援しようと結成され、AGC本社および京浜工場行動を軸に闘っている。判決をてこに解雇撤回まで上り詰めようと意気込む支援共闘会議は9月4日、旭非正規職支会支援共闘集会を開催する。参加し共に闘おう。
製造業で初の懲役判決 組合員の血の涙で勝ち取った
判決は、原納への懲役6カ月のほかAFKに罰金1500万㌆(約141万円)、GTS前代表に懲役4カ月(執行猶予2年)、罰金300万㌆だった。
裁判所は、GTSが事実上、当時の旭硝子(アサヒガラス、現AGC)の指揮命令を受けて運営されたと判断し、不法派遣の根拠として▼GTSが作業者数と現場配置、作業内容を独自に決定できず、▼GTSが旭硝子以外の会社との契約や別の事業所での業務もなく、▼旭硝子とGTSがガラス生産という単一の目的で運営され、生産工場も連動していたことなどを挙げた。AFKとGTSは請負契約を結んだ独立的な企業組織だというAGCの主張は通らなかった。
裁判所は「AFKは、GTSに追加業務を指示するたびに変更契約を締結することで請負契約の体裁をとろうとした」ことなどから「不法派遣に該当すると認識していた」と断罪した。
「間接雇用は労働者の不利益が大きい雇用形態であり、法律上許されない製造業の直接生産工程に不法派遣を行った行為は重大な犯罪行為だ」と認定した。製造業の不法派遣違反としては、韓国初の懲役刑だ。
判決後の記者会見で旭支会のチャホノ支会長は、「検察に不起訴処分とされたが、あきらめずにテグ検察庁前で実力で闘い、最後に起訴に追い込んだ結果だ」と語り、「22人の組合員の血の涙で勝ち取った有罪判決だ。AGCはこの判決を受け入れ、22人全員を文句なしに直接雇用すべきだ。最後まで最善を尽くし闘う」と宣言した。
しかし、AGCは判決に従わず控訴した。AGC本社を攻める日本の闘いがますます重要だ。旭支会と連帯し、勝利まで闘おう。
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闘争スケジュール
組合員22人の血の涙でかちとった有罪判決
今こそ解決を!
9・4旭非正規職支会支援共闘集会
9月4日(土)午後1時30分開場 2時開会
文京区民センター2―A(東京都文京区本郷4―15―14)
☆旭非正規職支会がリモートで登場!
主催 旭非正規職支会支援共闘会議