戦没者を二度殺すな! 具志堅さん靖国神社でハンスト
戦没者を二度殺すな!
具志堅さん靖国神社でハンスト
8月14、15日の2日間、沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」(沖縄の言葉で「壕(ガマ)を掘る人」)代表の具志堅隆松さんが、ハンガーストライキを行うことを聞き、いても立ってもいられず東京の靖国神社前に行きました。
具志堅さんは、沖縄戦の激戦地・南部地域で国が放置し続けている戦没者の遺骨を39年にわたって収集して供養し、遺族に返すボランティアを続けています。
菅政権・防衛省・沖縄防衛局は、戦没者の遺骨を含む土砂を辺野古新基地建設のために大浦湾に埋め立てる方針を打ち出し、すでに糸満市米須の「魂魄(こんぱく)の塔」近くでは一部採掘が始まっています。
具志堅さんは国の政策に対して、戦没者の尊厳を守るため、6・23沖縄に続き3度目のハンストに立ち上がったとのことです。
降りしきる雨の中、ハンスト突入にあたり具志堅さんは「今、沖縄で戦没者の遺骨が海に捨てられようとしている。8・15が近づくにつれて何もしないわけにはいかないと思い、一人でも訴えに行こうとここに来た」「これは、戦没者を二度殺すことと同じなのです。戦没者の尊厳を守るための一歩は平和への一歩です」と静かな口調の中にも怒りを込めて語りました。
多くの支援者が「遺骨混じりの土砂を米軍基地建設に使わないで」と横断幕を掲げ、チラシをまき、署名活動を行っていました。
靖国参拝者の中にはこの事実を知らない人が多く、ハンスト決行中の垂れ幕や土中から遺骨が掘り出されている写真の前で立ち止まり、「こんなことが起こっているとは知らんかった」と署名をしていく人、「私は基地建設には賛成だが、これは絶対に許せない」と怒りをあらわにしていく人、さらには特攻服を着た右翼が横断幕の排除に来て、そこに書かれている内容を読んだ瞬間に「これは否定できないな」と言って「頑張ってください」と支援の方に声をかけるなど、この問題が全国民的な怒りの的であることが浮き彫りになるエピソードが多数ありました。それほど今回の遺骨を海に捨て軍事基地を造る行為は人間の尊厳を傷つけ辱める行為です。
沖縄戦で亡くなった人たちを二度殺す菅政権のやり方は、絶対に許されるものではありません。無念の死を強いられた戦没者を再び踏みにじろうとするのか! 怒りに堪えません。具志堅さんの闘いに連帯し、菅政権を打倒して辺野古新基地建設を絶対に阻止しよう!
(首都圏 R・T)