職場からの通信 生活できる賃金よこせ 民間 香川

週刊『前進』04頁(3207号02面06)(2021/08/23)


職場からの通信
 生活できる賃金よこせ
 民間 香川


 昨年転職をして1年。正社員で毎週の休日出勤を入れても手取りが14万円程度にしかなりません。新型コロナの影響で会社は大幅な赤字を計上しました。本年度の昇給と夏季一時金は減額かと思いましたが、春闘での労使交渉で昇給は全体平均1000円アップ、一時金は例年通り1カ月が支給されることになりました。しかし昇給1000円とはあまりにも安すぎではありませんか。10年働いても1万円にしかならず、おまけに副業は禁止なので生活は常にギリギリです。これは自分だけでなく全社員に言えることです。
 一時金支給日に会社との個人面談があったので、ダメ元で処遇改善を訴えてみました。年齢給の導入、生活に余裕ができる手取り20万円はほしいところ。それができないなら副業を認めたらどうか。(もちろん、本来なら副業などこちらから提案すること自体、間違っていると思っています)。会社は労働者と家族が普通に生きていけるだけの賃金を支給する義務があります。しかし会社はまだ1年をすぎたばかりの自分に内心「ぜいたく」と言わんばかりで、お金のことを言うより仕事を覚えた方が自分のためだと言います。
 14万円で生活していくのは正直キツイものです。生活に必要な20万円を要求するのは「ぜいたく」なのでしょうか。こんな賃金で将来性はあるのか。家族を養えるのか。自分だけではなく全社員、とりわけ若い社員の人生、未来がかかっていると思います。
 そのためにも会社全体に漂う無力感としょうがない現実を変えないといけません。組合もストライキをするなど以前は強かったようですが、今はあまり闘えていないのが現状です。今こそ、動労千葉のような闘う労働組合を甦(よみがえ)らせることが必要です。労働者の生活を守ることは、仕事の安全を守ることにもつながります。
 わがユニオンでは昨年から外国人労働者の解雇問題にも取り組み、当該をはじめ全組合員が労働運動の原則を曲げず団結したことで、勝利することができました。また、今後の課題も明らかになりました。困難を乗り越え闘い続けること、それが未来への展望だと確信します。共にがんばりましょう。
(香川連帯ユニオン・日下部剛)
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