職場からの通信 民営化反対貫き団結拡大 自治体 奈良市
週刊『前進』04頁(3206号02面04)(2021/08/16)
職場からの通信
民営化反対貫き団結拡大
自治体 奈良市
7月16日、関西労組交流センターの「奈良市従の闘いについて」の学習会に、たくさんの仲間が参加しました。「あれ、今日は決起集会だったかな? 学習会だよな」と思うほど、涙あり、笑いありの感動的な場となりました。
10年以上にわたる奈良市従の闘いが報告されました。2006年、清掃支部組合員(部落解放同盟役員)の病気休暇「不正取得」への激しい部落・現業バッシング、民営化攻撃の始まり。12年、清掃特勤手当廃止攻撃と教育支部の「特勤廃止は民営化だ!」という支部を越えた闘い。15年、下水道民営化・非正規職解雇絶対反対の闘いと組合本部との分岐。17年、セクハラ・パワハラを受けた非正規職女性労働者Aさんの決起。共に闘ったことへの組合本部の弾圧が始まり、19年、組合員3人への除名処分。20年、会計年度任用職員制度に反対した非正規職の教育支部長らの解雇に対し、2人が労働委員会闘争を開始。21年3月、書記の吉谷宏子さんが懲戒解雇されて、解雇撤回の裁判を始め、本部に代わって自分たちが責任をとる闘いに挑戦していること——。
奈良市従の闘いについてその時々の激しい攻防を見てきたけれど、改めてその全過程を捉え返すことができました。現場の一人ひとりが壁にぶつかりながら、徹底した路線的議論を行って自己変革・飛躍を勝ち取り、団結を拡大してきたことが伝わりました。現場労働者が実践を通して階級の指導部になっていくあり様にみんなが感動しました。
「民営化絶対反対、解雇撤回」を貫いた闘いは、奈良市従本部の御用組合となった正体を明らかにしていっています。そして今や産業報国会へと転落しようとする自治労本部を直撃する闘いに発展しています。
当局の威を借りた職場ボスが非正規職の女性にセクハラ・パワハラをして職場を支配することが続いてきました。何のためか? 当局が現場を分断支配して現業を民営化するためです。そのことに声をあげたAさんに対し、本来労働組合はどうすべきか? セクハラ・パワハラ加害当該のX組合員と徹底議論し、差別・分断を団結に変え、職場を変えていくことではないでしょうか?
しかし市従本部は全く違いました。X組合員を擁護し、Aさんを人事評価で解雇に追いやる手先になり、事実をなきものにするための裁判の費用を組合費から出しました。そして定期大会でX組合員に「支部長や書記らを除名・解雇してほしい」と発言させたのです。労働組合が非正規職解雇に反対した書記を懲戒解雇するなどというのは歴史を揺るがす事態です。徹底的に闘っていきましょう!
体制内労組幹部も資本家もこれまでどおりではやっていけず、コロナ下の改憲・戦争攻撃は全てをバラバラにします。逆に今こそ「絶対反対」の旗のもとに労働者が団結し結集する時代です。御用組合化した労組の権力を階級的労働運動の手に取り戻し、この社会を変えていきましょう!
(関西自治体労働者・B)