感染爆発の元凶=菅を倒せ コロナ・戦争危機に立ち向かい新自由主義打倒へ怒りの決起を 9・12革共同政治集会へ

週刊『前進』04頁(3206号01面01)(2021/08/16)


感染爆発の元凶=菅を倒せ
 コロナ・戦争危機に立ち向かい新自由主義打倒へ怒りの決起を
 9・12革共同政治集会へ


 日本帝国主義・菅政権による東京五輪の破滅的強行は、コロナ感染爆発と医療崩壊を破局的段階へ突入させた。菅と小池の「自宅療養」と称する人民見殺し政策によって、無数の人々が重症化と死を強制されている。この新自由主義の崩壊と破滅がもたらしている現実に、革命的共産主義者として、腹の底から怒りを爆発させなければならない。求められていることは、新自由主義を打倒する労働運動・労働組合の力ある登場だ。労働者民衆の怒りの声は空前の規模で高まっている。職場・地域から闘いを組織し、改憲・戦争の菅を打倒する今秋決戦へ! 11・7全国労働者総決起集会に向かう2カ月半の組織化に猛然と突入しよう。

五輪強行で感染が急拡大

 すでに始まっていた「第5波」のコロナ感染は、五輪開催が強行されたことで爆発的拡大へと転じた。大会期間中、東京都内と全国の新規感染者数は連日過去最多を更新し、11日には厚生労働省の専門家会議が「もはや災害時の状況に近い局面」だとして、31都道府県が最も深刻な「ステージ4(感染爆発)」に相当すると発表。全国で入院先が見つからない感染者が増え、入院が必要でも入院できない人、まともな治療が受けられず自宅で死亡する人が急増している。多くの医療労働者が何週間も休みなく働き続け、保健所では少ない人数で夜を徹した作業が行われているが、それでも助かるはずの命が助けられない。医療や自治体の現場は戦場と化し、悔しい思いをしながら労働者が懸命に働いているのだ。
 コロナ禍の1年半、安倍・菅両政権や小池都政は五輪開催をすべてに優先させ、医療崩壊を回避するための手立てを何一つとらなかった。そして五輪開催中の8月2日、菅政権は、コロナ感染症の「中等症」であっても「症状が軽い」あるいは「重症化リスクの少ない」患者に関しては「自宅療養」とすることを打ち出した。コロナ患者は原則入院とする感染症法をも根本から否定する大転換だ。 これに先立ち、小池都知事は同じく五輪開催中の7月28日の記者会見で「自宅を病床のような形でやっていただく」と発言。菅も小池もまともな医療を保障するつもりはなく、「自宅で死ね」と言っているのだ。起きている事態の本質は、新自由主義の40年がもたらした医療崩壊、社会崩壊の現実に対し、菅や小池をはじめとした日本の支配階級が根本的に統治能力を失いながら、その破産を居直ってなおも支配の座にしがみついているということだ。そして菅は、この絶望的状況からの活路を改憲・戦争に見いだそうとあがき、アメリカ帝国主義とともに中国侵略戦争に決定的に踏み出しているのだ。
 だが他方で、五輪強行が新自由主義の破滅と社会の崩壊を一気に促進した結果、労働者民衆の巨大な怒りと社会変革への渇望がとてつもない規模で生み出されている。五輪を利用した「国威発揚」は完全に失敗し、菅政権の支持率は各種世論調査で軒並み2割台まで落ちた。今こそ沸き起こる怒りの声を団結した力へと転化し、新自由主義を打倒する階級的労働運動をよみがえらせよう。そして米日が狙う中国侵略戦争を絶対に阻止しよう。

国鉄・関生決戦の発展を

 機動隊6万人、自衛隊8500人の厳戒態勢を打ち破り、「五輪やめろ!」の声を世界にとどろかせた全学連の7・23開会式弾劾闘争(前号既報)は、この間の国鉄・関生決戦の前進と一体で闘いとられた。
 戦後最大の労組弾圧と闘う全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部と全国に広がった支援運動は、検察が求刑した「懲役8年」という極悪の実刑攻撃を粉砕し、武建一委員長の収監を阻止する大きな勝利をかちとった。動労千葉は、JRによる「労組なき社会」化攻撃に真っ向から立ち向かい、外注先の非正規職労働者の圧倒的支持を得て二つの事業所で職場代表に選出され、さらに組織拡大をかちとって、新自由主義の核心である外注化攻撃を現場から覆す前人未到の闘いに踏み出している。こうした階級的労働運動の力強い前進が多くの青年・学生を奮い立たせ、五輪開会式を直撃する実力闘争への決起を生み出したのだ。
 この闘いをさらに発展させ、11月労働者集会への大結集をかちとろう。今年の11月集会は「新自由主義を終わらせる労働運動の再生」をテーマとして開催される。新自由主義の破綻は職場でこそ最も鋭くあらわれている。現場にはあきらめと、現状を許せない怒りとが混在している。11月集会を呼びかける3労組は、労働者が本来持っている力・エネルギーを徹底的に引き出すことで、新自由主義の攻撃に団結を崩されず立ち向かってきた。関生支部の産別労働運動、動労千葉の反合理化・運転保安闘争、全国金属機械労組港合同の「資本を蚕食(さんしょく)する自覚的団結」の形成は、「仕方ない」というあきらめを打ち破り、新自由主義によって崩壊した社会を根本から変革する力が労働組合にあることを示してきた。
 今や東京五輪の破産で〈コロナ×大恐慌〉情勢はますます激化し、破滅に向かう新自由主義は労働者階級の意識を明らかに変え始めている。11月集会への2カ月半の組織戦を闘い抜き、青年・学生を先頭に日本労働者階級の総反撃をつくりだそう。

渦巻く怒りを11月集会へ

 医療、学校、郵政をはじめ、どんな職場でも、どんな職種でも、現場には怒りがあふれており、資本・当局の支配には必ず矛盾や弱点がある。求められているのは、労働者が団結できる方針・展望をつかみ取って具体的な闘いに組織することだ。そしてその中で生み出された団結を、11月労働者集会に結集させよう。
 本紙前号夏季アピールは、11月集会に向けて「全党がオルグ団となって、労働者、労働組合の組織化に猛然と踏み出そう」と提起した。全党がオルグ団になるとは、3労組に学び、労働者の中に分け入り、労働者の力を徹底的に引き出して階級的労働運動を組織するということだ。そして改憲・戦争を阻止する労働者民衆の闘いを11月集会に丸ごと総結集させるということだ。
 この秋、日帝・菅政権は陸上自衛隊の全部隊約14万人を総動員し、対中国を想定した過去最大規模の軍事演習を九州で行うことを発表している。もはや何一つ「政権浮揚」の展望がない菅は、ひたすら排外主義と戦争をあおることで衆院選を乗り切り、改憲・戦争へ絶望的に突き進もうとしているのだ。これに対し、立憲民主党は改憲勢力としての正体をあらわにし、日本共産党は「日米安保廃棄」を衆院選公約から除外することを発表した。戦争切迫下での「第2インター崩壊」情勢と真っ向から対決し、革命的情勢を革命へと転化する党の意識性、マルクス主義的革命党の強烈な意識性が求められている。
 8・6広島―8・9長崎闘争、8・15集会の成功に続き、改憲・戦争阻止!大行進が呼びかける「パラリンピックやめろ! 命を守れ! 菅たおせ! 8・17都庁行動&新宿デモ」(要項2面)に集まろう。そして11月集会に向かう今秋決戦への総決起集会として、9・12革共同政治集会の歴史的成功をかちとろう。

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破滅する新自由主義打倒へ 日本労働者階級の総反撃を!
9・12革共同政治集会
 9月12日(日)正午開会
 ●ビデオ上映「五輪粉砕!7・23闘争の記録」
 江戸川区総合文化センター大ホール(東京都江戸川区中央4―14―1、JR新小岩駅より徒歩約15分、江戸川高校前バス停より約4分)
 基調報告 秋月丈志書記長
 主催/革命的共産主義者同盟全国委員会

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