8・15労働者市民のつどいへ たおせ!資本主義 踏み出そう、次へ! 私たちの世界を、私たちの手で始めよう 8・15労働者市民のつどい実行委員会 森川文人 弁護士

週刊『前進』04頁(3204号04面01)(2021/07/26)


8・15労働者市民のつどいへ
 たおせ!資本主義 踏み出そう、次へ!
 私たちの世界を、私たちの手で始めよう
 8・15労働者市民のつどい実行委員会 森川文人 弁護士

(写真 6月6日、新宿駅東口で五輪中止を訴える森川さん)


 8・15労働者市民のつどい実行委員会の森川文人弁護士から、集会への結集を呼びかけるアピールをいただきました。今年の集会は改憲・戦争阻止へ、かつてなく重大な集会です。全力で集まろう。(編集局)

 これほどまでに反対の声が高まる中、どうしてもオリンピック開催を強行する政府。私たち民衆労働者と政府の方針の対立が日毎に鮮明化しています。
 なぜ、そこまでして政府はオリンピックを強行したいのか。コロナ感染が増える中、緊急事態宣言下の東京オリンピックなどブルジョアジーとしての合理性をも見失った新自由主義の断末魔のセレモニーです。

 政府がここまでオリンピックにこだわるのは、第一にそれが大資本の利益であり、つまりは一部の資本家への奉仕だからです。民衆の健康や命よりも資本の利益を、ということです。今やその姿勢をむき出しにし隠そうともしないのです。
 そもそも、オリンピックは国威発揚の装置であり、新自由主義下のコロナ情勢において蓄積されている民衆の不満・批判・鬱屈(うっくつ)を、ナショナリズムで回収することをもくろんだものです。政権の森友問題、加計問題、桜を見る会不正問題、そして諸々の金権議員や特権企業との不正はあいまいなまま、巨大イベントでごまかそうという意図は明らかであり、これはパンなしのサーカスです。
 さらには、台湾をめぐる米中・日中の戦端開始を視野に入れた危険な動きを隠すもくろみもあります。今年に入り、米海軍と海上自衛隊の共同訓練が急増し、5月までに23回実施。戦争の準備をしつつ、国際イベント・オリンピックの開催など許し難い茶番です。

 ここまで私たちと政府・資本の対立が歴然としたことはないでしょう。もはやごまかせません。そこまでしなければ、現体制が持たない、余裕がないからです。コロナで新自由主義の矛盾があらわになり、格差の拡大により庶民の生活は苦しくなる一方。ごく少数に集中する富、先の見えない生活に追われる私たちとの階級的落差に怒りが沸騰しています。「エッセンシャルワーカー」と持ち上げられても、その待遇が改善するわけではありません。「このままではやってられない!」、そんな怒りの声が世界中にこだましています。この怒りを収める手立てがもはや政府、いや資本主義体制にはないのです。

 とりわけ、若い世代からは、私たちが生きる地球環境自体への資本主義による破壊への危機感が急速に高まっています。このままでは、まさに「大洪水よ、我が亡き後に来たれ!」という資本家のスローガンそのもの、刹那(せつな)的な新自由主義が、恐ろしい環境破壊で地球自体を人類が住めない場所にしてしまいます。

 資本・政府と私たちの非和解的な対立は、オリンピック強行で誰の目にも明らかになりました。菅政権の支持率は急落。しかし今、私たちの前に見えるのは、現政権うんぬんの問題ではなく格差が究極的に広がった資本主義世界の終末期が訪れたことを示すラディカルな矛盾の現れそのものです。オリンピック強行が私たちの怒りの火に油を注いでいます。「緊急事態宣言」をゼネストへ、オリンピックを革命へ。菅政権打倒などにとどまらずに、資本主義体制自体を終わらせ、私たちの世界を、私たちの手で始める時です。

 今年の8・15集会は、1987年生まれのマルクス研究者である斎藤幸平さんが登場。「これまで私たちが無関心だったせいで、1%の富裕層・エリート層が好き勝手にルールを変えて、自分たちの価値観に合わせて、社会の仕組みや利害を作りあげてしまった。けれども、そろそろ、はっきりとしたNOを突きつけるときだ。冷笑主義を捨て、99%の力を見せつけてやろう」(『人新世の「資本論」』)と煽(あお)る著書は、2021年の新書大賞第1位となっています。「資本論」というタイトルの付いた本が、今、不満と怒りの民衆・労働者の中に、どんどん広がっているのです。
 さらに、大資本のマスメディアは扱えない、庶民目線の尖(とが)った笑いを武器とした「テレビで会えない芸人」、おなじみの松元ヒロさんも出演。ヒロさんのドキュメンタリー番組は昨年、「第58回ギャラクシー賞」最優秀賞を受賞。乗りに乗っています。怒りを笑いに、笑いを怒りに!

 たおせ!資本主義 踏み出そう、次へ! ここからは私たちの主体性が問われています。勇気を出して、共に踏み出そう! 誰にも任せることはできない、やるのは、私たちです。


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戦後76年
8・15労働者市民のつどい
 8月15日(日)正午開場 午後1時開会
 赤羽会館・講堂(東京都北区赤羽南1―13―1、赤羽駅東口下車)
 ■講演 斎藤幸平「資本主義の終焉と私たちの未来」
 ■コント 松元ヒロ「テレビでは会えない!?」
 主催 8・15労働者市民のつどい実行委員会

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