下山鑑定で狭山再審を行え 水平同盟ら東京高裁に迫る
週刊『前進』04頁(3203号04面04)(2021/07/19)
下山鑑定で狭山再審を行え
水平同盟ら東京高裁に迫る
(写真 東京高裁に「石川さんは無実だ! 下山鑑定を調べろ!」と怒りのシュプレヒコール【7月12日 東京・霞が関】)
菅政権が東京に4度目の緊急事態宣言を発令した7月12日、全国水平同盟杉並支部と部落解放東日本共闘会議は怒りに燃えて東京高等裁判所前に登場しました。
なんと東京高裁は当日になって、予定していた狭山再審を求める要請行動は受けられないと通告してきたのです。東京高裁刑事部でコロナ陽性者が出たからという理由です。コロナ感染対策の失敗を棚に上げたこの対応は、オリンピック強行に走る菅政権と同じです。
私たちは、予定どおり正午から2時間、断固として裁判所前のアピール行動を貫徹しました。炎天下、全学連をはじめ結集した仲間は、大野勝則裁判長に届けとばかりに次々に要請文を読み上げ、早期再審棄却を狙う大野裁判長を弾劾しました。
東京高裁は、「万年筆はニセ物」と暴いた下山鑑定を、検察の「水で洗った」という暴論で、それこそ水に流そうとしています。下山鑑定は、石川一雄さんを狭山事件の犯人とした最重要証拠「被害者の万年筆」のインクが被害者が使っていたインクではなかったことを成分を分析して証明しました。石川さんを無期懲役にした東京高裁・寺尾裁判長の確定判決は崩壊したのです。
下山鑑定に対する検察の反論「被害者が万年筆のインク溜(だ)めを水で洗って別のインクを入れた」なる非科学的な推論は、新たなでっち上げであり、権力犯罪の上塗りです。絶対に許してはなりません。
要請団の代表が、水平同盟各支部、全学連、動労水戸、東京の各地区労組交流センターなどの11通の要請文を東京高裁刑事部次席書記官を通して大野裁判長に提出しました。
石川一雄さんと固く連帯し、決戦局面を迎えた狭山第3次再審闘争の勝利へともに闘いましょう。
(全国水平同盟杉並支部・狩野正幸)