三里塚 樫の木まつりが大盛況 市東さん「天神峰で耕し続ける」

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週刊『前進』04頁(3203号04面03)(2021/07/19)


三里塚
 樫の木まつりが大盛況
 市東さん「天神峰で耕し続ける」

(写真 炎天下、反対同盟を先頭に誘導路の直線化を阻んでいる市東さんの南台農地からデモに出発【7月11日 千葉県成田市】)

(写真 市東さん宅中庭の樫の巨木のもとで「まつり」が開催された)


 7月11日、三里塚芝山連合空港反対同盟が主催する「天神峰樫(かし)の木まつり」が開かれ、労働者・農民・学生・地元住民など150人が参加し、請求異議裁判の上告棄却に怒りを燃やして「農地死守」の決意を固めあった。
 直射日光で気温が上昇する午後1時、成田空港B滑走路の誘導路の直線化を阻んで存在する市東孝雄さんの南台農地で、デモ出発前の集会を行った。
 伊藤信晴さんが芝山町の相川勝重町長との攻防経過を報告し、さらに「第3滑走路建設強行は軍事空港造りであり、農地決戦は戦時収用との闘い」と強調した。
 強制執行攻撃に対し未明から朝まで当番制で闘う現地の支援連絡会議が次々と発言し、全学連三里塚現地行動隊は「強制執行を絶対に許さない」と述べた。
 意気高くシュプレヒコールを上げてデモに出発。宣伝カーからは婦人行動隊の宮本麻子さんが「市東さんの農地を守り抜こう」の訴えを周辺地域に響かせた。炎天下、市東さん宅前までデモ行進。畑に隣接する市東さんの中庭に会場が整えられ、伊藤さんの司会で樫の木まつりが始まった。
 東峰の萩原富夫さんが主催者あいさつを行った。「最高裁の上告棄却は許すことができない。どんなことがあっても市東さんのこの地での生活を守り支え抜く。成田空港は今や新型コロナの影響で需要は9割減り、廃港寸前。私たちはここで畑を耕し、空港と闘い抜いていく」
 続いて動労千葉の繁沢敬一副委員長が連帯発言に立ち、「〈業務融合化〉の名で進められるJRの大合理化攻撃を粉砕する」と述べ、新組合員加入と職場代表選挙勝利の報告をした。
 関西実行委の連帯発言に続き、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部・西山直洋さん、騒音下南部住民Aさんから寄せられたメッセージを伊藤さんが読み上げた。さらに沖縄、若狭、茨城、泉州住民の会・中川育子さんからの連帯メッセージが確認された。
 宮本さんのカンパアピールに続き、川口真由美さんがギター弾き語りで闘いの歌を力強く歌い上げ、会場の熱気を高めた。
 全国農民会議共同代表の小川浩さんは、怒りをあらわに「市東さんの農地を守ることは、労働者と農民が連帯して社会を変える闘いだ」と訴えた。
 婦人民主クラブ全国協、全国水平同盟、星野全国再審連絡会議、動労水戸の木村郁夫委員長、市東さんの農地取り上げに反対する会などが連帯発言を行った。
 中核派を代表して石田真弓同志は、7・23五輪開会式粉砕闘争への決起を呼びかけ、7・7京都大学での処分撤回集会の大成功を報告し、「団結と連帯の力で市東さんの農地を実力で守る。一指も触れさせない」と宣言した。
 景品交換タイムでは、番号抽選で「カレーセット」の野菜が配布され、歓声と拍手が交差した。
 最後に市東さんがあいさつに立った。「闘いは裁判だけではありません。現地でいかに権力に対して力を発揮できるかです。私は体の続く限りこの天神峰の地で畑を耕し、皆さんとともにがんばります」。この感動的決意表明に大きな拍手が湧いた。全員でこぶしを固めて団結ガンバローを三唱し、勝利を誓った。

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