五輪中止が労働者の声 自治体職場はもう限界
五輪中止が労働者の声
自治体職場はもう限界
慢性的人員不足下でコロナ対応
コロナワクチン接種対応をめぐって職場は心身ともに極限的な過労状態です。横浜市は中田宏市政下(2002年〜09年)で民営化・非正規職化、人員削減を強行してきました。それは労働組合の弱体化を狙い、現場に労働強化をもたらしました。中田を引き継いだ林文子市政も何一つ変わっていません。
現場は慢性的な人員不足、ストレス性障害で職場を辞めざるを得ない職員も増えています。その上にコロナ禍です。ワクチン接種業務の職場では過労死ラインをはるかに超える残業を強いられ、疲労困憊(こんぱい)で声もかけられない状況だと聞きます。
それでも当局はあくまで職員の労働強化で乗り切ろうとしています。管理職には兼務辞令が下ろされ、全く経験のないコロナ対策に動員されています。人命と生活にかかわる重大な業務がギリギリの体制でかろうじて成り立っている状態が続いているのです。
オリンピック・パラリンピック出場の12カ国の事前キャンプが横浜市、川崎市、相模原市など県内10市3町で始まります。横浜市は組合に職員200人の五輪動員(派遣)を提案してきています。コロナ感染の拡大となれば、直ちにそれ以上の人員の確保が必要となります。今すでに余裕など全くない。職員は使命感だけでなんとか踏ん張っているのです。
過労死してもメンタルがやられても業務を強制するのか! 現場が必要とする人員を! 非正規職を正規職に! 闘う労働組合が求められています。
いま労働組合が声を上げる時だ
五輪開催などできる状況にないことは今や大多数の声です。子どもたちと全ての人の命を守りたいからです。しかし菅や小池にとってはどんなに反対があっても命を犠牲にしても五輪を強行する、このあり方は戦争動員そのものです。
連合・全労連傘下の労働組合からは「五輪中止、反対」という声は聞こえません。逆にコロナ禍という非常時に人員を増やせ、賃金を上げろの要求などもってのほか、労使一体で国難を突破しようと言わんばかりに、五輪に動員する側に立とうとしている。それでいいはずはありません。
職場の仲間にも家族があり、コロナ下でみんな必死に生活しているのです。労働組合こそ「五輪は今すぐ中止! 菅と小池を倒せ! 戦争・改憲阻止!」を真正面に掲げて闘う時です。
団結求め昼休み懇談会取り組む
コロナ感染のリスクも含めて職場の緊張度は高まり、仲間との団結が分断されざるをえない厳しい状況にありますが、こうした中でも奪われた団結を奪い返していくために、昼休みの職場懇談会が粘り強く取り組まれています。会食の制限もある中で、昼休みの短い時間、15分であっても意見交換をすることが必要だと感じています。この取り組みの先に、五輪を中止し戦争・改憲を止める団結が生まれると確信し闘っています。
この間、改憲・戦争阻止!大行進神奈川が、児童・生徒の五輪観戦中止を求めて神奈川県と横浜市、川崎市、相模原市、横須賀市の各教育委員会へ要請・申し入れ行動を行いました。大きな注目を集め、マスコミでも報道されました。県内の多くの自治体が五輪動員を中止している中で、横浜市は2万5千人近くの動員を予定しています。いまここで私たち労働組合が「オリンピック動員を拒否しよう」と呼びかけ、怒りの結集軸となる時、情勢を動かすことができます。
全国の自治体労働者、職場・地域で闘う仲間の皆さん。単組・支部・分会から声を上げましょう。五輪中止・菅打倒へ、7・22横浜デモ(午後2時、JR横浜駅相鉄口)、7・23渋谷デモに集まりましょう。
(神奈川自治体労働者委員会)