全国から7・4国鉄集会へ 「労組なき社会」化を許すな 今こそ労働運動の再生を! 五輪粉砕、改憲・戦争の菅打倒へ
全国から7・4国鉄集会へ
「労組なき社会」化を許すな
今こそ労働運動の再生を!
五輪粉砕、改憲・戦争の菅打倒へ
沖縄を除く9都道府県で緊急事態宣言が解除された6月21日、東京五輪・パラリンピック大会組織委員会が「開催方針」を打ち出し、多くの人々がこれに憤激している。その怒りは「噴火口」を求め煮えたぎる溶岩のように熱く深い。どこから「噴火」が起こるかわからない状況に菅政権は震え上がっている。こうした中で21日、京都大学で闘う全学連のA君がでっち上げ不当逮捕され、24日には前進社本社への不当捜索が行われた。だが、こんな弾圧は怒りと闘いの炎に油を注ぐだけだ。7月4日の国鉄闘争全国集会で新自由主義を打倒する階級的労働運動の根本思想をしっかりと打ち立て、五輪粉砕、菅打倒の7月決戦へ進もう!
五輪を強行する菅に怒り
東京五輪の開会予定日まで1カ月を切る中、SNSやインターネットニュースのコメント欄は、「オリンピックは特別なのか」「感染が拡大すれば医療関係者は対応できない。現状で観客を入れるなど考えられない」「結局政府がしたいように強行するんだから、戦争だって同じように、どんなに反対してもその声は届かないのではないか」といった怒りと危機感に満ちた声で埋め尽くされている。開会式が予定されている7月23日に向かって、あふれ返る怒りを団結した力へ、そして実際に五輪を粉砕する実力闘争へと転化していくことが求められている。最も重要なのは、労働現場から五輪動員拒否の闘いをつくりだすことだ。
東京五輪・パラリンピックへの子どもたちの観戦動員は、公立・私立の幼稚園、小・中学校、高校、特別支援学校の児童・生徒らを都内だけで90万人、競技会場のある自治体や東日本大震災の被災3県を含めると全国128万人を対象とする。これに対しても、学校現場や保護者から抗議が殺到している。埼玉県では22日までに、小中高校に配布する「学校連携観戦チケット」の受け取りを23市町村が辞退、すでにチケット総数の7割にあたる約6万5千枚がキャンセルされる事態となっている。
なりふり構わず五輪強行と改憲・戦争に突き進む菅政権への怒りは、医療現場からの動員反対の訴えや「学校連携観戦」の中止を求める各地の申し入れ、スタンディングなどの行動となって広がっている。6月23日には、青年・学生を先頭に都庁前抗議行動と反五輪デモが数百人の結集で闘われた。
五輪を「国威発揚」の場にしようと狙う菅政権のもくろみはすでに大破綻している。今こそあらゆる職場から五輪動員拒否の決起をつくりだし、その闘いを通じて階級的労働運動をよみがえらせよう。
JR・全産別で歴史的攻撃
7・3―4国鉄闘争全国運動討論集会・全国集会は、この情勢のもとでいよいよ歴史的重要性を増している。資本・国家権力と非和解で闘う階級的労働運動の大発展をなんとしてもかちとろう。
「労組なき社会」化を狙うJR東日本は5月26日、「現業機関における柔軟な働き方の実現について」と題する新たな提案を出した。「乗務」「車両」「施設」など様々な専門性を必要とする職務によって成立している鉄道事業から、これらの職名をすべて廃止し、一人の労働者に一日でさまざまな業務を行わせる(副業までやらせる)という破滅的な施策だ。これによって全面的な分社化・外注化と人員削減を強行しようとしているのだ。国鉄分割・民営化以来の最大の合理化攻撃であり、JRのみならず全産別にわたって、資本による労働者支配のあり方を根本的に転換しようとするものだ。
しかも、この大合理化はJRという一企業にとどまらず、あらゆる産別・職場に同様の攻撃が波及しようとしている。日本郵政グループが5月に発表した中期経営計画「JP ビジョン2025」で、今後5年間で3・5万人を削減する空前の大合理化を盛り込んだのもその一環だ。
これまでとは次元の異なる歴史的攻防を前に、動労千葉は6月20日、第84回定期委員会を開催し、この攻撃に総力で立ち向かう闘争体制を確立した(記事2面)。動労千葉の決起に続き、新自由主義を打倒する階級的労働運動をあらゆる職場でつくりだそう。
国鉄1047名解雇撤回闘争をめぐって、動労千葉はJRによる国家的不当労働行為の事実を暴いたことをもとに、あらたな裁判闘争を闘い抜いている。「勝利まであと一歩」だ。動労千葉物販の拡大と一体で東京地裁あての国鉄署名を全国で集めよう。
全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部・武建一委員長に対する「懲役8年」求刑の攻撃は、戦争国家化に向けた労組絶滅攻撃の最たるものだ。関生支部と共に7・3―4集会の成功をかちとり、弾圧を打ち破る関生支部支援陣形をさらに大きく拡大しよう。
階級的労働運動の登場を
歴史は今「戦争による破滅か、革命による社会の根底的変革か」の分岐点にある。〈コロナ×大恐慌〉下で危機を深める米日欧の帝国主義は、互いの利害を激突させながら、4月日米首脳会談に続く6月11~13日の主要7カ国首脳会議(G7サミット)で「台湾海峡の平和と安定の重要性」を首脳宣言に盛り込んだ。これに中国・習近平政権は激しく反発している。
アメリカ帝国主義が同盟国を巻き込んで中国包囲網の構築を急ぎ、中国侵略戦争への策動を強める中、米軍・自衛隊の動向も一変している。この間報道されているだけでも、①6月18日から7月11日まで国内各地で米陸軍と陸上自衛隊による大規模合同実動演習「オリエント・シールド21」を実施。②6月2日、陸自が沖縄・宮古島に弾薬搬入を地元への説明もないまま強行。③釣魚島(尖閣諸島)占拠を想定した自衛隊、海上保安庁、警察による図上演習が複数回行われ、米軍もこれに連携する形で参加。④海上自衛隊と米海軍の共同演習も急増し、すでに1~5月だけで23回行われている(一昨年の同時期は9回、昨年は8回)。
また防衛省は5月に公表した2021年版防衛白書の素案で、「台湾情勢の安定は、我が国の安全保障や国際社会の安定にとって重要」と初めて台湾情勢に言及し、中国の台頭を強く意識した内容を打ち出した。
国会での改憲国民投票法改悪、デジタル独裁法や土地調査規制法の強行と一体で、戦争への具体的準備が次々と進んでいるのだ。これに対し、沖縄をはじめ全国で基地周辺住民や労働組合が立ち上がり、青年・学生の間でも新たな決起が続々と始まっている。改憲・戦争阻止の闘いを今こそ全国で拡大しよう。
全国から7・3―4集会に結集し、改憲・戦争と新自由主義攻撃を打ち破る労働組合の闘いをあらゆる職場でつくりだそう。その力で職場・地域から五輪動員拒否の巨大な反乱をつくり出し、五輪粉砕・菅打倒へ攻め上ろう。
武委員長への不当判決阻止へ、判決公判が行われる7月13日、午前8時30分からの座り込み集会(大阪地裁前・西天満若松浜公園)と裁判傍聴に集まろう。