五輪粉砕、改憲・戦争の菅打倒 階級的労働運動の再生へ7月国鉄集会に大結集を 職場から五輪動員拒否しよう

週刊『前進』04頁(3198号01面01)(2021/06/14)


五輪粉砕、改憲・戦争の菅打倒
 階級的労働運動の再生へ7月国鉄集会に大結集を
 職場から五輪動員拒否しよう


 〈コロナ×大恐慌〉情勢下で帝国主義の体制的危機と争闘戦が激化する中、菅政権は改憲すなわち「戦争する国」への国家改造に全力をあげている。医療崩壊が深刻化する中で東京五輪を強行し、延べ1万人の医師・看護師を動員するという暴挙は、かつての戦時徴用と同じだ。6月8日には、最高裁が三里塚請求異議の上告を棄却し、市東孝雄さんの農地を奪う強制執行を認める決定を下した。また9日、参院憲法審査会で改憲国民投票法案が可決された。絶対に許せない! 6・6新宿大行進の大成功に続き、今こそ労働者民衆の怒りの総反撃を巻き起こそう。7・4国鉄集会を成功させ、闘う労働運動をよみがえらせよう!

JRが大合理化へ新提案

 あらゆる職場で五輪動員拒否の闘いを組織し、国鉄闘争全国運動が呼びかける7・4全国集会への労働者の大結集をかちとろう。
 この間、JR資本はコロナ禍を奇貨として、国鉄分割・民営化以来最大の合理化攻撃に踏み出している。5月26日、JR東日本は「現業機関における柔軟な働き方の実現について」と題する提案を出した。「系統を超えて新たな価値の創造を一層推進していく観点から......現業機関の新設や職名の統合などの見直しを実施し、これまでの役割分担にとらわれない柔軟な働き方を実現」するという。
 具体的には、これまで営業、輸送、乗務、車両、施設、電気などと業務ごとに分かれていた職名をすべて廃止し、「主務」「主任」「指導係」「係員」に統合する。そして「統括センター」「営業統括センター」を現業機関として新設し、駅業務と乗務業務の融合を進める。
 これによって現場の働き方は一変させられる。「柔軟な働き方」の例として、「日単位」では「1日目 駅業務」「2日目 駅業務+企画業務」「3日目 乗務業務」などとされる。さらに「時間単位」での「柔軟な働き方」では、朝は駅業務、日中時間帯は資料作成や事業店での業務、夕方以降は電車の運転など、これまでの鉄道業務のあり方を根本から覆す「働き方」が提案されているのだ。
 この提案に先立ち、5月11日には「みどりの窓口」を2025年までに7割削減(首都圏231駅、地方209駅設置を各70駅程度に)することが発表された。JR東日本の深澤祐二社長は、駅の位置づけを「切符を売るところから新しいビジネスを生み出す拠点へと変化させる」と主張する。こうしたJR東日本の新施策は、本来の鉄道業務を「価値のないもの」と切り捨て、乗客を相手に効率的に金もうけができる業務だけを「価値創造的な仕事」だとして、現業をすべて外注化・分社化し、そこで働く労働者をいつでも使い捨て可能な存在へとおとしめるものだ。
 しかもこれはJRという一企業の問題ではない。JR東日本は今回の提案に際し、「時計の針は10年早く回っており、コロナ前には戻らない」「ポストコロナ時代への対応として『健全な危機感』を持って収益力の向上と構造改革にスピード感を持って取り組む」と述べている。これをコロナ下での「働き方改革」のモデルとして全産業・全労働者に波及させようとしているのだ。すでに日本郵政グループが中期経営計画「JPビジョン2025」を発表し、不動産やM&Aなどの新規事業を拡大させるとともに、日本郵便を中心に約3万5千人の人員削減を行うことを明らかにしている。郵政事業150年の歴史において過去に例のない大規模な合理化攻撃だ。

労組絶滅狙う弾圧許すな

 動労千葉は、この歴史的な大合理化攻撃と正面から対決する新たな闘いに踏み出した。7・4集会では、動労千葉の関道利委員長が「国鉄分割・民営化型の大攻撃に立ち向かう」と題して講演を行う。動労千葉の外注化阻止闘争は、外注先の労働者の圧倒的支持を生み出しながら、20年にわたって外注化の完成を阻んできた。それはまさに「新たな時代の反合理化・運転保安闘争」として、新自由主義攻撃に立ち向かう労働運動の課題を提起している。動労千葉の闘いの教訓を学び、あらゆる職場でこれに続く闘いを開始しよう。
 全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部への弾圧も重大局面を迎えている。検察側は関生支部の武建一委員長に「懲役8年」を求刑しており、その判決公判が7月13日に大阪地裁で開かれる。懲役8年という量刑は、殺人や強盗致死といった犯罪への求刑と同じ扱いだ。団体交渉やストライキなどのまったく正当な労働組合活動(本来なら刑事免責の対象であり逮捕・起訴自体が不当だ!)が、今や国家権力や資本にとっては「殺人」にも等しい重罪だというのである。治安維持法のもとで労働組合の活動家を処罰した戦前を想起させる事態だ。
 これと一体で、今国会では改憲国民投票法や、膨大な個人情報を首相直属のデジタル庁に集中させて全人民を調査・監視するデジタル独裁法、反戦・反基地・反原発運動の弾圧を狙う土地調査規制法(関連記事2面)など、反動立法が推し進められている。関生支部弾圧の裁判では、会社側の弁護士が「関生支部は反社会的勢力」だから「会社との間で結ばれた協定書も無効」「労働法の保護の対象にはならない」とまで言い始めている。労働組合の存在を否定し、労働者が団結して闘うことすべてを弾圧する文字通りの「労組なき社会」化の攻撃だ。労働者階級の総力をあげて反撃しなければならない。

革共同に絶大なカンパを

 7・4集会では、武委員長による「関生弾圧と労働運動の展望を語る」と題した講演が予定されている。武委員長は「コロナ禍で中小企業つぶしや労働者の解雇が強まっています。今こそ関生支部が反撃に移り、力強い回復力を実現することが日本の労働運動の再生に大いに役立つと思います」と語る。これに応え、関生支部と共に7・4集会の成功をかちとろう。7・13公判に全力で駆けつけ、武委員長への反動判決を許さない街頭宣伝、集会などを全国で組織しよう。関生支部支援運動を一層大きく広げよう。
 7月3日には、7・4集会の関連企画として「新自由主義を終わらせる労働運動の再生を」と題した討論集会が開催される。「団結した労働者の闘いこそが社会を変革し、歴史をつくる力だ」という立場を建前にせず、具体的な闘いの中にそうした観点を貫くことで、どんな攻撃にも揺るがない団結が生まれる----動労千葉や関生支部が貫いてきたこの原則を学び、あらゆる職場で労働運動再生への挑戦を広げよう。
 この時代だからこそ、新自由主義を打倒する階級的労働運動を職場からつくり出すことは可能だ。7・3討論集会―7・4全国集会の成功を一大跳躍点に五輪粉砕・菅打倒の民衆総決起をつくり出し、五輪開催を実力で阻止しよう!
 そしてこの決戦を通じて、プロレタリア革命に勝利する強大な革命党の建設をなしとげよう。すべての「前進」読者のみなさんに、革共同への圧倒的なカンパをお願いします。

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