大阪 ワクチンではなく公的医療を 地域医療交流会が申し入れ
週刊『前進』04頁(3194号02面02)(2021/05/17)
大阪
ワクチンではなく公的医療を
地域医療交流会が申し入れ
(写真 医療労働者を先頭に40人を超える仲間が大阪府庁前に結集した【4月21日】)
4月21日、八尾北医療センター労働組合や高槻医療福祉労働組合など、長年にわたり地域医療に携わってきた医療関係者でつくる「地域医療交流会」が、大阪府・吉村洋文知事に対し、「遺伝子ワクチンではなく公的医療の拡充を!新型コロナウイルス感染症に係る申入書」と題した申入書の提出行動を行いました。(詳細は、改憲・戦争阻止!大行進・関西のブログを参照してください)
大阪府では連日1千人を超える感染者が確認される中、医療現場は必死にコロナと格闘する日々が続いています。こんな中でも、吉村知事をはじめとする維新の会は、大阪都構想の劣化版である広域行政一元化条例を3月議会で可決し、さらなる自治体民営化を強行しました。
コロナ危機は完全に人災です。大阪府でこれだけ感染が拡大したのは、公的医療や保健衛生体制を削減し続けた新自由主義政策の結果です。維新の会は、学校や病院などで感染者が出ても、マスクをしていれば「濃厚接触者」ではないなどとして、職場全体のスクリーニング検査すらしてきませんでした。最初は1人の患者さんだったのに、検査もできず感染が拡大していくさまを、私たちは何度も見ています。この怒りと悔しさを絶対に忘れてはなりません。
何よりも許せないのは、コロナ危機をつくり出した下手人である菅政権や吉村知事などの政治家連中が、ワクチン接種に政治的延命の活路を見いだし、あたかも救世主であるかのように連日マスコミに登場していることです。
すでに、遺伝子ワクチン接種によって4月7日までに6人もの医療従事者が亡くなり、接種後の副反応が次々と確認されています。ワクチン効果が薄い変異株がこれほど拡大しているのに、こんな危険な遺伝子ワクチンが特効薬になるわけがありません! 全てが政治的キャンペーンなのです。
どうして、コロナ危機をつくり出した政治家連中のために、命がけでコロナと向き合ってきた医療現場の命が奪われなければならないのか! 「遺伝子ワクチンではなく公的医療の拡充を!」という訴えは、全ての医療・介護労働者の血叫びです。
この日の申し入れ行動は、平日の夕方からの行動にもかかわらず40人を超える仲間が大阪府庁前に集まり「コロナ感染拡大は人災だ!」「遺伝子ワクチンの強制接種反対!」「公的医療の拡充を!」と声を上げました。6人の代表団が大阪府庁に申し入れ行動に立つと、参加者が拍手で見送ります。
大阪府は事前に何度も要請していたにもかかわらず、会場すら用意せず屋外で対応。本当に市民の声を聞く気があるのでしょうか。それでも、「府民の命、あなたの家族の命も関わっている。力を合わせて変えていくときでは」という医療現場の切実な訴えは、現場の労働者には届いたと感じました。
結局50分にも及んだ交渉を通じて、誰もが「声を上げてよかった!」「ますます仲間を増やそう!」と、やる気にあふれています。今、必要なのは現場から行動を組織することです。一握りの政治家や資本家のために、これ以上仲間の命が奪われてはなりません。
闘いはまだまだこれからです。職場と地域に団結をよみがえらせて命を守りましょう!
(関西労組交流センター・冨山小太郎)