福島・東京 放出決定に抗議行動 福島県庁を怒りで包囲 梶山経済産業相を迎え撃つ

週刊『前進』04頁(3191号04面02)(2021/04/19)


福島・東京 放出決定に抗議行動
 福島県庁を怒りで包囲
 梶山経済産業相を迎え撃つ

(写真 「汚染水放出を阻止しよう!」の声が一帯に響き渡った【4月13日 福島県庁前】)

 菅政権は13日午前8時前、福島第一原発の放射能汚染水の海洋放出方針を結論ありきで決定した。内堀雅雄福島県知事に昼に決定を伝えに来る梶山弘志経産相を迎え撃とうと、10時過ぎから続々と市民が福島県庁前に集まった。韓国KBSや中国中央電視台などマスコミも多数来た。
 「海洋放出絶対反対」「漁業を守れ」。県内全域から急きょ駆けつけた80人を超える市民らの怒りのシュプレヒコールが県庁前に何度も響き渡った。その合間には、子ども脱被曝裁判原告をはじめ、決定に怒る市民らが次々にマイクを握り、菅政権と東電を弾劾した。この迫力に恐れをなした梶山経産相が県庁裏口から入っていったとの一報を受け、全体は直ちに県庁側に向きを変え、抗議のアピールをさらに強めた。県庁の窓には集会に注目するたくさんの県職員の姿。「放出までに2年間あると言われている。この間に、放出させない闘いを力を合わせて頑張ろう」との主催者からの呼びかけに全員が拍手で応え、闘いは明日からの新たな局面に入った。
 県庁をあとにした梶山経産相は県漁連の野崎哲会長と面会した。ここで野崎会長は「関係者の理解なしに処理水の放出は行わないという方針を順守していただけるものと信じていたので、政府の決定に非常に驚がくしており、改めて福島県の漁業者の意思として処理水の海洋放出に反対する」「われわれ漁業者は政府の決定を受けてもなお福島県に土着し、地元で漁業を続けることが唯一の抵抗だと思っている。政府の決定に負けないで漁業を続けられるように会員と話し合いながら方針を決めていく」と決意を語っている。
 漁業者切り捨て、福島切り捨ての菅政権を倒すことが求められている。分断を許さず団結をさらに強め闘っていこう。
(3・11反原発福島行動実行委員会事務局 遠藤義人)
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