「命より金」の菅政権たおせ 労働者階級の団結力を示そう

週刊『前進』04頁(3190号01面01)(2021/04/12)


「命より金」の菅政権たおせ
 労働者階級の団結力を示そう


 新型コロナ感染症が再拡大し、第4波の爆発に向かっている。4月5日から大阪、兵庫などに「まん延防止等重点措置」が発動された。菅は「命令と罰則」の強権発動を繰り返し、労働者人民を犠牲にして資本主義体制の救済・延命に全力を挙げている。菅政権打倒へ今春闘争を闘い、階級的労働運動を前進させよう。オリンピックの強行を許すな! デジタル監視法案、入管法改悪を粉砕しよう。

コロナ無策で感染再拡大

 政府はコロナ感染症を抑える有効な手立てを何も講じていない。PCR検査の全人民的な実施、専門病床・病院の新増設、そのための財政と人員・資材の集中投入、医療従事者の過酷な労働条件の改善、十分な休業補償と賃金補償、失業・雇用対策など、今すぐやるべきことは山ほどあるのに、真に実効性あることは何もやっていない。強制と命令と罰則と恫喝、そして自治体に責任を押し付けるだけだ。感染は拡大し、失業者、生活困窮者は激増している。
 自民党幹事長・二階俊博は、「コロナを恐れていたら何もできない」と開き直り、GoToトラベルの再開の必要性を強調した。これこそ政府・支配階級の本音だ。彼らのコロナ対策はポーズだけだ。コロナとそれに伴う強制措置で人民がどれほど苦しもうが、医療体制が崩壊しようが、お構いなしだ。彼らが助けているのは、苦しむ労働者階級人民ではなく、資本家階級と資本主義体制だ。
 「緊急事態宣言」や「まん延防止等重点措置」は、人民の自由と権利を侵害する非常時の強権発動である。それを常態化しようとしている。1年前に自民党幹部・伊吹文明が「緊急事態に個人の権限をどう制限するか。(コロナは)憲法改正の大きな実験台だ」と述べた。菅政権はその通りに戦争と改憲の体制づくりを狙っている。思い起こそう、福島に10年間も「原子力緊急事態宣言」が出され続け、福島県民に法外な被曝が強制されていることを。「資本主義の先頭に立つ連中は、人民の命と健康をつぶす、殺すことも視野に入れている」(3・21集会での高山俊吉弁護士)。そうしなければ資本主義、帝国主義は生きられなくなっているからだ。

政治家も官僚も皆腐りきっている!

 日本の政治家と官僚は腐りきっている。感染症対策に全力で取り組むべき厚生労働省は宴会にうつつを抜かし、総務省は企業から違法な接待を受け、違法を承知で放送事業の許認可を資本家に出している。森友、加計、「桜を見る会」など、税金の私物化、行政文書の改ざん・偽造・隠滅など、平気でやっている。国会では大臣も官僚もうそをつき、審議の場で大臣が「記憶にないと言え」と官僚に命令している。野党は完全に屈服している。この国は、底が抜けている!
 こんな連中をどうして許せようか! 度しがたい腐敗と危機の中で菅政権はオリンピックと改憲・戦争に突き進んでいる。4月中旬に菅は訪米して日米首脳会談を行い、対中国の日米戦争同盟を確認しようとしている。米軍の高官は「中国は6年以内に台湾に侵攻する」と危機をあおり、東アジアでの戦争体制づくりに全力を挙げている。その最大の出撃拠点として沖縄の全島軍事基地化を進めている。辺野古基地建設を絶対に阻止しよう!

労働者が権力握り社会を革命しよう

 労働者階級が政治権力を握り、この社会を根本からつくり変えなければ、もう人民は生きていけない時代だ。怒りと闘いは、全世界に広がっている。職場・生産点で団結を広げ、政府・資本に屈服する労働組合の既成指導部をぶっ飛ばし、階級的な労働運動をつくり出そう。デジタル監視法案、入管法改悪、改憲国民投票法改定を阻止しよう。

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