労組書記Aさんを奪還 労働組合破壊狙う弾圧うち砕く
週刊『前進』04頁(3189号04面01)(2021/04/05)
労組書記Aさんを奪還
労働組合破壊狙う弾圧うち砕く
(写真 Aさんが勾留されている千葉中央警察署に対し「直ちに釈放せよ」と抗議行動を展開した【3月20日 千葉市】)
3月17日にでっち上げの容疑で労働組合書記のAさんを不当逮捕した千葉県警による弾圧は、完全に打ち破られた。
Aさんは国鉄1047名解雇撤回闘争の支援や労働組合の書記としての活動を続けてきた。そのAさんを千葉県警は3月17日未明、市民税・県民税について虚偽申告をしたという口実で逮捕した。全くのでっち上げだ。何が虚偽なのかも千葉県警は明らかにできない。逮捕・勾留には何の理由もなく、Aさんは3月26日午後に釈放された。
完全黙秘を貫いたAさんの闘いと、千葉県警を弾劾しぬいた仲間の闘いが、この弾圧を打ち破ったのだ。だが、Aさんへの不当な身柄の拘束は9日にも及んだ。絶対に許せない。
不当逮捕翌日の18日、千葉県警は証拠不備でいったんAさんを釈放せざるをえなくなった。しかし、新たな証拠もないまま、県警はAさんをその場で緊急逮捕し、拘束を続けた。緊急逮捕とは、急を要するため令状なしに被疑者を逮捕することだ。その要件を完全に逸脱して、でっち上げの破産を取り繕うために緊急逮捕したのだ。
逮捕は違法であり、国家権力による犯罪だ。にもかかわらず千葉地裁の裁判官も、この弾圧を追認して逮捕令状を2度も出し、10日間の勾留を決定した。Aさんは勾留理由開示公判が予定されていたその日に釈放されたが、勾留の理由など何もないことを警察・検察・裁判所は百も承知していたのだ。
3労組共闘破壊を狙う国家権力
国家権力がこの違法・不当な弾圧を強行したのは、労働組合をつぶしたいからだ。Aさんは労働組合の書記として、国鉄1047名解雇撤回闘争を積極的に支援し、それを軸に闘う労働組合を取り戻そうと奮闘してきた。この闘いを国家権力は憎悪したのだ。この弾圧は、全日本建設運輸連帯労組関西地区生コン支部に対する不当極まる弾圧と軌を一にしている。関西生コン支部、全国金属機械労組港合同、動労千葉の3労組の共闘は、関生弾圧に反撃する闘いの中でさらに強固になった。「闘う労働組合の全国ネットワークを」という3労組の呼びかけに応え、全国でその実践が始まっている。
この動きを国家権力は何としてもつぶしたいのだ。3労組共闘の発展は国家権力にとって明らかに脅威になっている。そこから繰り出される悪辣(あくらつ)な弾圧を打ち破った時、階級的労働運動は目に見える形でよみがえる。
Aさんへの弾圧を打ち破った力で、闘う労働運動の再生へさらに進もう。