投稿 松本さん店舗横に直営店 セブンの暴挙を裁判で追及
週刊『前進』04頁(3189号03面03)(2021/04/05)
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松本さん店舗横に直営店
セブンの暴挙を裁判で追及
(写真 松本オーナーが経営する店舗と駐車場。ここにセブン本部が裁判係争中であるにもかかわらず、塀で囲って新たな店舗を造ろうとしている。こんな卑劣なやりかたを絶対に許すことはできない【東大阪市】)
3月26日、セブン―イレブン東大阪南上小阪店の松本実敏(みとし)オーナーの裁判傍聴に行ってきました。この裁判は、時間短縮営業を行ったことでセブン本部に契約を解除された松本オーナーが、契約解除は無効だとして大阪地裁に申し立てたものです。今回は3回目になります。
裁判中であるにもかかわらずセブン本部は、裁判の前日に突然、「セブン―イレブンは、本件店舗(セブン―イレブン東大阪南上小阪店)の駐車場に新たに店舗を建築し、本部の直営店で営業を開始する。すでに駐車場に仮囲い塀及び工事簡易ハウスを設置した。29日正午までに店舗を引き渡せ。そうでなければ、新店舗建設工事を着工する」(裁判所宛の上申書より)などとあまりにもひどい暴力的な実力行使を宣言してきました。コンビニ営業を行う権利があるのは松本オーナーなのかセブン本部なのかが争われている裁判中に、強硬手段に出てきたのです。これほど近い超ドミナント(集中出店)があったでしょうか? セブン本部は「法的紛争は裁判所において解決を図る」という常識すらないのです。秘密裏に昨年12月には計画を立案し、測量など準備を進め、話し合いも何もないまま、着工の4日前になって一方的に「店舗を引き渡せ」と宣言するとは、本当に腐りきっています。
ハリボテ弁当=底上げ容器問題など、お客様をだますところまで行きついたセブン本部は、モノ言うオーナーさんを黙らせるため、こういう汚い手口で従わせようというのです。これが独占禁止法違反であり優越的地位の濫用(らんよう)ではないのか!
法廷で松本オーナー側の弁護士は、「そんなに(本部が)店を開きたいなら松本さんにやらせるべきではないのか!」とセブン本部に迫りました。セブン本部側弁護士の北浦一郎は「コンビニは災害時の社会のインフラである。地域住民の今後の健康と安全のためだ」などと言い、店舗駐車場に仮店舗を建設することを完全に居直る態度でした。一体いつからセブン―イレブンは国の公的機関になったのか!
セブン本部は完全にあせりに駆られ、なりふり構わない違法な攻撃を行ってきています。しかし松本オーナー側弁護士の正義の追及が、セブン本部を完全に追い詰めています。
松本オーナーは「おもしろくなってきた!」と語り、闘いの手をさらに強めてセブン本部の極悪さを社会にアピールしていく決意を述べました。「命より大切な契約はない」と訴える松本オーナーの思いは全国に拡大し、今や時間短縮営業はセブン―イレブンだけで1200店舗に拡大しています。コンビニ関連ユニオンは、松本オーナーと弁護団と共に、セブン本部による「店舗の駐車場に店舗建設」なる違法な攻撃に断固として抗議し、裁判闘争の勝利に向けて全国のオーナーさん、関連労働者に組織を拡大して闘いぬきます。
(コンビニ関連ユニオン委員長・河野正史)