3・20AGC株主総会闘争へ 旭支会支援共闘、本社を追及
週刊『前進』04頁(3187号04面02)(2021/03/22)
3・20AGC株主総会闘争へ
旭支会支援共闘、本社を追及
(写真 「平井良典新社長は解雇撤回・正規職雇用を行え!」。行動の最後にAGC本社に向けてシュプレヒコール【3月16日 東京・丸の内】)
3月16日正午、東京・丸の内のAGC本社前に「AGC旧旭硝子韓国工場で不当解雇された組合員22人全員を正規職雇用せよ」と書かれたのぼりが林立し、春風にたなびいた。旭非正規職支会支援共闘会議が声明「AGCは労組支会長外しの和解案を撤回しろ!」を発し、AGC本社前に登場したのだ。
韓国・クミ(亀尾)市で2015年5月、旭硝子(あさひガラス、現AGC)韓国工場の社内下請け会社GTSの非正規職労働者たちが旭非正規職労組を結成。昼休み20分、ミスをした労働者に懲罰の赤いチョッキを着せてさらし者にする劣悪な職場だった。
2週間でたちまち138人が組合加入、「会社が一方的に行っていた朝会を拒否して、スローガンを叫んだ。『民主労組を死守して人間らしく暮らそう!』」「奴隷のように働いていた工場が『現場』に変わった。われわれは工場で初めて解放感を感じた」(旭非正規職支会編『野の花、――工団に咲く』日本語版)
しかし、1カ月後、メール1本で集団解雇。現在まで旭支会組合員22人が団結して闘いぬいている。
AGC韓国法人AFKは19年2月、不法派遣で起訴され、刑事裁判が進行中だ。韓国では製造業派遣は禁止だ。しかし、刑事被告席に座るべき元AFK社長・原納猛は雲隠れしたままだ。これはAGC本社の指示なしにはあり得ない。さらに19年8月、地位確認訴訟において組合員22人とAFKとの雇用関係を認める判決が出ている。
6年に及ぶ労組の闘いに追い詰められたAGC本社は、ついに昨年12月、和解協議を求めてきた。
しかし2月23日、2度目の和解協議でAGCの代理人が「雇用する。しかし支会長はだめだ」と、チャホノ支会長を除いた組合員を新規採用の形で正規雇用すると提案した。雇用に応じる場合のバックペイは9200万㌆(約890万円)、この機に退職すれば3億4000万㌆(約3290万円)の解雇期間補償金を出すという。さらに「民主労総と金属労組などに労組発展基金を支給する意思がある」と表明した。
旭支会は「組合員22人全員の雇用が前提だ。労組を認めろ」と協議案を拒否し、最後の勝利まで闘う決意を明らかにした。「金で解決してやる」「金を使えば労組をつぶせる」という労働者をなめきったAGCの態度に「韓国を植民地のように扱うのか」と怒りが噴出している。
AGC第96回株主総会が3月30日午前10時、東京會舘(千代田区丸の内)で開かれる。旭支援共闘会議は、旭支会の決意を支持し、日韓労働者の国際連帯をかけて株主総会を闘おうと呼びかけている。
「平井良典新社長の責任で組合員22人全員の解雇撤回・正規職雇用を行え!」——AGC本社行動の締めくくりは怒りのシュプレヒコールだった。