国際婦人デー行動へ 女性の怒り解き放ち闘おう

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週刊『前進』04頁(3184号01面02)(2021/03/01)


国際婦人デー行動へ
 女性の怒り解き放ち闘おう


 全ての女性労働者、労働者家族、女性のみなさん! 1%の資本家たちだけがもうけ、99%の労働者人民が生きていくこともままならない、そんな社会・支配のあり方に怒るすべてのみなさん! 2021年3・8国際婦人デー行動(要項詳細4面)への決起を呼びかけます。

こんな社会終わらせよう

 1917年ロシア革命の火ぶたを切って落としたのが3・8国際婦人デーを期した女性たちの職場と地域からの一斉デモでした。戦争、貧困、食糧難に黙ってはいられなくなった女性たちの「パンと平和」を求めた決起です。
 今、コロナパンデミックと大恐慌が世界を覆う中、資本主義の最後の段階である帝国主義のそのまた行き詰まった新自由主義の破綻があらわになっています。コロナ感染者数が世界で1億1200万人を超え、死者数は250万人に迫っています。これは自然災害などではない。社会が生み出したひずみの中で労働者人民が殺されているのです。しかし世界中で労働者人民はこんな社会を終わらせようと立ちあがっています。
 日本でも、医療崩壊と貧困・格差拡大の中、シングルマザーをはじめ女性労働者、労働者家族が一時の猶予もないぎりぎりの生活を送っています。そのさなかに支配階級のとんでもない差別と分断の正体があらわになりました。五輪組織委員会の森喜朗前会長が「女が入ると会議が長引く」と女性差別暴言を吐いたのです。「女は黙っていろ!」という典型的な女性蔑視です。断じて許せません。
 森を「政治の師」と仰ぐ橋本聖子の会長就任も、オリンピックを強行するための形ばかりの「女性登用」です。「差別の解消、多様性の尊重」だと?! 冗談じゃない。直ちにオリンピック中止! 数兆円のオリンピック費用をコロナ下で苦闘する医療・福祉現場と、生活できなくなっている全ての労働者へ回せ!

労働者家族の崩壊が進行

 コロナ下で社会が崩壊していることが明らかになっています。女性パート・アルバイト労働者への調査で90万人の失業者がいることが分かりました。この数字は政府の失業者統計には含まれていません。緊急事態宣言下の休業などの影響は、非正規職労働者、とりわけ女性や青年に最も鋭く表れています。
 食糧配布の列にはリーマン・ショックの頃とも全く違い、子どもの手をひく女性が多く並んでいます。不安を抱えて「生きるのがつらい」という女性も6割。「生活を切り詰めた」「食事の回数を減らした」との声もあふれている。DV(家庭内暴力)の相談は前年と比べ1・5倍に上り、性犯罪、性暴力に関する相談も前年を上回りました。何より女性の自殺者数が2020年10月には前年比で8割増加、とくに無職(職を失った)の人の間で増えている。小中高生、とりわけ女子高校生の自殺も増加。妊娠届け出数は20年1〜10月では前年比で5・1%も減少しています。
 政府の唱えてきた「女性活躍」「輝く女性」などのかけ声は、極端な低賃金で何の権利・保障もない非正規労働の現場に女性を引き出す政策でした。男女雇用機会均等法は現にある賃金差別を何も解決せず、逆に評価制度と能力主義を現場に導入して差別・分断を一層推し進めてきました。その一方で家事・育児・介護はブルジョア家族制度と天皇制の下に、変わらず「女性の仕事―無償労働」とされてきたのです。
 新自由主義による終身雇用制解体、非正規雇用拡大の中で、男性もまた、家族を「養う」ことは不可能になりました。「家族手当」などが廃止される一方、深夜までの残業も課せられる。労働者家庭そのものが崩壊させられてきました。そこに起きたコロナパンデミックで、あらゆる矛盾が労働者家族にしわ寄せされています。自殺の増加や出生率の低下は、労働組合が破壊・解体され団結の場も奪われ、全てが「自己責任」の社会にされている中で起こっていることです。
 天皇制を賛美してきた森は「子どもを一人もつくらない女性を税金で面倒みるのはおかしい」などの暴言を吐き、「女性は子産み道具」とする女性差別のイデオロギーをあおってきました。これこそが日本の支配階級の本音だったのです。

職場と地域の闘い結合し

 今や、労働者階級人民の命も暮らしも一顧だにしない政府・支配階級に対して、コロナ下で生き難くなっている女性たちを先頭に、もう黙っていられないという声が爆発しています。闘いは始まっている! 現場を一番知っているのは労働者です。女性労働者がストライキの先頭に立っています。医療が金もうけの対象にされている現状に、医療現場から怒りが爆発し、「医療は社会保障だ!」の声は瞬く間に全国に拡大しました。「都立病院なくすな!」の行動は圧倒的支持を受けています。
 セクハラ・パワハラとの闘いも階級的労働運動の中から力強く始まっています。闘う労働組合の存在とそれを軸にした職場と地域の闘いの結合が、差別・分断を打ち破り新たな団結をつくりだしているのです。女性の解放は労働者階級全体の解放とひとつです。今年の3・8国際婦人デー行動を、女性の爆発する怒りを行動に変える新たな出発点として闘いましょう。
〔革共同女性解放組織委員会〕
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