闘う労働組合を先頭に菅打倒へ 森喜朗の女性差別暴言許すな 五輪はただちに中止しろ
闘う労働組合を先頭に菅打倒へ
森喜朗の女性差別暴言許すな
五輪はただちに中止しろ
東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会会長の森喜朗が「女性理事が入ると会議が長くなる」という女性差別暴言を吐き、開き直った。絶対に許すな。森を擁護しコロナ禍のなかでオリンピック強行を図る菅・小池もろとも打倒しよう。今やるべきことは、直ちにオリンピックを中止し、3兆円もの五輪予算をコロナ対策に振り向け、感染症患者を救い、医療労働者を守ることだ。2~3月闘争に総決起しよう。
森辞任で終わらせるな
2月3日に開かれた日本オリンピック委員会(JOC)の臨時評議員会で、東京五輪大会組織委の森会長(元首相)が「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる。女性っていうのは競争意識が強い。(会議で)女性の数を増やしていく場合は、発言の時間もある程度は規制を促しておかないと終わらないので困る、と誰かが言っていた」と女性差別暴言を吐いた。38分もの長広舌だ。
森会長は翌4日の記者会見で発言を「謝罪し撤回する」と表明したが、形ばかりのものにすぎず、会長辞任を否定した揚げ句、記者の質問に「おもしろおかしく書きたいんだろう」とすごんでみせた。傲然(ごうぜん)たる開き直りだ。
一連の森発言は、階級社会のもとで男性指導者が女性であることを理由に女性を差別し抑圧することを当然とし制度化してきた家父長制的なあり方を維持しようとする大反動である。
国内外から怒りが噴出
当然にも国内外から糾弾と怒りの声が噴出している。東京都庁には9日までに抗議電話が1400件もかけられた。共同通信社が6、7日に実施した世論調査では、森会長を「適任」とする女性は4%しかいない。圧倒的多数の女性たちが「絶対に黙っていない」と立ち上がっている。
2月9日には医療労働者と自治体労働者が、「都立病院をつぶすな!署名」の提出とともに「森会長の女性差別暴言に抗議し、東京五輪を中止し予算を医療体制に回すことを求める」として申し入れを行った(記事別掲)。
申入書は「橋本聖子五輪相は、2月5日の衆院予算委員会で、東京五輪・パラリンピックでの医療従事者の確保に関し、1日あたり医師が最大で約300人、看護師約400人と見込んでいることを明らかにした。五輪・パラを通じた約2カ月間で、......合計で約1万人に依頼する見通しだという」「コロナ感染が続いている中で、これだけの医療従事者を五輪に動員することなどありえない」「私たち医療労働者・自治体労働者は、五輪への動員を断固拒否する」と高らかに宣言している。
森はもともと「子どもをつくらず自由を謳歌(おうか)した女性を、税金で面倒みなさいというのはおかしい」とか、「日本は天皇を中心とする神の国」と許しがたい問題発言を繰り返してきた。根っからの極右・差別主義者、反動・腐敗政治家であり、自民党の典型である。こんな人間しか東京五輪の組織委会長に据えられないほど、日本の支配階級は落ちぶれている。
新自由主義は戦後革命、1970年を前後する女性解放運動への歴史的な反動でもある。一部エリート女性を取り込み、大半の女性を低賃金・無権利の非正規職労働者に追いやり、家事・育児をおしつけ、それにあらがう女性をパワハラ、セクハラで抑圧・支配してきた。それへの怒りが森発言と五輪強行方針を契機に闘いに転化しつつある。
問題は、森の辞任だけではすまない。そもそも森や安倍、菅らが進める東京オリンピックとは何か。
それは、「復興オリンピック」の名で福島第一原発事故をなかったことにし、原発事故で被曝し古里を追われた人々の怒りと闘いを圧殺するための国家イベントだ。原発事故はなんら収束していない。今も続いている。この日本でオリンピックを開催し放射能で「おもてなし」をするのか。直ちに中止すべきだ。
だが菅や小池百合子東京都知事は「新型コロナウイルスに打ち勝った証し」として東京オリンピックを挙行するという。新型コロナウイルスは今も変異を重ねて威力を増し、感染を拡大している。オリンピックはコロナ感染の爆発的再拡大の場になりかねない。
菅のあがきを断ち切れ
2月2日に自民党本部での会合で東京大会について「コロナがどういう形であろうと必ずやる」と言ったのに続く森会長の女性差別暴言で、いたたまれなくなったボランティアは5日間だけで390人が辞退した。タレントを含めた聖火ランナー予定者も辞退を表明。森の差別発言の前、2日の時点ですらオリンピック開催に反対する世論は8割を超えていた。今や中止の機運はますます高まっている。
それでもJOC、組織委、国際オリンピック委(IOC)、日本政府・菅首相、東京都・小池知事らは形ばかりの「苦言」を呈すことで世論をかわしつつ、あくまでオリンピックを強行しようとしている。オリンピック利権が失われることを恐れているのだ。 森の首をすげ替えても、問題は決して解決しない。コロナ感染症対策よりカネもうけ、「女性はわきまえろ」という新自由主義と女性差別・分断の東京オリンピックを直ちにやめさせよう。森もろとも菅を打倒するチャンスが到来した。2~3月闘争に立とう。
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2~3月、怒りの総行動を
コロナ感染拡大・医療崩壊! なのに都立病院を独法化?
都立病院なくすな2・21集会&デモ
2月21日(日)午後2時開会、4時デモ出発
東京・すみだ産業会館サンライズホール (JR錦糸町駅 南口前・丸井ビル8階) *資料代500円
主催/2・21都立病院なくすな集会実行委員会
3・8国際婦人デー行動
3月7日(日)東京、宮城、大阪、広島、福岡
3月14日(日)北海道
※各地の詳細4面
原発事故から10年 被曝の現実は変わらない
3・11反原発福島行動'21
3月11日(木)正午開場、午後1時開会
郡山総合体育館 (福島県郡山市豊田町3―10)
呼びかけ/3・11反原発福島行動実行委員会
スガたおせ! いのち守れ!
3・21改憲・戦争阻止!大行進
3月21日(日)午後1時開会、3時から銀座デモ
東京・日比谷野外大音楽堂 (東京都千代田区・日比谷公園内)
主催/「改憲・戦争阻止!大行進」実行委員会