菅打倒の怒りの総行動へ 強権・罰則の特措法成立弾劾 コロナ下の改憲攻撃うち破れ 2・14国鉄集会から21春闘へ
菅打倒の怒りの総行動へ
強権・罰則の特措法成立弾劾
コロナ下の改憲攻撃うち破れ
2・14国鉄集会から21春闘へ
政府は2月2日、新型インフルエンザ特措法(以下、コロナ特措法)に基づき東京都や大阪府など10都府県の緊急事態宣言を3月7日まで延長することを発表した。さらに翌3日、罰則を盛り込んだ改悪コロナ特措法と改悪感染症法を自民・公明両党や立憲民主党などの賛成多数で可決、成立させた。徹底的に弾劾する。だが労働者人民の怒りは沸点に達している。今こそ階級的労働運動の再生で菅政権を打倒する時だ。2・14国鉄集会―都立病院なくすな2・21集会&デモを突破口に21コロナ春闘に総決起しよう。
補償なき宣言延長許すな
補償のない緊急事態宣言と延長によって、どれほど多くの人民が苦しんでいることか! 野村総合研究所によれば、非正規職の女性労働者1163万人のうち少なくとも90万人が、勤務シフトが5割以上減り、休業手当なども受けとれていない「実質的失業状態」にあるという。一人で子育てをする女性労働者は「子どもに食べさせるため、自分は1日1食」と窮状を訴えている。その一方で自民、公明の議員(菅もだ!)は深夜まで高級クラブで飲食しているのだ。
西村康稔経済再生相は「公共の福祉のためにする一般的な制限であれば受忍すべきものであり、損失補償を要件としない」と言い放っている。要するに〝国難〟だから生活できなくても、社会が大混乱しても〝我慢しろ〟と言っているのだ。「ほしがりません、勝つまでは」という戦時の論理と同じではないか。
感染拡大の責任は新自由主義政策を進めてきた資本家階級とその政府にある。にもかかわらず、菅は補償もしないで「最後は生活保護がある」などと言ってのけた。生活保護受給を排除してきた連中が何を言うのか。そしてこの期に及んで、「GoTo」予算に1兆円、440の公立・公的病院再編・統合と都立病院独法化も推進、五輪開催にもしがみつき、3月25日に福島から五輪の聖火リレーを始めようと、いまだにのたまっている。
その上、改悪コロナ関連法では、営業時間短縮や休業の命令に従わなければ最大30万円の過料、入院拒否には50万円以下の過料、調査拒否には30万円以下の過料を科す。しかも緊急事態宣言の前後でも、その時々の政令(内閣が制定する命令)一つで罰則付きの時短命令を出せる「まん延防止等重点措置」も新設した。
感染拡大の責任を押し隠し、すべての矛盾を労働者人民に押し付け、菅が延命しようとすることなど絶対に許せない。
権力の強権発動を可能とする緊急事態宣言と改悪コロナ関連法の本質は、改憲・戦争体制づくりにある。首相独裁のもと憲法を停止し人権をはく奪する自民党改憲案の緊急事態条項の創設にいきつくものだ。実際、政府と資本家は宣言を利用し、首切り・賃下げなどの大合理化を正当化する一方、労組破壊を推し進め、労働者人民の闘いを圧殺しようとしている。
宣言延長に対し、日本共産党も「やむを得ない」(小池晃書記局長)と賛成している。改悪特措法も罰則だけを問題にしてわずか4日間の審議で国家緊急権発動さながらに成立した。コロナ危機を前に挙国一致体制が敷かれているのだ。
しかし、労働者人民の怒りに追い詰められているのは菅政権と資本家階級だ。利潤第一の彼らには〈コロナ×大恐慌〉情勢を解決する能力はない。社会を動かしている労働者階級が資本家階級にとって代わる以外にない。その立場で職場から団結して階級的労働運動をよみがえらせ、この2~3月、労働者人民の怒りと闘いで菅政権を打倒し、資本主義を終わらせる革命をたぐりよせよう。
階級的労働運動再生こそ
〈コロナ×大恐慌〉情勢の進行のなか、全世界で社会の根底からの変革を求める労働者人民の大決起が始まり、これに恐怖する支配階級との間で革命と反革命との激突に発展し始めている。米バイデン新政権の登場は、トランプ政権下で極限化した階級対立の激化を抑え込むことなどできない。ロシアでもプーチン体制への大反乱が青年を先頭に始まった。ビルマ(ミャンマー)では支配の危機を前にした軍事クーデターの強行に、民衆の新たな怒りが高まっている。
バイデン政権と米帝は、体制的危機の突破のためにも米中対立を軸とする世界市場の再分割戦に軍事的・戦争的手段をもってのめり込んでいく以外にない。新国務長官のブリンケンは「中国の台頭は米国にとって最大の挑戦」と言いなし、トランプ政権以上に対中対決を激化させている。
菅政権もまたバイデン政権と日米安保条約の釣魚島(尖閣諸島)への適用や日米豪印4カ国協力の枠組みなど、中国をにらんだ日米軍事同盟の強化で一致。辺野古新基地建設も「唯一の解決策」と確認し、沖縄を対中戦争の最前線に位置づけている。危機に立つ菅政権は中国への排外主義をあおり、改憲・戦争で延命しようとしているのだ。
こうしたなかで経団連は21年版「経営労働政策特別委員会報告」を発表した(関連2面)。ポイントは「新しいサステイナブル(持続可能な)資本主義を追求するべきである」と、労働者の反乱を恐れ、資本主義崩壊の危機に打ちのめされていることだ。そのため、資本の存続を最大の課題にして「エンゲージメント」(企業への愛着心)を労働者に訴え、一律賃上げを闘う春闘の解体と雇用破壊、労働時間規制の撤廃を主張する。これに応え、トヨタ労組は「ベースアップ重視の春闘からの脱却」を徹底し、春闘解体の先兵になっている。
いまや資本主義救済の立場では生活も権利も守れない。資本主義を打倒し労働者階級が社会の主人になることをめざす階級的労働運動の復権こそが問われている。昨年の11・1労働者集会で関西地区生コン支部、港合同、動労千葉から発せられた「闘う労働組合の全国ネットワークづくり」を全力で進めよう。
労働者人民の生存をかけて闘われる21コロナ春闘を、大合理化攻撃であるJR3月ダイヤ改定との闘いを先頭に、①医療は社会保障だ! コロナ対策に金を回せ!②首切りやめろ! 一律大幅賃上げを!③改憲・戦争に向けた労組破壊を許すな!④ストライキで闘う労働組合の団結を再生させよう----を課題に闘い抜こう。その突破口が2・14国鉄集会―2・21都立病院独法化阻止集会・デモだ。2・14国鉄集会は、国鉄1047名解雇撤回とともに、労働運動の変革を目指して開かれる。また2・21集会・デモは「医療は社会保障だ」の闘いを全都、全国に押し広げる闘いだ。
一つのスト、デモが渦巻く労働者人民の怒りと結びつき、世の中を動かすことのできる情勢だ。職場から階級的労働運動を再生させ、街頭、国会闘争にうって出て菅政権を倒そう。
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国鉄1047名解雇撤回! 労働運動の変革を目指して
国鉄分割・民営化による不当解雇から34
年2・14国鉄集会
2月14日(日)午後1時30分開始(1時10分開場)
東京・四谷区民ホール(新宿区内藤町87、丸の内線「新宿御苑前」2番出口から徒歩5分)
呼びかけ/国鉄闘争全国運動