三里塚 新年デモと団結旗開き 反動判決弾劾、成田を廃港に

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週刊『前進』04頁(3178号01面02)(2021/01/18)


三里塚 新年デモと団結旗開き
 反動判決弾劾、成田を廃港に

(写真 この農地取られてなるか 市東さんをはじめ反対同盟を先頭に南台の畑から空港敷地縦断デモに出発【1月10日 成田市】)

(写真 明け渡しの対象地でもある市東さん宅の中庭で団結旗開き)


 1月10日、三里塚芝山連合空港反対同盟の新年デモと団結旗開きが行われ、130人が結集して激動の2021年の幕を開いた。
 午後0時30分、快晴のもと東峰神社に集合し、恒例の鳥居のしめ縄付け替えを行った。B滑走路の南端に位置するこの場所だが、一機の機影も現れない。「成田空港廃港」を祈願しつつしめ縄を新調した。
 その後、市東孝雄さんの南台の農地に集合。決戦本部長の太郎良陽一さんの司会でデモ前の打ち合わせが始まった。事務局員の伊藤信晴さんが反対同盟の第一声を発した。「菅政権は新型コロナ感染拡大を理由に緊急事態宣言を発したが、民衆の命を守る決意も覚悟もない。東京高裁が市東さんに下した控訴棄却、農地取り上げ強制執行を認める反動判決を許さない。農地を守り、日々苦難を強いられている民衆の先頭で闘い、空港廃港を実現する」
 シュプレヒコールを上げてデモに出発。宣伝カーからは婦人行動隊・宮本麻子さんが「農地死守・空港機能強化粉砕」の訴えを一帯に響かせ、市東さん宅前までのデモを貫徹した。

「前を向き闘う」

 例年と異なり、今年の旗開きの会場は、青空のもと市東さん宅の中庭だ。
 伊藤さんの司会で、最初に市東さんがあいさつに立った。「東京高裁の不当判決は絶対に認めることはできません。NAA(成田空港会社)の田村社長はコロナと関係なく機能強化・空港拡張をやると言うが、彼らにそんな余裕はない。今年1年、勝利的に前を向き闘っていきます」
 続いて敷地内東峰の萩原富夫さんが反対同盟の「闘争宣言」を読み上げた。①市東さんの農地を守ろう②空港機能強化粉砕③菅政権打倒----を骨子とする内容で、上告審に向けた署名・カンパの取り組みと、3・28芝山現地闘争への結集を訴えた。
 連帯のあいさつの最初に動労千葉の川崎昌浩書記長が立った。農地を守りぬく決意を語り、JR3月ダイヤ改定でのワンマン運転拡大、自動運転化、車掌の削減などの攻撃にストで反撃すると表明した。
 続いて顧問弁護団が発言に立った。事務局長の葉山岳夫弁護士は「空港廃港」が射程距離に入ったことを確認し、高裁判決のでたらめと矛盾を指摘し、請求異議上告審をはじめ全裁判闘争での勝利を誓った。
 全国農民会議の小川浩共同代表は、菅政権のもとで進められる農業切り捨て政策に怒りを表し、市東さんの農地を全国農民の力で守る決意を明らかにした。
 宮本さんのカンパアピールをはさみ、全国水平同盟、星野全国再審連絡会議、動労水戸、婦人民主クラブ全国協、泉州住民の会、群馬・市東さんの農地を守る会などが発言した。
 中核派を代表して前全学連委員長の斎藤郁真同志は、「学生運動を再建し、21年を革命の年にする。三里塚こそ私たちの生きる場だ」と訴えた。
 太郎良さんの音頭で団結ガンバローを三唱。資本主義を撃つ拠点として、55年の歴史を刻む三里塚の意気込みを表す一日となった。

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