全学連国賠が大詰め 斎藤前委員長 警視庁公安弾劾
週刊『前進』04頁(3166号04面03)(2020/10/19)
全学連国賠が大詰め
斎藤前委員長 警視庁公安弾劾
10月8日、東京地裁民事第31部(金澤秀樹裁判長)で全学連大会襲撃事件に対する国家賠償請求訴訟の弁論が行われました。
2016年9月、全学連大会に結集する学生たちに対し、白昼堂々と暴行を働いた警視庁公安部の権力犯罪を暴き弾劾する裁判もいよいよ最終章です。
今回、原告からは16年当時の全学連委員長であり全学連大会の責任者であった斎藤郁真さん、そして被告からも警視庁公安部の現場責任者であった星隆夫、芝拓臣が出廷しました。そして、トップ同士の証言がぶつかり合う形となりました。
裁判で被告の公安警察官は、「職務質問に伴う有形力の行使」「全学連側が例年の結集の形をとらなかったので指名手配犯が大会に参加すると考え、緊急性が高くやむをえなかった」と開き直りました。
これに対して斎藤さんは、前年の全学連大会の解散過程で公安警察官が襲撃してきた経緯を語り、参加者を守るために例年と違う対応をとったことを明らかにしました。
星隆夫と芝拓臣は極めて無責任な言い訳に終始しました。「指名手配犯を確認するよう指示したが、具体的なことは指示していない。それぞれの捜査員の判断に任せた」「適法だ」と言い逃れを繰り返しました。しかし、「適法」の根拠を聞かれると、なんと星は「使命感を持って仕事をしている捜査員が法律違反をするわけがない」と述べ、前近代的な「無謬(むびゅう)の権力」観を堂々と法廷で開陳したのです。
裁判を傍聴したある学生は、「あんな人たちが暴力装置を担っているなんて恐ろしい」とあきれていました。
裁判終了後には、緊急で呼びかけられた、菅政権による学術会議任命拒否問題での官邸前抗議集会に、裁判を傍聴した学生みんなで参加しました。権力への怒りを胸に、安倍―菅と続く政治の腐敗と闘う決意を固めた一日行動となりました。
いよいよ次回はフィナーレ。原告からの最終意見陳述です。来年1月18日(月)午後2時から東京地裁102号法廷で開かれます。傍聴券の配布があるため、参加される方は午後1時30分までに東京地裁に集まってください!
(全学連・M)