10・22請求異議控訴審へ 市東さんの農地守りぬこう
週刊『前進』04頁(3165号04面01)(2020/10/12)
10・22請求異議控訴審へ
市東さんの農地守りぬこう
(写真 成田ニュータウン内の赤坂公園で開催された三里塚全国総決起集会に続き、市東孝雄さんを先頭に市内デモ【9月27日】)
10月22日、東京高裁第4民事部(菅野雅之裁判長)で請求異議裁判控訴審が開かれ、顧問弁護団による最終弁論が行われる。三里塚芝山連合空港反対同盟は9・27全国集会で、市東孝雄さんの農地を奪う強制執行を絶対に阻止するために、裁判所を重包囲する大結集を呼びかけた。高裁に提出する「農地を奪うな」の要望書を集め、全力で駆けつけ共に闘おう。
成田空港は、新型コロナウイルス感染症の拡大によって存亡の危機に立たされている。右肩上がりの需要増という幻想に支配され、かりそめの繁栄を誇っていた去年までと比べ、旅客数・発着数は激減し、各施設は機能を停止し沈黙している。
この事態に一片の反省もなく、成田空港会社(NAA)・田村社長は「それでも空港機能強化策を続ける」と言い張る。破綻したNAAが、この期に及んでなお、芝山町の住民を大量に追い出して3500㍍の第3滑走路を建設し、「誘導路直線化」を口実に市東さんの農地を奪い取ると宣言しているのだ。こんなことを誰が許せるか!
労農学連帯の力で守り抜いてきた市東さんのこの農地は、私たちにあらためて自然と向き合う人間のあり方を問い直している。
新自由主義・グローバリズムの野放図な展開によって未開地域への破壊的開拓・乱開発が進められ、未知の生態系に強く干渉し、地球上を高速・大量・頻繁に人とモノが行き来し、都市への極端な人口集中が促進されてきた。そのような環境のもとで、われわれの社会は未曽有の感染症の世界的拡大に見舞われる条件をつくっていたのだ。今や労働者・農民自身の手で資本主義に終止符を打ち、この社会を根底から変革し、人間らしく生きる社会を模索すべき時だ。NAAを完全な倒産会社へとたたき落とし、農地取り上げ攻撃を挫折させ空港を廃港に追い込むことは十分に可能だ。
10月22日午前11時30分、東京・日比谷公園霞門に結集し、「農地死守」の声を上げ首都中枢を揺るがすデモに出よう。反動判決をもくろむ東京高裁を徹底的に追い詰め、実力を伴った人民の正義を示そう。市東さんの農地を守り抜こう。