「核のゴミ」処分場阻む勝利 ドイツ・ゴアレーベン 43年の闘いで
「核のゴミ」処分場阻む勝利
ドイツ・ゴアレーベン
43年の闘いで
原発と核廃棄物処分場に反対して1977年以来闘ってきたドイツ北東部のゴアレーベンが最終処分場の候補地の選考から外された。現地反対同盟が2011年以来継続してきた「フクシマの警告を忘れるな!月曜行動」が9月で500回を迎えた直後のことだ。
9月28日に最終処分のための連邦会社(BGE)が中間報告書で、ゴアレーベンは「地質学的な検討の結果、適格条件を欠いている」という理由を明らかにした。代わって新たに90カ所(全国土の54%に当たる)を選考の対象として指定した。
福島、広島、動労千葉などとの国際連帯を深めてきたゴアレーベン反対同盟(リュヒョー・ダンネンベルク環境保護市民運動)の前委員長ケアスティン・ルーデックさんは、動労千葉への報告で、「これは偉大な勝利です。私たちがドイツ内外からの支持を受けてやり抜いてきた43年間の運動の成果です。しかし、原発反対の闘いは続きます」と書いている。
反対同盟は機関紙に「ゴアレーベンは生き抜くぞ!」という見出しを掲げ、10月4日には現地で、現在なお存在している中間貯蔵庫を包囲して2千人の「勝利の行進」を行った。現地の農民が数多くのトラクターに乗って参加した。
集会の基調報告は以下のように述べている。「連邦議会・州議会の原発政策を覆してきたのは、議会外の大衆行動だった。政府のジグザグにもかかわらず、脱原発を貫徹してきたのは我々自身の力だ。そしてついに今回、核廃棄物処理問題についての決定が、初めて政治的思惑ではなく地質学的な根拠を示して行われた。ゴアレーベンは外されたが、新たな候補地の住民にとっては攻撃に向き合うことになる。ゴアレーベンの闘いは一つの歴史をつくった。しかし、我々は引き続き『原子力おことわり(Atomkraft Nein Danke)』を掲げ続ける」と、新た闘いの決意と方向を明らかにしている。
ゴアレーベンに連帯し、10・31国際連帯集会、11・1労働者集会・改憲阻止!1万人行進に決起しよう。