動労千葉が定期大会 スト態勢築き大リストラに反撃

週刊『前進』04頁(3164号02面01)(2020/10/05)


動労千葉が定期大会
 スト態勢築き大リストラに反撃

(写真 関道利委員長が「コロナを口実に何でもできるという攻撃に対し怒りを組織し反撃を」と訴えた【9月26日 DC会館】)

 動労千葉は9月26日、第50回定期大会をDC会館で開いた。
 JR東日本は、今年度の連結営業利益が5千億円の赤字、連結純利益が4180億円の赤字になるという業績予想を発表した。この赤字を逆手にとったJR東日本は、グループ会社を含め年間1500億円のコストカットを叫んで大リストラに突き進んでいる。
 今大会で動労千葉は、これと立ち向かい、今秋・年末から来年3月のダイヤ改定阻止・21春闘に向けて、いつでもストライキに立てる闘争態勢を確立した。

休業→解雇と対決

 あいさつに立った関道利委員長はまず、昨年の大会で委員長に選出されてからの1年の闘いを振り返った。自身が職場代表に3選されたCTS(千葉鉄道サービス)幕張事業所の闘いを、動労千葉の組織拡大に結びつけようと訴えた。
 また、JR大リストラを「分割・民営化の破綻を示すと同時に分割・民営化型の大攻撃」と弾劾した。
 JR東日本は就業規則を改悪して「業務量の減少など経営上の都合で休業を命じる」としてきた。しかも、休業を発令行為ではなく勤務指定という形で行う。関委員長はこれを「究極の雇用柔軟化」と断罪した。労働者に不利益をもたらす休業が、日勤や泊り勤務の指定と同じように、勤務シフトの一つとして定められるのだ。どの日に誰を休業させるかは、会社が勝手に決められる。これは労組破壊の手段にも使える。
 関委員長はまた、JRが列車本数の大幅削減やローカル線の廃止に踏み込み、業務を減らして整理解雇に進もうとしていることを明らかにした。業務を外注化した上で、労働者を外注先に転籍させる攻撃も、ついに始まろうとしている。これとの闘いは、年末手当の大幅削減をたくらむJRとの攻防から始まる。
 その構図を明らかにした関委員長は、「来年3月のダイヤ改定はJR発足以来の大合理化になる」と述べ、内房線・外房線・鹿島線のワンマン運転化阻止へ総力で闘うことを訴えた。
 さらに、階級的労働運動の再生が求められていると強調して11・1労働者集会への結集を呼びかけた。
 川崎昌浩書記長が運動方針を提案し、①JR大リストラとの対決、②1047名解雇撤回、③労働運動の復権をかけた21春闘、④11・1労働者集会を軸とした改憲・戦争阻止、菅政権打倒の闘い、⑤組織強化・拡大などの闘争課題を明らかにした。そして、本人の意思に反して休業が命じられた場合など、JRが仕掛けてくる攻撃に対し、ストを含む闘争でいつでも反撃できる態勢を整えようと訴えた。川崎書記長はまた、反合理化・運転保安確立の立場から、ダイ改阻止へ総力で闘うことを強調した。

ワンマン化阻止へ

 討論では、各代議員がワンマン運転への怒りを表した。ここ数年、鹿やイノシシと列車との衝突が格段に増えている。ワンマンではこれに対処できないというのが、運転士の実感だ。検修職場の代議員は、ワンマン運転のため新たに導入される車両のATS(自動列車停止装置)は、検修基地構内では作動しない仕様になっている事実を暴いた。
 エルダー(定年後の再雇用)社員としてCTSの清掃職場で働く代議員は、つり革や手すりの消毒作業が増やされ、へとへとになって働いているのに、人員も増やさず手当も支給しないCTSに怒りをぶつけた。
 総括答弁で関委員長は、「大リストラに立ち向かえるのは闘う労働組合だけだ。『労組のない社会』と社友会を許さない」と述べ、「動労千葉は大合理化攻撃を受けて立つ。いつでもストに立てる態勢を」と改めて訴えた。
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