11・1日比谷に大結集を 戦争と新自由主義の菅政権を 階級的労働運動の力で倒そう 「デジタル化」その正体(新企画開始 2面に掲載)
11・1日比谷に大結集を
戦争と新自由主義の菅政権を
階級的労働運動の力で倒そう
「デジタル化」その正体(新企画開始 2面に掲載)
全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部、全国金属機械労組港合同、国鉄千葉動力車労働組合の3労組と国鉄闘争全国運動、改憲・戦争阻止!大行進が呼びかける「11・1全国労働者総決起集会/改憲阻止!1万人大行進」まで、残すところあと1カ月を切った。資本のもうけを一切に優先し、その障害となるものすべてを国家暴力で一掃しようとする新自由主義は、人間の生きる社会を崩壊させてきた。現代の労働運動・革命運動にとって、新自由主義こそ第一の打倒対象であり、新自由主義打倒こそプロレタリア革命の戦略的課題だ。破産し打倒された安倍政権に代わって一層凶暴かつ絶望的に新自由主義を強行する菅政権への怒りを、11・1日比谷に総結集させよう。革共同はこの組織戦に全力で決起する。
JRの大リストラ許すな
コロナ禍に乗じた大リストラ、大幅賃下げ、医療や教育の民営化など、より極端化された新自由主義攻撃が全社会を飲み込もうとしている。その先頭に立っているのがJR資本だ。
本紙3162号で報じた通り、4〜6月期の連結決算で1553億円の赤字を計上したJR東日本の深澤祐二社長は、グループ全体で1500億円のコスト削減を行うことを9月3日の定例記者会見で表明した。始まろうとしているのは、1987年国鉄分割・民営化以来最大の大合理化にほかならない。JR東日本は民営化以来巨額の利益を上げ、昨年度の株主配当は約600億円、自社株買いを含めれば1000億円にもなる。これだけの金を株主に投げ与えながら、赤字を口実に合理化を強行する。そのやり方は国鉄分割・民営化と全く同じだ。
すでに来年の3月ダイヤ改定時に終電の繰り上げなどを行うことが公表されているが、事態はそれにとどまらず、昼間帯の列車削減も含めたダイヤ見直しも検討されている。最大の狙いは運転士・車掌の大幅削減であり、同時にそれは駅業務、列車の検査・修繕、保線、駅や車両の清掃などすべてにわたる体制の見直し・要員削減につながる。JR東日本がグループ経営ビジョン「変革2027」で掲げた、鉄道業務すべての外注化、ワンマン運転の拡大などが、コロナに乗じて前倒しで進められようとしているのだ。社員全員にあてた深澤の社長声明では「鉄道ありきでものを考えるな」とまで言っている。
さらにJR東日本は、就業規則に「業務量の減少その他経営上の都合により休業を命ずる」という項目を新たに設け、9月から施行した。それは、翌月の勤務指定で休業を指定すれば、1日単位から無期限まで、会社のさじ加減ひとつで労働者を一時帰休へと追い込むことができるというとんでもないものである。全ての労働者を恒常的に失業・解雇のもとに置く、究極の雇用破壊攻撃だ。しかも会社は「整理解雇の一歩手前」という認識のもとに就業規則改悪を行ったことを隠そうともしない。
こうした大合理化が労組破壊と一体で進んでいる。ところがJR東労組は「雇用と職場を守るため全組合員とともに黒字経営をつくり出す」と言い出し、整理解雇さえしなければ何でも認めることを表明してしまっている。他方、動労千葉は9月26日に第50回定期大会を開催し、今秋から来年3月ダイ改にかけてストライキを軸とした闘争態勢を確立、絶対反対で闘うことを決定した(記事2面)。
攻撃は必ず破綻する。労働者が生きていけないほどに雇用が破壊され、命や安全よりも金もうけが優先されることに対し、労働者は必ず立ち上がる。JRで始まろうとしていることをあらゆる職場・地域で広く訴え、動労千葉の闘いを全力で広めよう。それが11・1労働者集会の最大の組織化方針だ。
闘って団結守った3労組
11・1集会を呼びかける関西生コン支部、港合同、動労千葉の3労組は、1980年代に始まった新自由主義攻撃に正面から立ち向かい、闘って団結を守り抜いてきた。
日本における新自由主義の出発点は国鉄分割・民営化だった。当時の首相・中曽根康弘は、「国労をつぶし、総評をつぶすために民営化をやった」と後に語った。動労千葉は2波のストライキでこれと闘い抜き、労働組合として階級的団結を堅持して今なお闘い続けている。
日本の戦後労働運動には社会を揺るがす大闘争がいくつもあった。第2次大戦終結直後の国鉄や郵政などの官公庁、50年代から60年代にかけての電産(日本電気産業労働組合)の闘いや鉄鋼、造船、自動車などの闘い、三井三池炭坑の闘いなど、いずれも歴史的な大闘争として闘われた。しかし、どの闘いも労働組合としての団結を維持できず、多くの場合、内部からの組織分裂によって闘争が終息してしまっている。
動労千葉の闘いは、この戦後労働運動の限界を乗り越えることを明確に意識していた。わずか1100人ほどの労働組合(分割・民営化当時)で、85年の第1波ストだけで20人の解雇者が出ており、普通なら組織はガタガタになってもおかしくなかった。しかし、動労千葉の中野洋委員長(当時)は、「動労千葉は労働運動史上かつてないような闘う労働運動を作ろうとしているのです。闘えば闘うほど当然にも反動は押し寄せてくる。労働者の闘いの展望とはこの密集せる反動を打ち破って前進する中にのみあるのです」(中野洋著『俺たちは鉄路に生きる』)と訴え、第2波ストに立ち上がった。それは文字通り労働者階級の未来をかけて闘われた。
動労千葉の田中康宏前委員長は、「動労千葉は乱暴に組合員を闘争に駆り立てたことなど一度もありません。分割・民営化の時も組合員を絶対に信頼し、徹底的に議論を尽くし、最後は組合員一人ひとりが決断する形で闘いに立ち上がりました。そうすれば動労千葉のような小さな労働組合でもこのくらいのことはできる」と語る。動労千葉の闘いが示すものは、すべての労働者が持っている力と可能性にほかならない。
関西生コン支部も80年代の労働運動絶滅攻撃に勝ち抜いた労働組合だ。関西生コン支部は、日々雇用やパートなど、どんな雇用形態であろうと誰でもひとりでも入れる労働組合であり、企業の枠を超えた産業別労働組合としてセメント独占資本とゼネコン、国家権力と闘う階級性を持っている。こうした関生労働運動に対し、81年、当時の日経連会長であった大槻文平は「関西生コンの運動は資本主義の根幹にかかわる」と発言。これを契機に、82年には警察権力による大弾圧が襲い掛かり、これに「背後から鉄砲を撃つ」形で日本共産党の裏切りと組織分裂攻撃が始まった。共産党は、特に関生支部が労働組合と中小企業を団結させ、労働組合と協同組合が団結して大資本に対抗する産別労働運動を展開していたことに対して、「独占資本の背骨を踏むようなことはしてはならない」と言わんばかりに敵対した。警察権力、資本、共産党との闘いの中で関生支部はうち鍛えられ、関生型労働運動は発展していった。
港合同は、80年代の総資本による戦闘的労組つぶしの攻撃、とりわけ拠点であった田中機械の倒産攻撃をはね返して勝利した。港合同の前委員長・大和田幸治氏は、労働者の団結に徹底的にこだわって闘ってきた。「私たちが目指しているのは、南大阪の労働者が連帯し、団結するならばその力によって、苦労はあったとしても生きていけると確信できる労働運動の基盤をつくることです」(大和田幸治著『企業の塀を越えて』)。その根底にあるのは「労働者こそが社会建設の主人公である」との自負だ。港合同の闘いは、企業の大小や雇用形態の違いを越え、官民を越えて労働者が団結することで大企業や国を相手に立ち向かうことができることを証明した。
以上の3労組は、それぞれが40年に及ぶ新自由主義攻撃と闘って生き残っただけでなく、今日の「労組なき社会」化を狙う国家権力と資本の攻撃を敢然とはね返し、その中で組織拡大の展望を開いている。関西生コン支部は、2018年7月以来の労組絶滅型の大弾圧を打ち破り、今や反転攻勢の闘いを開始した。動労千葉は分割・民営化における国家的不当労働行為の事実を最高裁決定で認めさせ、JRの業務外注化阻止闘争を闘い抜き、その過程で青年労働者を含む組織拡大を実現した。今やナショナルセンターや党派の壁を超えて、多くの人が「西の関生、東の動労千葉」と呼び、そこに新たな労働運動の可能性を見出している。
医療現場から新たな決起
そして今ひとつ、新自由主義の矛盾がもっとも集中する医療・福祉職場から新たな闘いが始まっている。
かつて看護師たちの闘いは日本の労働運動を牽引(けんいん)した。1960年には安保闘争と同時に病院ストライキが闘われた。東京女子医大など東京医労連傘下の労働組合がストに立ち上がり、全日赤(全日本赤十字労働組合連合会)がこれに続いたことで全国に広がった。68年には新潟県立病院の看護師たちが立ち上がり、夜勤を「二人体制で月八回まで」にさせる闘いが広がった(ニッパチ闘争)。
こうしたストライキは、看護師や医療に携わる人たちのそれまでの低賃金、結婚も出産の自由もない奴隷のような労働環境を大幅に改善させた。同時に、医療現場で働く労働者の生活を守ることが医療の中身を守ることにつながっていることを明らかにし、人々の支持を集めていった。
そして今、再び医療労働者のストライキに社会的注目が集まっている。コロナ禍における全国の医療・福祉労働者の文字通り命がけの闘いは、コロナ以前に医療が崩壊寸前の状況にあったことを暴いた。そして医療を守るということは資本と闘うということであり、それは医療の民営化を許さない労働組合の実力闘争によって勝ちとられるということを明らかにした。
いまだ多くの医療・福祉労働者が、怒りとあきらめが混在した状況の中にある。だが、このまま黙っていれば医療破壊はますます進む。小池百合子東京都知事は都立病院の独立行政法人化を狙い、安倍路線を引き継ぐ菅政権は公的病院440の再編・統廃合を進めようとしている。「命よりカネ」の新自由主義と医療労働者の労働は本質的に相いれない。現場労働者はこれ以上医療崩壊が進むことに黙ってはいない。「病院がつぶれたら労働者は生きていけない」「経営難だから賃下げは仕方がない」というあきらめを打ち破る決起は間違いなく始まる。全国の医療福祉労働者の闘いは、国鉄闘争や関生支部支援の闘いと並ぶ階級的労働運動復権の柱だ。
コロナ惨事に便乗し、全ての産業で賃下げや解雇など一層極端化された新自由主義への突進・暴走が始まろうとしている。新自由主義は恐るべき凶暴性と暴力性をもって進行するが、しかしそれは労働組合の解体を通して、職場や社会から階級的なものの見方・考え方を一掃することによってしか成り立たない。
労働者が労働者である限り、労働組合は絶対になくならない。階級的労働運動とは、この社会には資本家階級と労働者階級の非和解な階級対立があることをはっきりさせ、労働者が資本家階級の権力を打倒し、権力を奪取して労働者階級の社会を建設することをめざす労働運動だ。労働者が本来持っている力を信頼し、労働者の団結が生み出す無限の可能性に徹底的に依拠して闘う。3労組は、そうした階級的労働運動を実践し、闘う労働組合を全国によみがえらせることで、新自由主義を終わらせ、格差や貧困、戦争のない社会をつくりだそうと呼びかけている。革共同はこの3労組とともに闘い、全世界の労働者と連帯して必ずや新自由主義を打倒する。
闘う労働運動の再生が今ほど大きな可能性を持っている時はない。11・1労働者集会に結集しよう。
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闘う労働組合の再生をめざす
11・1全国労働者集会・
改憲阻止!1万人行進
11月1日(日)正午開始
東京・日比谷野外音楽堂
呼びかけ/全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部、全国金属機械労組港合同、動労千葉、国鉄闘争全国運動、改憲・戦争阻止!大行進