10・8全学連大会襲撃国賠へ 警視庁公安にトドメ刺す山場

週刊『前進』04頁(3163号04面02)(2020/09/28)


10・8全学連大会襲撃国賠へ
 警視庁公安にトドメ刺す山場


 10月8日(木)午後1時30分から東京地裁で、全学連大会襲撃事件の国家賠償請求訴訟第16回口頭弁論が行われます。証人は、斎藤郁真・前全学連委員長と、警視庁公安部の責任者(当時)の星隆夫、芝拓臣です。17年4月の裁判開始から3年半、最大の山場です。多くの学生、労働者民衆の傍聴を訴えます。

組織的な権力犯罪

 全学連大会襲撃事件に対する警視庁公安部の基本的な主張は、「必要最低限の行為」(公安部の山本清仁)「職務質問に付随する行為」(吉徳健太郎)であり、職務質問を妨害する全学連メンバーの行為こそ「公務執行妨害罪」にあたるというものです。彼らにとって敗訴など決してあってはならず、そのためにうそを繰り返すので足並みが乱れ、矛盾が生まれます。
 学生のマスクやフードをはぎ取る行為を「職務質問」と言い張るものの、その法的根拠を示せません。警察官職務執行法の中身を問うても言葉を詰まらせます。「いちいち適法かどうか確認しないと、公務執行妨害罪で逮捕できないのか」(西澤雄)と、違法行為を居直る者もいます。
 そもそも、撮影した映像を所有していながら、提出を拒否する行為がすべてを物語っています。自らの暴行シーンが鮮明に記録されているので提出できないのです。
 全学連と弁護団は裁判を通して、全学連運動を不当に抑圧・弾圧してきた警視庁公安部の実態を明らかにしてきました。警察官・岡野直人が襲撃の前に、全学連メンバーに「眼鏡を外しておけよ」と言っていたことからも、全学連襲撃事件が警視庁公安部の組織的・計画的な暴力行為であったことは明らかです。
 次回の裁判で、現場指揮を執っていた星隆夫と芝拓臣を、原告・弁護団・傍聴者の団結で追い詰め、権力犯罪を暴きましょう。

大坂さんとともに

 「学生にもたらされる困苦は、学生自身の努力不足による自業自得などではなく、この社会によって作られ、強制されたものであることを暴き、それは学生の団結した力で克服できるという確信を訴えることが何より重要です。全ては自分が声をあげることから始まります。全学連はけっして時代遅れでも孤立した存在でもありません。大学当局・政府は全学連を根底的に恐れているがゆえに、しつような弾圧を加え、抹殺しようとしているのです」(全学連大会への大坂正明さんのメッセージ)
 権力犯罪を許さない闘いは団結破壊を許さない闘いです。また、警視庁公安部の不当な抑圧・弾圧を暴露し阻止していくことは、戦争・改憲を止める重要な闘いでもあります。処分撤回闘争を軸に前進する京大学生運動、学費減免運動などコロナ禍で始まった新たな運動、あらゆる不満や怒りと一つになって、全学連運動の一大飛躍を勝ち取ろう。
(全学連・A)

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▼全学連大会襲撃事件 2016年9月1、2日、東京都内で全学連第77回定期全国大会が開催されました。その会場前で、大会破壊を意図した警視庁公安部の私服警察官ら数十人が、大会に参加する学生に襲いかかり、帽子や衣服などをはぎ取る、胸倉をつかんで殴る、地面に引き倒す、首を絞めるなどの暴行をした事件です。当時の映像は、ユーチューブ・前進チャンネル特別編「公安スペシャル」をご覧ください。

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