若い世代の奮闘に共感 婦民全国協が第37回総会を開催
若い世代の奮闘に共感
婦民全国協が第37回総会を開催
8月22、23日、婦人民主クラブ全国協議会の第37回全国総会が神奈川県相模原市民会館で開催されました。コロナ感染の第2波が到来する中で万全な対策が取られ、沖縄から北海道まで全国の支部会員代表73人が集まりました。1年間の各地の闘いの前進をふまえ、新自由主義による社会崩壊や戦争攻撃に立ち向かう活発な討論の場となりました。
三浦正子代表の主催者あいさつの後、議案提案を鶴田ひさ子事務局長が行いました。コロナ感染拡大で一層はっきりした新自由主義の「命より金もうけ」の社会の破たん。「こんな社会は根っこからひっくり返そう! 世界中で女性たちが性暴力弾劾やBLM運動で国家権力に真っ向から立ち向かっているように、女性たちが社会変革の鍵を握っている!」と訴えました。
子育て中の労働者が次々と特別報告
特別報告が4人から行われました。まず、障害者福祉から介護保険への移行を65歳で強制することに反対している相模原支部の佐藤みちえさん。そして30代、40代の労働者3人から、コロナ下での学童保育、保健所、医療福祉の職場の状況が語られました。人間相手の仕事の中で「命を守る」ことが労働者の必死の取り組みなしにはありえないことが鮮明になりました。また、自らの職場だけでなく地域に打って出る活動も報告されました。参加者全体が若い世代の奮闘をしっかり聞きました。子どもを抱える女性たちの格闘に圧倒的な共感が広がりました。
2日間の討論で各支部から重要な報告がありました。関西からは、奈良のセクハラ解雇との闘い、大阪・豊中のこども園統廃合との闘い、大阪都構想との闘い、八尾北医療センターでの闘い。広島支部は8・6ヒロシマ大行動を闘いとった1年間の闘い。東京からは、杉並支部の区議の洞口朋子さんとともに阿佐ケ谷再開発に反対する取り組み。東部支部の都立病院をつぶさせない闘い、南部支部の羽田空港低空飛行問題への取り組みです。
さらに、改憲・戦争阻止!大行進運動を1年間の学習会を通じて担って来た宮城をはじめ各地からの報告。コロナ下で基地と闘う沖縄からの報告。千葉からはオスプレイ配備反対や医療労組のストライキ支援に立った報告。北海道など各地の支部の日常の例会や街宣活動などが豊かに報告されました。闘う労組を軸にして地域で支部がともに闘い運動を広げていることがよくわかりました。
2日目の分散会では、貧困や格差をはじめ新自由主義の破たんで拡大する生きがたい状況への女性たちの怒りがふつふつとわき上がる中で、その怒りをどう組織するかが話し合われました。「組織する側が変わろう」「一人じゃない。つながろうと呼びかけよう」「今こそ組織拡大を」といった活発な意見が出されました。
三里塚・沖縄と連帯し改憲阻止を誓う
総会では、全国労組交流センター女性部から連帯のあいさつがありました。メッセージは、沖縄の「チーム緑ケ丘1207」のお母さんたち、三里塚反対同盟婦人行動隊・宮本麻子さん、星野再審連絡会議・星野暁子さん、杉並区議・洞口朋子さん、朝鮮戦争に反対する在日朝鮮人の会などからです。動労千葉や関西地区生コン支部など闘う労組からも熱い連帯の言葉が寄せられました。
総会から5日後の28日、コロナ危機下での労働者民衆の怒りにおののき、ついに安倍政権は自己崩壊しました。だからこそ自民党政権は改憲・戦争にいっそう突進しようとしています。総会では、こうした支配者たちと対決し、改憲・戦争阻止!大行進運動に全国で取り組み、11月全国労働者集会に大結集することが確認されました。
(T)
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婦人民主クラブ全国協議会とは
1945年の第2次世界大戦の敗戦と同時に日本の労働者人民の戦争への怒りが解き放たれ、生きさせろの声が地に満ちた。直後の「婦人の解放」を含むGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の5大改革は、戦後革命の機運へのたがはめでもあったが、闘いはそれを乗り越え高揚。婦人民主クラブは46年に女性団体として誕生した。その後、日本共産党による組織破壊や分岐を乗り越えてきた。
新自由主義攻撃が本格化する80年代、三里塚闘争支援、国鉄分割・民営化絶対反対、男女雇用機会均等法反対を貫くか否かの路線闘争が激烈化する。婦民本部派は闘いに敵対し、闘う会員や支部を処分。これを機に84年、婦人民主クラブ全国協議会が分離・独立した。その綱領は、①女性の解放・子どもの幸福を守るために闘う、②職場・地域に生活を守る自主的な力を築く、③二度と侵略戦争を許さず戦争反対を闘う、の三つ。職場と地域で女性を組織化して労働者階級の決起をはかることをうたう。
女性が国防婦人会に組織されアジア・太平洋への侵略戦争を支えた歴史を繰り返さない決意で、労働組合女性部などとともに広範な女性の決起を支える。