コロナ感染者の医療保障を 東京入管に緊急の抗議デモ
コロナ感染者の医療保障を
東京入管に緊急の抗議デモ
8月7日、東京出入国在留管理局に収容されているイラン人男性が新型コロナに感染したことが判明した。本人は昨年6月から長期収容されており、入院治療を受けることなく今も東京入管で隔離収容されている。同じAブロックに収容されていた16人は検査の結果、陰性だったというが、Aブロックは閉鎖され、隔離収容されたままだ。
外登法・入管法と民族差別を撃つ全国実行委員会は、8月14日に東京入管・福山宏局長に抗議申し入れ(申入書別掲)を行い、緊急に22日の抗議デモを呼びかけた。
22日、猛暑の午後3時、東京入管近くの品川北ふ頭公園には、呼びかけに応えて東京労働組合交流センターを先頭に東京、千葉、神奈川などから労働者・学生約60人が駆け付けた。
「命を守れ!」「感染者の医療を保障せよ!」「全収容者を今すぐ解放しろ!」と叫びながら、デモは東京入管を2周。収容施設は東京入管の高層ビルの7階以上だ。そこから指笛が響き、声が降ってくる。窓枠にしがみつき手を振る外国人たちの姿が見える(下写真)。「ありがとう!」の声に応え、デモ参加者も力いっぱい手を振り、「一緒にがんばるぞ!」「入管解体!」「団結して闘うぞ!」と応えた。
法務省は春以降、コロナ対策として仮放免を行ったが、いまだ全国の入管収容施設には約460人、うち東京入管には約200人が収容されたままだ。感染拡大、クラスター発生も危惧される。東京入管は外国人の命を守るため、被収容者全員を直ちに解放せよ! 改憲攻撃と一体の入管法改悪を許さないぞ!
9月13日、横浜市鶴見公会堂で開かれる入管問題学習集会(全国実主催)に集まろう!
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被収容者の命を守れ
全国実が申し入れ行動
被収容者の新型コロナウイルス感染が判明したことを受け、外登法・入管法と民族差別を撃つ全国実行委員会が8月14日に東京入管への申し入れ行動を行いました。以下に申入書を掲載します。(編集局)
現在、新型コロナ感染状況は第2波とも言える再拡大状況に至っています。その中で東京入管の収容施設で被収容者がコロナウイルスに感染するという最も恐れていたことが現実となりました。すでに職員4人の感染も明らかになっており、監禁状態にある被収容者にパニックとも言える不安が広がっています。多くの被収容者が体調不良となり、適切な医療を受けられずにいます。このような被収容者の健康状態も踏まえ、以下の要求について、速やかに実施されることを求めます。
①コロナ感染が判明した男性の病状と処遇について、現在も収容施設内で隔離収容されているのか、外部の病院で入院治療を受けているのか、病状と治癒の見込みなど、すべて明らかにしてください。
②8月7日、突然面会を禁止し、被収容者を居房に監禁した処置に対し、被収容者に対して事態をきちんと説明し、謝罪してください。
③被収容者全員にPCR検査を実施してください。衛生管理を自分自身でできるように行動規制をやめ、衛生環境を改善してください。
④コロナ感染が判明した被収容者について、入管施設内で隔離収容するのではなく、病院で適切な医療を施してください。快癒後、ただちに仮放免してください。
⑤被収容者全員を迅速に仮放免、解放してください。仮放免後、安心して暮らせる滞在先や居宅を用意してください。
コロナ対策として仮放免の運用が行われましたが、今なお全国の入管収容施設に約460人もの外国人が収容されたままです。東京入管からクラスターを発生させないためにも、被収容者全員を速やかに仮放免し、解放してください。
同時に、日本社会で安心して働き、生きることができる在留資格を与えてください。