団結ひろば 投稿コーナー

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週刊『前進』04頁(3155号04面04)(2020/08/17)


団結ひろば 投稿コーナー

映画「ひろしま」を上映して
 日教組香川三観地区教職員組合 執行委員長 片山元久

 8月1日は、ヒロシマの教育労働者から学んで闘いとった「改憲・戦争阻止!香川教職員100人声明」運動で100人を達成した時からちょうど1年。1周年を新たな取り組みの出発点とするために、サンポートホール高松にて、1950年代に日教組の大先輩の方々が中心となって制作された映画「ひろしま」の上映会を開催した。会場はコロナ対策のため、できる限り大きい会場にして3回上映し、いわゆる「密」を避けることを最大の課題としながら行った。教育労働者を中心として35人の参加があり、私たちが予定していた人数を上回った。
 映画では、多くの被爆者の出演もあって、可能な限り被爆の実態を伝えようとしていることがよくわかった。圧巻は最後のシーンだ。殺された被爆者が甦(よみがえ)って怒りの集団となり、平和公園へ、平和公園へと集まっていく。労働者が、子どもたちが、お年寄りが、「にんげんをかえせ!」と集まってくるのだ。映像が峠三吉の「墓標」と重なり、涙でゆらめく。「墓標」で峠は、殺された子どもたちに呼びかけるように、最後にこう締めくくっている。
 「君たちよ もういい だまっているのはいい 戦争をおこそうとするおとなたちと 世界中でたたかうために そのつぶらな瞳を輝かせ その澄みとおる声で ワッ! と叫んでとび出してこい そして その 誰の胸へも抱きつかれる腕をひろげ たれの心へも正しい涙を呼び返す頬(ほお)をおしつけ ぼくたちはひろしまの ひろしまの子だ と みんなのからだへ とびついて来い!」
 戦争をおこそうとするおとなたちと世界中でたたかうために、殺されたけれどもこの胸に甦ってきた膨大な人々とともに、天をも突くような怒りの声をあげようではないか!

コロナ下の派遣切りに反撃
 大阪北部ユニオン M

 私は5月末、派遣先から6月末日で契約を打ち切ると通告されました。大阪北摂地域にある他の二つの工場で働く派遣労働者も全員切られたとのことでした。
 6月1日の朝礼での社長あいさつで「(コロナによる生産縮小で)人員削減」と言い、一言の謝罪の言葉もありませんでした。そして、「皆さんの賃金の削減をお願いするかもしれない」と正社員の賃金カットにも言及しました。
 2年間余り派遣労働者として働いてきましたが、正直、派遣と正社員という分断と世代間ギャップの壁を打ち破ることができずに悶々(もんもん)としてきました。しかし、ここで泣き寝入りしたくない。全国で吹き荒れる派遣切りに対する闘いの火花をあげたいという強い思いが沸き上がりました。
 執行委員会で議論し、「派遣切りは絶対に許さない!」という闘う姿を登場させ、職場の9割を占める20代の青年労働者に真正面から、コロナ危機と革命の時代への突入と労働組合建設を訴え、労働者の生き方を提起しよう、組織化に挑戦しよう、という獲得目標を鮮明にさせました。
 最初のビラまきの時に、同じ派遣切りされた女性労働者から「実際にアクションを起こすのはすごいね」という声をかけられました。また20年間、パートで働き、現在清掃をやっている女性からは「私もパートで半年毎の契約だから、いつ切られるかわからない。がんばってね」という声をかけられました。同じラインで働いている普段無口な青年労働者がビラを掲示板に貼り出してくれました。
 派遣先が業界の先頭を切って安売り合戦を始めているという情報をつかみ、「産業別労働組合の建設を」とビラで訴えました。
 派遣先は正当な理由もなく団交を拒否しましたが、派遣切りされた全国の派遣労働者の怒りを代弁する闘いをやりきることができたと思います。

相模原に新ミサイル司令部
 改憲・戦争阻止!大行進・湘北実行委員会 S

 米陸軍・相模総合補給廠(しょう)は、あのベトナム戦車阻止闘争(1972年)の舞台です。旧日本陸軍の巨大な造兵廠であり、「軍都・相模原」の要でした。戦後は在日米軍最大の補給基地として幾多の戦場に直結してきました。この補給廠に一昨年10月、ミサイル戦略司令部(第38陸軍防空砲兵旅団)が新設されたのです。私たちは直ちに市当局に実態究明を申し入れ、抗議デモに立ち上がりました。
 7月11日、大行進・湘北主催の学習会を開催しました。講師に水樹豊さん(軍事問題研究家)を招き、『コロナ危機下で考える~米軍補給廠になぜ新ミサイル司令部?』と題する報告を基に、学習と討論を深めました。
 補給廠に新設された米・ミサイル戦略司令部は、インド・太平洋全域のミサイル部隊を指揮する第94陸軍防空ミサイル司令部(在ハワイ)の指揮下にあります。地対空誘導弾・PAC3や移動式早期警戒レーダー・Xバンドレーダーを運用する青森・京都のミサイル部隊、及びグアムの高高度迎撃ミサイルシステム・THAADも指揮下に置くものです。もしも軍事衝突が起きれば、真っ先に狙われる最前線基地です。
 改憲にしがみつく安倍政権は、イージス・アショア配備が頓挫するや、今度は「敵基地攻撃能力」の合憲化を打ち出し、防衛大綱の改定に動き出しました。
 学習会には20人が参加し沖縄「チーム緑ケ丘」の仲間からも一緒に学習したいとの声が寄せられました。活発な討論の中で、「首都圏の軍都・横須賀―相模原―横田―木更津を結ぶのが環状国道16号線。〝ルート16・反基地ネット〟で、沖縄と連帯しよう」との発言がありました。主催者が、「再度の対市行動と補給廠デモを準備します。この学習会をDVDに編集し、地域の組織化に活用しよう」と提起しました。

コロナ禍でも姿見えぬ総理
 読者・人権活動家 黒田 勇

 この重大なコロナ禍の状況で、閣僚任せ、人任せ、この国日本の方向を具体的に簡潔に知らせてこそ国のリーダーなのに何も知らされぬ私たちは、いかにすればよいのか。このさき不安で生きては行けぬ。
 老いたれば、猶更(なおさら)の事である。老いたれどのぞみもあれば為すこともある。老人は穀潰しでは無いのです。
  若い人は感染しても大した事は無いと報道されているけれど、発症すれば治っても後遺症で苦しんでいる人が多々ある。その上、感染すれば自分だけで済まない。他の人、家族友だち、接触のあった人に、伝染させる可能性は大である。十分、注意したい。
 治療法などが確立されていない現状で、毎日、感染者は増え続けている。今の政府の政治では、首相の顔が見えない。居ないのと、同じである。
 安倍首相が前面に出て来てコロナ禍に対する対応方針をハッキリと国民に説明するべきだ。
 逃げているのか、もしかすると対策を立てることができないのではないか。行き当たりばったりのやり方では、 国民は如何にすればよいのか分からない。
 こんな重大な事態に至った時に、国会を開かないというのは異常である。国会とは、国の危機に対して十分検討して、一刻も早く国民の命と生活の安全を守るべきである。
 今こそ、国民一人一人が声を大にして政府に対して言わなくてはならない。じっとしていても収束はしない。医療・介護関係者の懸命なる働きに感謝する次第です。

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