8・6ヒロシマ大集会発言(要旨)
8・6ヒロシマ大集会発言(要旨)
共に闘う陣形拡大し改憲絶対阻止を
8・6ヒロシマ大行動実 行委員会事務局長 宮原亮さん
式典の目的を「慰霊に絞る」とはどういうことか? ヒロシマ・ナガサキを引き起こした国家の責任を追及させないことであり、原爆の死者を「尊い犠牲」にするということだ。ここまで政治的焦点になったのは、新たな核戦争が迫り、改憲への衝動が安倍政権の中から噴き出しているからだ。拡声器規制条例の動きから2年間、私たちはこの「現実の改憲攻撃」と闘ってきた。様々な人が声を上げてくれた。まさに改憲問題だと感じ取ったからだ。
今年は原水禁も原水協もコロナを理由に世界大会を実質中止した。その担い手の多くが労働組合だ。私たちがなすべきことは、労働運動・学生運動をよみがえらせること、反戦反核運動のすべてに責任を取りうる運動に成長することだ。
被爆者、労働者市民の反戦反核の闘いが「ヒロシマ」を形づくってきた。今日もまた、行動こそが「8・6ヒロシマ」だとはっきりした。
共に闘う陣形を拡大し、新たな核戦争と改憲を絶対に阻止しよう。
1950年の決起を引き継ぐのは今
被爆2世 中島健さん
1950年8月6日当日、平和市長と呼ばれていた浜井信三はロサンゼルスに行き、朝鮮戦争に関するアメリカの決定を全面的に支持すると言った。その結果、400万人の朝鮮民衆が殺され、朝鮮半島が南北に分断された。日本はいわゆる「逆コース」をたどり、被爆者問題に限れば、アメリカに対する請求権もすべて放棄させられた。
1950年の8月6日と同じような事態が今おこっている。「敵基地攻撃」と安倍が言っているが、かつて真珠湾攻撃をしたじゃないか。それでどういう目にあったのか。排外主義をあおって戦争をしていくやり方が被爆者を膨大にうむ。1950年の峠三吉らの闘いを引き継ぎ、新たな核戦争を実際に阻止していくのが自分たちの生きる道だ。
労働組合の闘いが被爆者運動を勇気づけてきた歴史がある。全世界で巻き起こる労働運動と同じくして、被爆者の闘いを新たに起こしていく決意だ。
コロナ下で新しい闘いを創造しよう
ふくしま共同診療所院長 布施幸彦さん
コロナ下の福島でもいろいろなことが起こった。大きかったのが講演ができないこと。集会もできない。福島の訴えが全国でなくなった。県民健康調査検討委員会も甲状腺検査評価部会もウェブになって質問もできない。保養も中止になっている。保養は福島の中で生きていくためには絶対に必要な闘いだ。このままでは福島の現実が覆い隠されていく。だから今、原発を再稼働させる国の意思が強く出ている。福島の訴えがなくなっている現実をとらえてほしい。
コロナ禍は簡単には終わらない。これは覚悟しなければならない。しかしその中で、検察庁法改正法案を葬り去った闘い、アメリカのBLM行動など、今までになかった新しい闘いがどんどん起こっている。全世界の闘い、広島の闘い、福島の闘い、日本の闘いが戦争を止める道になることを信じて、新しい闘いを創造していこう。どういう保養や集会をやれるのか、日々考えていこう。