在沖米軍でクラスター発生 命おびやかす基地は撤去!

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週刊『前進』04頁(3150号04面02)(2020/07/20)


在沖米軍でクラスター発生
 命おびやかす基地は撤去!

安倍もグルになりコロナ感染を隠す

 沖縄米軍基地内で新型コロナウイルスの感染が爆発的に広がっていることが明らかとなった。7月15日までに普天間基地などで136人が新型コロナウイルスに感染したと発表された。
 あろうことか、安倍と外務省が米軍とグルになって4月以降の米軍基地内の感染拡大を隠していたという。隠し切れないまでに拡大し、公表に踏み切ったのである。これを国家犯罪と呼ばずして何と呼ぶか。どこまで沖縄県民を踏みにじるのか。ふざけるな。
 米軍の感染症クラスターと軌を一にして沖縄県内では8日、69日ぶりに県内で2人の感染がわかり、その後も増え続けている。
 コロナをまき散らしながら戦争の準備をしているのが今の安倍・トランプによる日米軍事同盟であり、辺野古新基地建設だ。断じて許すことはできない。ただちに撤回せよ。
 ヘリの落下など、基地によって沖縄県民を日常的に命の危険にさらしているだけでなく、感染症によっても沖縄県民の命を危険にさらす米軍基地とは、もはや1秒たりとも相いれない。沖縄県民とともに怒りを爆発させ、すべての米軍基地を撤去しよう。

人の命を守らない軍隊の正体明らか

 感染拡大の元凶は安倍・トランプら日米軍事同盟が、五輪や経済・軍事を優先させ、感染症対策すらまともにやろうとしないことにある。
 そもそも基地・軍隊とは戦争遂行(およびその体制の維持)こそが最優先であり、兵士や住民の命など一顧だにしない。
 それはスペインかぜの例を見ても明らかだ。第1次世界大戦中、各国首脳は「士気が下がる」からと言って公表を最小限に抑え、世界中に感染症を拡大させた。その結果として、世界で5億人が感染し、少なくとも4千万人が死亡したと言われている。100年経った今も全く同じことが繰り返されているのだ。今も昔も、一切の元凶は「戦争第一」の帝国主義体制にこそある。

小学生の登校すら規制する岩国基地

 山口県の米軍岩国基地でも7月13日、基地内で3人が新型コロナウイルスに感染したことが発表された(15日には4人に)。しかし所属など詳しいことは明らかにしていない。
 驚くべきことに、岩国基地では、基地関係者の子どもが、市立小中学校が5月に再開した後も登校できないでいたという。軍でのまん延を防ぐために当局が、出入りする関係者に子どもを学校に通わせないよう規制したためだ(6月8日に解除)。
 軍事のためなら命も教育も平気で踏みにじる。まさに「戦時中」とも言える体制であり、人間が人間らしく生きることを要求することそのものが闘いとなる時代が到来している。
 新型コロナ感染拡大は今の社会の本質を暴き出した。多くの人が「息ができない」ような社会の在り方を根本から覆すときは今だ。ともに命をおびやかす基地を撤去しよう。
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