団結ひろば 投稿コーナー
団結ひろば 投稿コーナー
池田自衛隊裁判を傍聴して
東京東部ユニオン 岸上雅博
7月2日、名古屋高裁で池田自衛隊国賠控訴審の初公判を傍聴しました。「イラク派兵で負傷。国・防衛省が『安全配慮義務違反』公務災害の療養給付打ち切り、パワハラ・退職強要を許すな」の裁判です。
冒頭意見陳述で、池田元3等空曹が「第一審では7年間必死に頑張ったのに判決は数秒。裁判官から理由を聞くこともできず、残念でした。今回は新潟救援隊でお世話になった佐藤さん(元自衛官)の証言を聞いて欲しい」と訴えました。
ところが直後に元法務省官僚の裁判長は、「もうわかっているから必要ない。今日は終わる(結審)」と言い出し、弁護士の追及で次回12月、証人は認めず弁護士の弁論を認めました。
私は、何という裁判かと思いました。報告会で池田さんが「今日はヒヤヒヤしましたが、また前を向いて進みたい」と言われたのに勇気づけられました。
高山俊吉主任弁護士は「弁護士が頑張って結審になるのを粉砕したと言われるが、傍聴の皆さんの力です」と話しました。元三里塚現闘の私は、空港反対同盟・市東さんの農地強奪の強制執行を粉砕し続けている力は、反対同盟とそれを取りまく大きな力と確信していますが、まさしくそれを思い出しました。
傍聴に遠くは福岡のタクシー運転手や、地元・名古屋の83歳の女性が岩波の雑誌「世界」に「中東に派遣された自衛隊は撤退すべきだ」と投書したという話を直接聞き、感動しました。
この裁判は、戦争絶対反対、戦争を拒否する全労働者と兵士の共通の闘いです。「憲法9条の解体によって隊員を戦場に送り込もうとする安倍政権」(池田さん)を弾劾する裁判として、闘いを拡大していこうと思いました。
韓国ドラマ「病院船」を見て
東京 伊集院勉
安倍が狙うインターネットによる「遠隔診療」なんてとんでもない! 韓国ドラマ「病院船」をネット配信で見て痛感しました。恋愛ドラマでもありますが、ろうそく革命後の2017年のドラマということもあるのか、資本の金もうけが優先される新自由主義医療の問題、特に「遠隔診療」の問題を鋭く取り上げています。
表題は「病院船」ですがコロナの感染拡大に対して出てきた戦時でも使える大規模船舶というより、病院や診療所のない離島を巡回する小さな移動診療所のような船が舞台です。そこで働く若い医師や看護師、事務長や船長、船員とその家族のやりとり、住民との診察を通した日常的な交流、急病やけがの治療の場面が描かれていきます。
離島の住民にとってなくてはならない病院船ですが、大資本とそれに結託した行政当局が「経費がかかりすぎる」「遠隔診療の方が効率的」と、住民にパソコンを配って遠隔診療に換え、廃船にすることが企まれます。裏で資本が狙うのはパソコン納入の利権であり「もうける医療」です。
しかしその運用が始まるや否や、パソコンなど使えないお年寄りにとって役に立たず、インターネットがつながっても病院の医師が帰宅していたり、肺炎の疑いがあっても船がないため入院に大変な困難が生じてしまったりします。
対面診療がいかに大事か、逆にそれを廃止することがどれほどとんでもないことかがわかりやすく示されます。全20話の長いドラマですが機会があれば終盤の第17話からでも視聴されることをお勧めします。
BLM連帯の星野・大坂街宣
徳島星野救援会 仙田哲也
アメリカの黒人労働者・ジョージ・フロイドさんが警察によって暴行殺害されたことに、世界的抗議行動が起こっています。それはトランプ政権・新自由主義への怒りそのものです。
徳島でも6月7日、星野救援会で街頭宣伝を取り組みました。「世界的な怒りの行動に連帯しよう」と、段ボールにマジックペンで書いたプラカードもつくりました。
星野文昭さんと大坂正明さんの救援署名には、さっそく「埼玉の星野絵画展に行きました」という方がカンパしてくださいました。近くの職場の方が「暑いからこれ、飲んでね」と、アイスコーヒーを差し入れてくださいました。コロナ自粛でうずうずしていた高校生や、休日の外国人技能実習生と共感の輪が広がりました。
今回の全米デモでは黒人政治犯のムミア・アブ=ジャマルさんの解放要求も掲げられました。2011年サンフランシスコ星野絵画展の際、星野暁子さんが面会したケビン・クーパーさんら黒人の獄中同志も非転向で闘っています。星野さん大坂さんら非転向で闘う獄中同志の存在は、獄壁をこえ、国境をこえ、言葉をこえて私たち労働者を団結させてくれます。
星野救援会の仲間がつぶやくように言いました。「あれ、誰だったかなぁ。黒人差別をするバスを拒否して何㌔も歩いて抗議した人。ああいう風にして大坂さんを取り戻したいなあ」