日教組香川 教育委員会は労基法を守れ 学校再開に際し申し入れ

週刊『前進』02頁(3145号01面04)(2020/07/02)


日教組香川
 教育委員会は労基法を守れ
 学校再開に際し申し入れ


 6月5日、日教組香川三観地区教職員組合とその仲間は、学校再開に当たって香川県教育委員会への申し入れを行いました。以下、その内容です。
 1 教委は労基法を守ってください。教職員自身の昼休みを確保してください。終業時刻を守ってください。勤務時間内に終わらせられる仕事を指示してください。部活動など業務でないものは仕事としてさせないでください。
 2 教職員の働く場の安全を確保してください。消毒液など安全に仕事をするための物品を確保してください。
 3 児童・生徒のみならず教職員や保護者が感染した場合、その人権を守ってください。
 4 県教委はじめ教委や管理職こそ、本当に子どもたちや教職員を守る立場に立ってください。
 どれもまっとうでささやかな要求ばかりです。
 県下のある地区の学校では、労基法などが無視され昼休みもなく、校長会(使用者側そのものだ!)主催による部活動の大会のようなものが決められました。7月後半の4連休に試合が続々と入っているのです。しかも、担当顧問のみならず、会場消毒作業などで、「手の空いている」教職員も動員の指示が出されます。休みの日に無給の仕事を当たり前のように入れる。これこそ、「学校はブラック職場」という事実そのものではないですか。
 安全の確保もまたデタラメです。消毒作業では全く素人の教職員に対して「効くかどうかわからない代物」を使わせてきました。今度は、より強力な消毒剤が使われています。給食時に空中噴霧されますが、体内に入ると危険な物もあります。すべてはコロナ対策の実効性よりも、「やってる感」を出すためのアリバイづくりなのです。
 両親が共働きの中で育った今の子どもたちは、コロナ禍では「3密を避ける」ことを強いられています。幼児期のスキンシップが欠けている子どもたちも中学校の中でさえ多く見かけます。女性の先生の膝の上に座って甘える女子生徒や、数人でじゃれ合う男子生徒も見かけます。子どもたちにとっては、自らの現状を正しく伝える「言語」がなければ、そういった行動による「言語」で自らを表現する以外に、大人たちやこの社会に対して自分を伝える方法はないのです。
 もちろん、文科省や教委などは、そのような現実を真摯に受け入れる姿勢は全くありません。「3密を避けろ」と言うだけです。
 どうしても「3密を避けろ」と言うのであれば、濃密な忖度(そんたく)、過密な仕事、秘密のお金をこそ「避ける」よう文科省や教委が先頭に立って実践してもらいたいものです。それができないなら、私たちがとって代わるしかない。医療、介護、保育、教育、給付金担当などの自治体や国鉄・私鉄の仲間たちと団結して、この社会に人間の生きた関係を取り戻すために頑張ります。
(日教組香川三観地区教職員組合執行委員長・片山元久)
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