外国人を殺すな! 6・20世界難民デー 東京入管包囲デモ
週刊『前進』02頁(3143号01面02)(2020/06/25)
外国人を殺すな!
6・20世界難民デー
東京入管包囲デモ
(写真 「外国人を殺すな! 命を守れ!」と訴えて東京入管をデモで2周【6月20日 港区】)
世界難民デーの6月20日、外登法・入管法と民族差別を撃つ全国実行委員会(全国実)と東京労組交流センター、合同・一般労組全国協議会が共催して、東京入管(東京出入国在留管理局)包囲デモが行われた。
新型コロナの感染拡大で「3密」状態の東京入管で仮放免の不許可が出ている。今すぐすべての被収容者を解放せよ!
全世界で人種差別に対する闘いが燃え上がるなか、警察によるクルド人青年への暴行事件は日本の労働者民衆に衝撃を与えた。「日本に人種差別はない」などというのは大うそだ。
外国人を犯罪者扱いし、家族を引き裂いて数年間も収容し、ひとたび声を上げれば襲撃・暴行。さらに、退去命令を拒否する「送還忌避者」に刑事罰を科すための入管法改悪まで狙われている。「外国人は煮て食おうと焼いて食おうと自由」。法務省官僚がこう書いた1965年から状況は全く変わっていないことを今や多くの人々が知り、行動に立ち上がっている。
120人で闘われたデモには学生のグループなども複数参加。小型拡声器や手書きのボードを持参した人もいる。労働組合ののぼりを林立させたデモ隊は「外国人を殺すな!」「罰則強化をやめろ!」とシュプレヒコールを上げて品川駅港南口から入管に向かった。
「家族を返せ! 友達を返せ!」、東京入管をデモで2周し被収容者を激励。高層階から指笛や歓声が降り注ぐ。被収容者が声を限りに「ありがとーう!」と叫ぶのがはっきりと聞こえた。たくさんの人が窓際に集まり、手を振っているのが見える。建物全体から被収容者たちが声を合わせて上げるシュプレヒコールはものすごい迫力だ。
今すぐにでもこの壁をぶち破り、収容されている仲間たちを奪い返さなければならない! 被収容者と共にかちとったことを肌で感じられる闘いとなった。
デモ終了後、東京労組交流センターの小泉義秀事務局長が「コロナ解雇は技能実習生をはじめ外国人労働者に襲いかかっている。入管闘争を日本労働者階級の正面課題として闘おう」と訴え、動労千葉の中村仁執行委員は「中の仲間と連帯できた」と実感を語った。
牛久入管収容所問題を考える会の田中喜美子さんは「牛久入管ではコロナで仮放免が増える一方で、4~5年も収容されている人たちが却下され悔しい思いをしている。仮放免者が再収容されることがないように闘いぬこう」と述べた。
最後に全国実の鎌田由子さんが刑事罰導入のもくろみを弾劾するとともに「この闘いは安倍の憲法改悪を許さない闘いと一つだ」と訴え、団結ガンバロー!
この日、デモに先立って全学連がJR品川駅前で、香港の闘いと連帯する街頭宣伝を行った。さらにデモ終了後の午後5時からは、茨城県の牛久入管(東日本入国管理センター)に近いJR牛久駅前でも行動が行われた。日本の労働者こそが闘いの先頭に立とう。