退官前棄却を許すな 6・18狭山東京高裁行動へ
退官前棄却を許すな
6・18狭山東京高裁行動へ
1963年に埼玉県狭山市で起きた女子高校生誘拐殺人事件の犯人にでっち上げられ、57年にわたり権力犯罪を弾劾して不屈に闘う石川一雄さんの再審無罪を何としてもかちとろう。東京高裁・後藤眞理子裁判長の退官直前の6月18日、全国水平同盟と部落解放東日本共闘会議が東京高裁に対する要請行動と包囲デモを呼びかけている。全力で立ち上がろう。全国水平同盟の呼びかけ(要旨)を紹介します。(編集局)
黒人虐殺とコロナによる虐殺の張本人・トランプに対する怒りの決起が差別・分断を乗り越え、アメリカから全世界に広がっています。この闘いと連帯し、6・18狭山東京高裁行動への総決起を訴えます。
安倍・黒川、監獄へ
コロナ解雇・大失業の嵐に対する労働者階級の「生きさせろ!」の決起が始まっています。闘う労働組合をよみがえらせ、コロナ危機を挙国一致でのりきり改憲に突き進もうとする安倍政権を打倒しましょう。
安倍政権はコロナ危機の中で、東京高検・黒川検事長の定年延長を閣議決定し、検察庁法改悪を策動しました。しかし、1千万の怒りのツイートなどで法案は継続審議に追い込まれ、黒川は賭博マージャンで辞任。安倍政権が懲戒処分ではなく「訓告」としたことも、怒りの火に油を注ぎました。
そもそも、安倍の「守護神」黒川は、森友・加計、「桜を見る会」の隠蔽(いんぺい)だけではなく、自民党の小渕・甘利・松島・下村らの汚職事件を不起訴にし、法務官僚として「共謀罪」を成立させるなど、安倍政権を支えてきた許しがたい人物です。それだけなく、無実の星野文昭さんの獄死に手を下したのも法務事務次官・黒川であり、狭山第3次再審では東京高検検事長として直接指示・指揮し再審棄却を策動してきたのです。絶対に許してはなりません。権力犯罪とえん罪に手を染めた黒川、そして安倍を労働者人民の包囲で監獄に送り込もう。
下山鑑定で再審を
後藤裁判長の就任(2017年12月)後の18年8月、弁護団が下山第2鑑定を提出しました。石川さん宅から発見され被害者のものとされた万年筆のインクを科学的に分析したこの鑑定は、第1次の色素分析に続き、石川さんの無実を証明する決定的な証拠です。
下山第2鑑定は、蛍光X線を使ってインクの元素を分析し、発見された万年筆からは被害者が使っていたインクに含まれているはずのクロム元素が存在しないことを明らかにしました。石川さんを有罪とする重要証拠とされた万年筆が偽物であり、ねつ造されたことが明るみに出たのです。
下山鑑定は、国家権力総がかりの部落差別犯罪を決定的に暴きました。しかし、この、再審開始の要件にあたる新規・明白な新証拠について、後藤裁判長は鑑定人尋問・事実調べを今日まで行っていません。石川さんは繰り返し、下山鑑定を武器に再審をかちとろうと訴えています。
3月19日の第42回3者協議で検察は、下山第2鑑定について独自の実験、鑑定ができないことを認め、意見書で反論すると言い出しました。2年間も引き延ばし、ここにきて下山第2鑑定の科学性客観性にぐうの音も出なくなったのです。
石川さんの無罪を
6月24日の後藤裁判長の退官を前に、下山鑑定の事実調べ―再審を切り開くのか、それとも事実調べも行わずに棄却、あるいは引き延ばしを許すのか、狭山闘争は重要な決戦局面を迎えています。6月半ばには第43回3者協議が行われる予定です。密室の審理ではなく公判廷の場、再審で石川さんの無罪をかちとり、決着をつけましょう。
狭山闘争は部落差別による国家犯罪との闘いです。差別・分断で階級支配を行う安倍政権打倒の闘いです。差別・分断と闘う全世界の労働者人民と連帯して、6・18東京高裁行動に総決起しよう。
全国水平同盟
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6・18狭山東京高裁行動
6月18日(木)
午前10時45分 日比谷公園霞門集合
11時 東京高裁要請行動〜裁判所前街宣
午後0時40分 霞門集合
1時 東京高裁包囲・霞が関デモ
主催 全国水平同盟、部落解放東日本共闘会議
*コロナ情勢によりデモは変更の場合があります。