武委員長らの即時奪還を 関生支部と共に弾圧うち破ろう
週刊『前進』04頁(3136号02面02)(2020/06/01)
武委員長らの即時奪還を
関生支部と共に弾圧うち破ろう
(写真 勾留が続く武委員長・湯川副委員長の保釈を要求し、組合員と支援者が京都地裁を包囲【5月27日 京都市】)
全日本建設運輸連帯労組関西地区生コン支部への許しがたい弾圧が続いています。緊急事態宣言で裁判所の公判が停止する中で、武建一委員長・湯川裕司副委員長の勾留が2年近くに及ぼうとしているのです。武委員長が勾留されている大阪拘置所では、刑務官の新型コロナウイルス感染が相次いでおり、基礎疾患を持つ委員長はただちに釈放させなければなりません。そもそも、なんの意味もない不当勾留を続けること自体が許されない労組破壊攻撃ですが、多くの労働者人民が声を上げる中で大阪地裁も大津地裁も、2人の保釈申請を許可せざるを得ないところまで追い込まれています。こうした中で、最後まで保釈申請を却下し続けているのが京都地裁なのです。
京都地裁では、5月18日より、労働組合つぶしの大弾圧を許さない!京滋実行委員会の呼びかけで、京都地裁包囲行動が連日闘われています。これ以上の不当勾留はもはや絶対に認められません。労働者人民の抗議の声で京都地裁を包囲し、仲間の早期奪還をかちとりましょう。以下、関生支部機関紙「くさり」に掲載された坂田冬樹副委員長のアピールを紹介します。
(関西労組交流センター 冨山小太郎)
直ちに委員長・副委員長を保釈せよ
拘置所で感染発覚
4月5日、大阪拘置所の刑務官が新型コロナウイルスに感染したことを受け、法務大臣が記者会見を行い、刑務官と接触した収容者を個室に移すなど、感染防止対策に全力で取り組みたいと発表したが、4月22日現在、8名の感染者を出しており、収容者の健康管理が重大な危機に陥っている。大阪拘置所に収容されている人の多くは、未決勾留(推定無罪)だ。2018年8月から始まった関生支部に対する「でっち上げ刑事弾圧」によって不当逮捕された武委員長と湯川副委員長は1年9カ月もの長期間、裁判所や検察による恣意(しい)的な拘禁が継続し、未だに保釈されていない。
そして、さらなる問題として、武委員長と湯川副委員長が新型コロナウイルス感染の危険にさらされていることが判明した。
4月7日には、大阪労働者弁護団が刑事施設での感染に対し、重大な危機感を持って武委員長が収容されている大阪拘置所長、湯川副委員長が収容されている京都拘置所長に対し、「高度な注意をもって保健衛生及び医療上の措置を講じるよう」に要請書を提出した。
リスクが高い施設
政府は密閉・密集・密接の「三密」が危険であると正式発表しているわけだが、拘置所のような刑事施設は、まさに「三密」状態にあり、ウイルスの感染リスクは非常に高い。2011年にストライキ行動が威力業務妨害であるとして、私も大阪拘置所に3カ月間勾留されたが、大阪拘置所の施設は古いだけでなく不潔極まりなかった。入浴施設など1日に何百人もの収容者が使用しているし、浴槽には垢(あか)が浮いている。
当時、眼病を患った私が看守に眼科検診を受けたいと頼んだところ、他の収容者と目薬を使い回しにされたことがあった。そのことを抗議すると、看守に「文句があるんやったら使うな」と怒鳴られたことを今でも覚えている。未決勾留者であっても収容されている者には人権などないのだ。
一刻も早い奪還を
安倍政権は、口先だけの方針でこの非常事態を逃げ切ろうとしている。巷では、休業要請によって収入が9割減の商店が続出。倒産廃業かの瀬戸際の中小企業がたくさんある。明日からの生活を考える時、不安で眠れない夜を過ごしている人も多いだろう。いよいよ本性が見えてきた安倍首相率いる独裁政権であるが、このような政権に国民の生命と財産は守れない。他方、アメリカでは感染者が特に多いニューヨーク市において、刑務所でも感染が広がり始めていることから、感染すれば重症化しやすい高齢の受刑者や持病のある受刑者300人を釈放する方針を明らかにし、実行に移しているという。
あらためて訴えよう。この国が先進国家でないことは事実であり、口先だけのうそつき政権に我々の命を託していることも紛れもない事実である。私たちの喫緊の課題は、一日も早い委員長・副委員長の奪還である。