安倍も黒川も監獄行きだ 7・26国鉄集会に職場から結集を 全世界で巻き起こる闘いに続き、改憲・戦争阻止の大運動つくろう

週刊『前進』04頁(3136号01面01)(2020/06/01)


安倍も黒川も監獄行きだ
 7・26国鉄集会に職場から結集を
 全世界で巻き起こる闘いに続き、改憲・戦争阻止の大運動つくろう


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 安倍政権は5月25日、予定を前倒しして全国での「緊急事態宣言」解除に踏み切った。安倍は同日の記者会見で「感染を抑えながら完全なる日常を取り戻す」などと語った。しかし、われわれ労働者民衆に「取り戻す」べき日常などあるのか! 首を切られるか、さもなければ生活のために命を危険にさらすかという選択を迫られる労働者の現実、予算の削減により崩壊した医療体制----。すべての矛盾はコロナ以前からこの社会に横たわっていた。今必要なのは、こうした新自由主義下の日常そのものを根本から変革することだ。労働者階級の未来は、今まさに全国・全世界で巻き起こる闘いの中にこそある。命と生活を守るため、あらゆる職場に闘う労働組合をよみがえらせよう。大量解雇攻撃を許さず、7・26国鉄集会に結集しよう。

闘えば政府は打ち倒せる

 緊急事態宣言中に産経新聞次長と同記者、朝日新聞幹部社員らと賭けマージャンを行っていたことが暴露され辞任した東京高検前検事長・黒川弘務は「訓告」処分となった。国家公務員法に基づく懲戒処分ですらない異例の措置だ。懲戒処分の「戒告」相当という法務省の判断を、またしても官邸の意向で覆したのだ。この国はどこまで腐っているのか! 5900万円もの退職金を受け取り「自己都合での退職」だと? ふざけるにもほどがある。黒川は懲戒免職相当であり、安倍とともに今すぐ監獄へたたき込まれるべきだ。
 政府・資本の側はまた、コロナ危機を利用してテレワークやAI化に代表される合理化攻撃を一挙に推し進めようと狙っている。安倍・自民党は「IT化が十分に進んでいないから雇用調整助成金の給付が遅れた」とし、マイナンバーと預貯金口座が結びついていれば「スピード感をもって対応できた」と主張するが、大合理化と全人民監視が狙いなのは明らかだ。
 人々の命と生活を守るどころか見殺しにし、一方では政権の延命のためにあらゆる不正・腐敗をもみ消しながら改憲へと突き進む安倍。こんな連中にわれわれの命や社会の未来を委ねることはできない! 労働者民衆の怒りは限界を超えて爆発し、職場や街頭、SNS上といったあらゆる空間で、これまでとは比較にならない数の人々が新たな行動を開始している。
 闘えば勝てる。実際に、1千万件の怒りのツイートが検察庁法の改悪案成立を阻止した。政権支持率は20%台へと急落し、不支持も半数を超えた。命を守らない政府はいらない! 現場を動かす労働者に権力をよこせ! 今こそ安倍政権を打ち倒そう。

戦争衝動を募らせる米帝

 コロナショックによる世界的な大失業、実体経済の崩壊は帝国主義とスターリン主義を直撃し、危機にたたき込んでいる。
 とりわけ米トランプ政権の危機の深さは、中国に対する戦争衝動となって噴き出している。これは単なる大統領選向けのパフォーマンスにとどまらない。「(世界的危機において)米国がリーダーシップを発揮できない、また発揮しようとしない初めてのケースになるだろう」という米研究者の言葉どおり、新型コロナで暴かれたアメリカ帝国主義の没落、社会の崩壊という現実こそがトランプを戦争へと駆り立てているのだ。
 この間トランプは、新型コロナの発生源は中国・武漢の研究所であると主張し、WHO(世界保健機関)を「中国の操り人形」と呼んで拠出金の恒久停止や脱退の可能性にも言及。15日には中国の通信機器大手ファーウェイへの新たな制裁強化策を発表した。
 重大なのは、こうした動きが完全に軍事とリンクしていることだ。17年の「国家安全保障戦略」、18年の「核戦略見直し」に基づく小型核兵器の実戦配備やプルトニウム爆弾の製造工場建設計画が進行している。
 トランプは中国と断交する可能性も示唆し、5月21日には経済・政治・軍事において影響力を高める中国から「アメリカの国益を守る」とする報告書「中国への戦略的アプローチ」を議会に提出。大陸間弾道ミサイル、戦略原潜、戦略爆撃機からなる「核の三本柱」の近代化で中国を抑止することを明記するものだ。翌22日には、1992年以来停止していた爆発を伴う核実験の再開について議論を始めたと報道された。
 さらに重大なのが香港情勢だ。中国・習近平政権は22日に開始された全国人民代表大会で、香港での反政府運動を取り締まる国家安全法の導入に着手。この動きは米中対立を一層深刻化させている。
 アメリカでも中国でも、新型コロナのパンデミックの中で労働者民衆は命と生活を守って生き抜くために助け合い、団結して闘っている。その対極で排外主義と弾圧を強め、軍拡と戦争に突き進んでいるのが帝国主義とスターリン主義だ。
 さらに数年がかりで進行していくコロナと大恐慌の危機には、労働者階級による革命以外のいかなる出口もない。その担い手は今、全世界で生み出されている。労働者階級の団結した闘いこそが、コロナ危機を乗り越え戦争を阻む力だ。

職場に労組つくり闘おう

 労働者階級は1918年~20年、「スペイン風邪」の大流行の中で激しい闘いに立ち上がった。アメリカでは数百万人の労働者が命を落とす中、主要な産業でストライキが次々と組織された。なかでもシアトルでは19年、ロシア革命への干渉戦争に反対する港湾労働者の軍需物資輸送阻止闘争と結合したゼネストが闘い抜かれた。さらに全国の鉄鋼・炭鉱労働者もストを決行。同年の米国内におけるスト参加者は当時の労働者人口の5人に1人に当たる400万人に上る。各地で大規模なレント・ストライキ(家賃不払い)運動も闘われた。こうした闘いこそが、歴史に残る30年代の大闘争を準備したのだ。
 現在のアメリカでも新たな闘いが始まっている。感染拡大の当初から医療労働者は個人用防護具の支給を求めて声を上げ、ストライキに決起してきた。さらに公共交通や清掃、スーパーや配達関連など、社会を成り立たせるために「必要不可欠」とされ出勤を余儀なくされる現場の労働者たちが、各地で自らと家族、地域を守る闘いに立ち上がっている(記事4面)。
 命と生活を守るのは政治家でも企業でもなく労働者自身だ。日本でも今こそ闘いが必要だ。とりわけ、5月雇い止め―6月大量解雇を絶対に許さない闘いをやり抜こう。
 コロナ危機によって全社会的に明らかになった医療崩壊の現実のなかで闘う医療労働者を先頭に、JR、教育、自治体、郵政などの職場で新たな闘いが開始されている。今こそあらゆる職場で労働組合を組織しよう。5・28憲法審査会の開催を許すな! 6・7新宿街宣をはじめ全国の街頭で、国会前で、安倍倒せの声を巻き起こそう。

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