郵便局1万人削減許さない 現場からの訴え① 1万人削減反対の声出そう 東京 郵政職場変える行動へ

週刊『前進』04頁(3130号02面03)(2020/05/11)


郵便局1万人削減許さない
 現場からの訴え①
 1万人削減反対の声出そう
 東京 郵政職場変える行動へ

敵はコロナではなく日本郵政だ

 メーデー当日の5月1日、日本郵政本社前で、労組交流センター郵政労働者部会と郵政非正規ユニオンの呼びかけで、コロナ対策要求、郵政非正規ユニオン雇い止め解雇撤回、「郵便局1万人削減」絶対反対の情宣活動を行いました。
 全国の郵便局でも新型コロナ感染が拡大している中で、「アベノマスク」配達に対し、多くの仲間が「ふざけるんじゃない!」と思っています。「たかが2枚でどうするの」と配達先から苦情の嵐だ! A局では「アベノマスクをして首相官邸に配達に行こう」などの声が上がっています。
 緊急事態宣言以降も、そして感染拡大の中でも、私たちは雨の日も風の日も郵便を配達しています。日々の仕事の中で、感染防止策を当局に迫ることはもちろんですが、はっきりさせるべきは、敵は見えない新型コロナウイルスではなく安倍の意を汲む日本郵政経営陣だということです。
 その証拠に、コロナ情勢の中で先月、「郵便局1万人削減案」が報道されました。職場の仲間は怒り心頭です。圧倒的な人員不足が現場の私たちの肉体と精神をむしばんでいます。強労働と極度のストレスが交通事故と郵便事故を誘発しています。コスト削減のために人員を減らし、替わりに非正規職を導入し、「6割非正規」の現実を生み出した民営化こそ諸悪の根源です。1万人削減報道についてJP労組本部は「郵政グループの持続性確保が不可欠であり、事業の構造改革等に積極的に取り組む」としています。こんな姿勢では合理化と闘えません。

感染対策要求し現場から反撃を

 それでは、現場からどうやって反撃していくか。
 コロナ感染拡大の中で、当局の職場支配は危機的状況を迎えています。A局では、感染(三密)防止策の徹底で「郵便体操」時の声出しは無くなり、「安全スローガンの指さし呼称」は無言になり、全体朝礼は中止に追い込まれています。管理者が、整列させた職員を前にパワハラさながらの演説をぶっていた光景は職場からなくなり、マイク放送による職場周知に変わったことで管理者の権威は失墜しました。
 しかし、だからこそ当局は職場支配権を奪還されることに恐怖しています。そのために、機動車の乗務前点検簿の押印を部長自らが駐車場で待ち構えて行うようになりました。さらには、円陣を組んで手を重ね合わせタッチ&コールを絶叫して終わるSKYT(危険余地訓練)は、「イメージトレーニング」と称して、30秒間沈黙の中でそれが強制されています。
 もう一つは、当局の新型コロナ感染への危機意識の低さです。全国で感染が拡大しているにもかかわらず、検温やアルコール消毒、マスクの着用に関しては個人任せ。当局は感染拡大防止を労務管理のテコにしようとしています。
 わたしたちは、それとは逆に感染拡大防止を職場支配権確立のテコにしていかなくてはならないと思います。民営化によって進められてきた圧倒的な人員不足の中で労務管理は強化され、声を出すことすら奪われてきました。今こそ声を出していくチャンスです。こうした日々の職場の攻防から、1万人削減絶対反対のうねりを作り出していこうではありませんか。
(東京 森村成也)
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