辺野古新基地建設絶対許すな 緊急事態宣言延長を打ち破り、5・15沖縄闘争(沖縄・全国一斉行動)に立とう

週刊『前進』04頁(3130号01面02)(2020/05/11)


辺野古新基地建設絶対許すな
 緊急事態宣言延長を打ち破り
 5・15沖縄闘争(沖縄・全国一斉行動)に立とう


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「コロナ改憲」狙い必死にあがく安倍

 5月4日、安倍は首相官邸で記者会見を開き、新型インフルエンザ対策特措法に基づく緊急事態宣言を全都道府県を対象に31日まで延長することを表明した。人々に対して引き続き外出や営業への「自粛」を要求する一方で、緊急事態宣言解除の基準は何も示さなかった。
 他方で安倍はその前日、極右組織「日本会議」系の主導する改憲団体のフォーラムにメッセージを送り、「緊急事態においてどのように国難を乗り越えるべきか、そのことを憲法にどのように位置付けるか、極めて重く大切な課題だ」と主張。さらに「憲法審査会で議論を進めるべき」「自衛隊は違憲というおかしな議論に終止符を打つ」「憲法改正を必ずや皆さんと共になしとげていく」などと息巻いた。これを受け、主催団体の代表で安倍の盟友の桜井よしこは「極めて近い将来、安倍政権下で憲法改正をやり遂げるということをここでもう一回誓いましょう。私もその先頭に立つ」と語気を強めた。
 政府のコロナ対応に対して日本中で怒りの声が沸騰する中、安倍はひたすら改憲に前のめりの姿勢を示すことで極右勢力の結集を図り、ガタガタになった政権基盤を立て直そうとあがいている。そして実際にコロナ危機を利用して改憲へ突き進む以外に、政権としての延命も日本帝国主義の未来もない。だから安倍の取り巻きの改憲勢力も必死になっているのだ。
 だが、安倍のような腐りきった権力者が「改憲」を叫べば叫ぶほど、コロナ危機の中で命と生活を踏みにじられてきた労働者民衆の怒りはますます広がる。だからこそ安倍は、緊急事態宣言の重圧のもとで「自粛」と「沈黙」を強制し、怒りの噴出をなんとか抑え込もうとしているのだ。
 コロナ危機の中で労働者とその家族が生きるために、今こそ声を上げる時だ。5・1メーデーの成功を引き継ぎ、5・15沖縄闘争をかちとろう。

辺野古設計変更をコロナ渦中に申請

 今年の5・15沖縄闘争は、かつてない重大情勢の中での攻防となる。例年のように全国の参加者が沖縄現地で大規模な集会・デモを行うような形態にはできないが、感染防護策をとりながら沖縄と本土の各地で一斉行動を闘おう。
 辺野古の工事は、4月16日に受注業者の従業員に感染者が出たため中断されているが、安倍は破産しきった基地建設をあくまで強行しようと醜悪なあがきを続けている。4月5日には宮古島で陸上自衛隊地対艦・地対空ミサイル部隊配備に伴う式典をコロナ禍で強行するなど、自衛隊の南西諸島配備も進めている。
 何より許せないことは、安倍政権が4月21日、辺野古の軟弱地盤を「改良」するための大規模工事に向けた手続きに踏み出したことだ。1800㌻にもおよぶ申請書類が沖縄県に提出され、少人数の体制でコロナ対応に忙殺される県職員は追い詰められている。玉城デニー知事も「(政府は)状況を全く理解していない」と抗議した。そもそも医療資源の枯渇が危ぶまれる沖縄で、今から海底に7万本以上のくいを打ち込み、総工費9300億円(昨年12月時点、政府試算)もかけて新基地建設を強行するなど言語道断だ。
 他方、原子力空母「セオドア・ルーズベルト」など米海軍の主力空母では次々と新型コロナの集団感染が発生しているが、米国防総省は3月30日以来、在日米軍基地を含む基地別の感染者数や詳細をすべて非公開としている。日米地位協定9条で「合衆国軍隊の構成員は、旅券及び査証に関する日本国の法令の適用から除外される」とされるため、日本側は米兵に対して検疫も入国拒否もできない。日米安保と米軍基地が基地周辺住民を感染リスクにさらしているのだ。

全国の職場で闘い、5・15から6・7へ

 安倍政権は今、コロナ危機に乗じた改憲策動と辺野古新基地建設にのめり込みながら、米トランプ政権と共に日米安保体制の本格的な「核戦争同盟」化に踏み出している。この情勢だからこそ、5・15沖縄闘争を全国の力で闘うことが極めて重要になっている。米軍基地付きの「ペテン的沖縄返還」が強行された1972年5月15日以来、本土と沖縄の労働者民衆はこの日を「屈辱の日」とし、全基地撤去まで不屈に闘うことを誓って5・15沖縄闘争を闘い抜いてきた。
 沖縄戦から75年、本土復帰から48年にわたり、沖縄の人々の命と生活を踏みにじり続けてきた米日帝国主義に対し、その積もり積もった怒りを今こそ解き放とう。全国各地で一斉に5・15闘争を展開し、改憲阻止・安倍政権打倒へ反撃ののろしをあげよう。
 全国のあらゆる職場で具体的な要求を掲げ、コロナ危機を生き抜くための闘いを組織しよう。そして6月7日の国鉄闘争全国集会に労働者の怒りの声を総結集させよう!

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