仙台社協「5年雇い止め」撤回裁判 解雇撤回判決もぎとろう 署名5136筆提出
週刊『前進』04頁(3126号02面04)(2020/04/20)
仙台社協「5年雇い止め」撤回裁判
解雇撤回判決もぎとろう
署名5136筆提出
18年3月末に雇い止めされた村岡靖昭さんは、「5年雇い止め」の撤回を求めて雇用先の仙台市社会福祉協議会(仙台市社協)を18年6月に提訴しました。4月21日に、この裁判がいよいよ判決を迎えます。ぜひとも注目してください!
この裁判は、「2018年問題」と言われた労働契約法改正による無期転換ルールの適用を逃れるための、不当な雇い止めを許さないために闘われています。提訴から1年10カ月、多くの仲間からの支援を受けて、ついに判決まで来ました。「雇い止め撤回の判決を求める署名」は5136筆にものぼり、先日、仙台地方裁判所に提出しました。当日可能な方はぜひ傍聴をお願いいたします。
仙台市社協では約300人が働いており、3分の2の仲間が非正規職の有期雇用です。非正規職といっても補助的な業務を担っているわけではなく、正規職員と同じ責任ある業務を任されています。にもかかわらず、低賃金の上、一年ごとの雇用契約を繰り返す不安定な状況におかれています。「福祉の職場に福祉が無い」。これが職場で働く仲間の率直な思いです。
そして18年3月末、村岡さんを含め29人が「5年雇い止め」されました。4月1日から「同じ会社で有期雇用を繰り返し、5年を超えて働いた者は無期雇用に転換できる」法律の適用が始まったからです(無期転換ルール)。無期転換されるはずの29人が、あろうことか無期転換逃れのために雇い止めされたのです。
村岡さんは重度知的障害者が通う施設で障害者支援の仕事を行っていました。自分の意思を伝えることもままならない方たちとコミュニケーションをとり、命を預かる介助を行う責任ある仕事です。年数を重ねながら相手をよく理解し、信頼関係を築いていくことが必要な仕事です。5年働いて雇い止め、人を入れ替えては十分に担うことができません。そもそも仙台市社協はずっと欠員が埋まらないにもかかわらず、多数の雇い止めを行い、新たに労働者を雇い入れています。無期転換を阻むためだけのこの不合理な「5年雇い止め」は、すぐにやめるべきです。
無期転換ルールが始まった18年4月時点では、450万人が適用の対象となっていました。仙台市社協のような雇い止めは全国で起こっています。現在の有期雇用者数は全国で2200万人にものぼります。「5年雇い止め」は有期雇用者が必ず直面する問題です。おりしも「コロナ情勢」で有期雇用労働者が雇用の調整弁として真っ先に切られる姿が浮き彫りになっています。この現実を変えよう。労働者の未来のために、勝利判決を勝ち取りましょう!
(村岡さん裁判を支援する会・事務局)
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村岡さんへの「5年雇い止め」撤回を求める裁判・判決公判/4月21日(火)午後1時10分/仙台地方裁判所101号法廷/可能な方は午後1時に1階ロビーに集合してください