腐りきった安倍を監獄へ 森友文書改ざん 「すべて佐川の指示」
腐りきった安倍を監獄へ
森友文書改ざん 「すべて佐川の指示」
「安倍首相、麻生大臣。あなた方は調査される側で『再調査しない』と言える立場にありません」----森友学園疑獄に伴う財務省の公文書改ざん事件で、上司に文書改ざんを強要され自殺に追い込まれた近畿財務局職員・赤木俊夫氏の妻が、新聞記者に宛てたメールでそう語った。3月18日、赤木氏がのこした手記が全文掲載された『週刊文春』が発売され、妻は真相解明を求めて佐川宣寿元財務省理財局長と国を相手に民事訴訟を提訴した。
「すべて、佐川理財局長の指示です」「学園に厚遇したと取られる疑いの箇所はすべて修正するよう指示があったと聞きました」「佐川理財局長の指示を受けた、財務本省理財局幹部、杉田(尚央)補佐が過剰に修正箇所を決め、杉田氏の修正した文書を近畿局で差し替えしました」「現場として私はこれに相当抵抗しました」「小西(眞)次長は、『元の調書が書き過ぎているんだよ。』と調書の修正を悪いこととも思わず、本省杉田補佐の指示に従い、あっけらかんと修正作業を行い、差し替えを行ったのです」「大阪地検特捜部はこの事実関係をすべて知っています」
改ざんの経緯を生々しく記した赤木氏の手記には他にも美並義人近畿財務局長、楠敏志管財部長、中村稔財務省総務課長といった改ざんに関与した財務官僚の実名が挙げられている。だが彼らは全員不起訴になり、佐川は財務長官、美並は東京国税局長、中村は駐英公使に「栄転」した。
検察も安倍と同罪
3月19日の国会で、安倍は「検察ですでに捜査を行い、結果が出ている」と居直り、財務相・麻生太郎も「新たな事実が判明したことはない」などと答弁した。だが、手記に記された改ざんの経緯と挙げられた実名はいずれも「新事実」だ。こんなに人を愚弄(ぐろう)した逃げ口上がいつまでも通用すると思ったら大間違いなのだ。手記を掲載した『週刊文春』はたちまち売り切れ、同誌は異例の無料全文公開に踏み切った。「安倍、麻生、佐川らを許すな!」という声が圧倒的多数の労働者に広がっているからだ。
そもそもの発端は、教育勅語を生徒にたたきこむ戦前ばりの愛国教育・戦争教育のモデルケースとして、安倍や妻・昭恵、日本会議の幹部連中が必死にテコ入れをして森友学園に小学校をつくらせようとしたことにある。そして同学園への国有地不当廉売が発覚した後の17年2月17日、安倍は「私や妻が関係していたということになれば総理大臣も国会議員もやめる」などと国会で答弁。続いて24日には佐川理財局長(当時)が「交渉記録は廃棄した」と答弁し、26日から近畿財務局で改ざんが始まった。こうして赤木氏は「内閣が吹っ飛ぶようなことを命じられた」(本人談)。
大阪地検特捜部はそのすべての経緯を知りながら政治家や財務官僚を不問にし、赤木氏だけを執拗(しつよう)に犯人扱いして追い詰めた。そして今、法務官僚時代から安倍らの国家犯罪をもみ消してきた東京高検検事長・黒川弘務を、安倍は異例の定年延長までして検事総長に押し上げようとしている。もはや国家丸ごと腐り果てている。
「なんて世の中だ」
「佐川理財局長(パワハラ官僚)の強硬な国会対応がこれほど社会問題を招き、それにNOを誰れもいわない/これが財務官僚王国/最後は下部がしっぽを切られる。/なんて世の中だ、手がふるえる、恐い」(赤木氏がのこしたメモ。原文ママ)。
赤木氏は高卒で国鉄に入り、1987年の分割・民営化の際に大蔵省(現財務省)への就職をあっせんされた。人一倍真面目に働いていたという元国鉄労働者の赤木氏のことを、「分割・民営化で首になるところを拾ってやった」と見下してきた財務官僚らが、文書改ざん事件の泥をかぶせようとたくらんだことは想像に難くない。赤木氏は分割・民営化に続き二度も国策に人生を踏みにじられ、命を奪われたのだ。
もう労働者は死んではならない。労働組合のもとに団結し、安倍とその取り巻きどもの国家犯罪を一つ残らず暴き出し、監獄にぶち込むまでトコトン闘おう! そしてこの腐りきった国家と社会を労働者自身の手で根本から変革しよう。
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赤木氏の手記の記述(抜粋)
・元は、すべて、佐川理財局長の指示です。
・佐川理財局長の指示を受けた......杉田補佐が過剰に修正箇所を決め、杉田氏の修正した文書を近畿局で差し替えしました。
・小西次長は、「元の調書が書き過ぎているんだよ。」と......あっけらかんと修正作業を行い、差し替えを行ったのです。
・大阪地検特捜部はこの事実関係をすべて知っています
・刑事罰、懲戒処分を受けるべき者/佐川理財局長、当時の理財局次長、中村総務課長、企画課長、田村国有財産審理室長ほか幹部、担当窓口の杉田補佐